私も官民連携、官民共創で、地域課題や社会課題を解決する事業に携わっていることから、常々この分野の情報をリサーチしています。
本書は、官民連携で全国的にも先進的なケースとして知られる神戸市役所で、この部門を牽引する当事者が執筆されたものです。
本書は、公務員の方がどのように、民間企業と連携して(官民連携)課題に向き合っていけばよいのかを、丁寧に説明している良書だと思います。
行政内部の調整が十分に進まずに、プロジェクトが走らないことが現場ではときどきあるのですが、そうした問題を実際に何度も経験し乗り越えられてきた当事者だからこそ、書ける実例が豊富に記載されています。またノウハウとして体系化されている点も読みやすいと思います。
官民連携や官民共創にこれから取り組みたい、もしくは取り組んでいるがなかなかうまく進まないという方にとっては、「ソーシャルX」とともに読んでおいて損はない一冊だと考えます。
以下、私が気になって付箋を貼った個所です。
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◇プロフィール
藤井哲也(ふじい・てつや)
株式会社パブリックX 代表取締役/SOCIALX.inc 共同創業者
1978年10月生まれ、滋賀県出身の43歳。2003年に若年者就業支援に取り組む会社を設立。2011年に政治行政領域に活動の幅を広げ、地方議員として地域課題・社会課題に取り組む。3期目は立候補せず2020年に京都で第二創業。2021年からSOCIALXの事業に共同創業者として参画。現在、社会課題解決のために官民共創の橋渡しをしています。
京都大学公共政策大学院修了(MPP)。京都芸術大学大学院学際デザイン領域に在籍中。日本労務学会所属。議会マニフェスト大賞グランプリ受賞。グッドデザイン賞受賞。著書いくつか。