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いい声を引き出すコツ1 呼吸

もう、使い古されてカビが生えまくってそうなフレーズですけれど、当たり前すぎて書くのもどうかと思うけれど、声を出すには、呼吸が一番一番基本です。日本でも海外でも、いわゆるボイストレーニングはほぼ呼吸から始まります。スムーズな呼吸は、人生において、実は最も大切なものです。命の根幹です。はやりの瞑想でも、呼吸に意識を集中することが求められます。座禅も、ヨガも呼吸が一番基本になります。

声を出す場合、声は「吐く息」に乗るので、強く吐いたり、長く吐いたり、短くリズミカルに吐いたり、いろんな呼吸を「吐く」練習をします。当然ながら、「吸う」はできるだけ短かったり、できるだけ静かだったり、できるだけたくさんだったりが求められます。吸わなければ吐けませんが、吐けなければ吸えません。フィジカルには、横隔膜を意識しながらの筋トレ(横隔膜は不随意筋なので直接は筋トレできないといわれています)、肋骨まわりのストレッチ(意外と固まっています。肋骨はアコーディオンのように動くのが理想)をしたりします。

でも、実は、このスムーズな呼吸を妨げるものが緊張です。力みといってもいいし、あるいは、やる気といういい方もできるかもしれません。やる気がない人は、そもそもこれを読んでいないと思うので、なんだこいつふざけてんなと思うかもしれません。でも、やるぞー!と緊張している声は強すぎて、一方的な響きを持ちます。それが必要な時はいいのですが、そればかりでは、人はあなたの話を聞きません。

緊張しない、というのは実はとても難しいことなのです。そして、呼吸は習慣になっています。緊張も習慣になっています。固まっている状態が日常ならば、力をどうやって抜けばいいのでしょうか?

そう、私は今「力を抜く」と言いました。「緊張しない」をやることは難しいので、力を抜く、緩める、という動作を「行う」ことが重要になってきます。まずはこの下の部分を読みながら、やってみてくださいね。なんとなくでOKです。やった気にならないぐらいがちょうどいい!

まずはやってみましょう。

緊張しないで呼吸することができると、その呼吸に緊張のない発声がのり、その緊張の無い発声は、あなたの体のなかをマッサージするように駆け巡って、気の流れを整えてくれます。そして、気の流れの整った声は、相手に心地よく届くので、相手にあなたの伝えたいことが伝わりやすくなります。

ここがゴールです!

「呼吸の練習の仕方」

練習の流れ…鼻呼吸→鼻ですって口で吐く※鼻呼吸を改めてする、といってもよくわからない…という方は、ヨガの片鼻呼吸を数回やってみてください。

(1)鼻呼吸…
1、息を鼻から吸って鼻から吐きます。(3~5呼吸は普通に。ただ観察する)
2、息を鼻から吸う。アロマや花の香りをかいだり、想像できると尚よいれどそれができない場合は、鼻の奥のワサビを食べるとツンとするところで息を吸う感じで、吸って、吐く。
3、絶対に息の音をさせない。静かに、ゆっくりと呼吸を続け、どこを空気が通っているか観察する(8呼吸~10呼吸くらい)

(2)鼻で吸って口で吐く
1、鼻から吸って口を薄ーくあけて吐く
(時計がある場合は、2秒で吸って6秒で吐く、のリズムで)
2、絶対に息の音をさせない。静かに、ゆっくりと呼吸を続け、どこを空気が通っているか観察する(8呼吸~10呼吸くらい)

ポイントは呼吸のみに意識を向けること。この練習においては、腹式呼吸だからおなか動かさなきゃとか、私の肋骨どうなのかしらとかは一切考えません。口を大きく開けたりも必要ありません。シャーとかハ―とかもいりません。ただただだらっと口をあけて、目も半開きか閉じるくらいで。表の筋肉を使ったやる気ではなく、「体の内側の息の流れを観察する」ことだけしてみてくださいね。

これを、毎日、例えば電車に乗っているときとか、昼食後とか、トイレの中とか、何気ない時に、ぼおっと、やってみてください。いつでもいいので、ポイントは毎日です。気付いたら、ちょこちょこと。しばらく、毎日必ずどこかのタイミングでやってみてくださいね。

コツ2につづく…

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Fujii Sayaka 藤井さやか
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