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墓じまい・改葬で「離檀料」を請求されたら?知っておくべきこと

1.離檀料とは?法的な根拠はある?
(1) 離檀料ってなに?
墓じまいや改葬を検討する際、多くの方が直面するのが「離檀料」の問題です。
離檀とは、先祖代々お世話になってきたお寺との関係を解消することを指します。
その際、お寺によっては「離檀料」と呼ばれる費用を請求されることがあります。

この離檀料、一体何なのでしょうか?法的な根拠はあるのでしょうか?

実は、離檀料には法的な根拠はありません。
あくまで、長年お世話になったお寺への感謝の気持ちとして、檀家(だんか)が任意で支払う「お布施」という位置づけです。

江戸時代から続く寺檀(じだん)制度の中で、檀家はお寺の信徒となり、お寺の敷地内にお墓を建て、お布施や会費を払って寺院を経済的に支えてきました。
そのお寺を離れる(離檀する)際に、これまでお世話になった感謝の気持ちとして支払うのが離檀料です。

しかし、近年「墓じまい」「改葬」という言葉が一般的に使われるようになり、離檀料の金額や支払い義務について疑問を持つ人が増えています。
本来は感謝の気持ちであるはずのものが、トラブルの原因になってしまうのは非常に残念なことです。

(2) 離檀料の相場は?
離檀料に法的な決まりはありませんが、一般的には「10万円程度」が相場と言われています。
ただし、お寺の規模や地域によって金額は大きく異なるため、あくまで目安として考えてください。

中には、高額な離檀料を請求してくるお寺もあるようです。
数百万、数千万円という高額な離檀料を提示され、墓じまいを諦めざるを得なくなったというケースも耳にします。

(3) 離檀料の支払い義務は?
離檀料はあくまでお布施であり、法的な支払い義務はありません。
しかし、お寺との関係を円満に保ちたいのであれば、ある程度の金額を支払うのが望ましいでしょう。

もし、高額な離檀料を請求された場合は、お寺と話し合い、金額について交渉してみましょう。
また、専門家(行政書士)に相談し、アドバイスをもらうのも良いでしょう。

2.墓じまい・改葬に必要な書類と手続き
墓じまいや改葬を行うには、市町村長の許可が必要です。
そのために必要な書類の一つが「埋葬の事実を証明した書類」です。
これは、お寺の住職に作成してもらう必要があります。

しかし、お寺によってはこの書類の作成を拒否したり、高額な離檀料を支払わなければ作成しないと言ってくるケースもあるようです。

このような場合でも、法律上は「市町村長が必要と認めるこれに準ずる書類」を添付すればよいことになっています。
具体的には、故人の戸籍謄本や、お寺への管理料の領収書などが考えられます。

しかし、市町村長がその遺骨が本当に故人のものかどうかを判別するのは難しいのが現実です。
やはり、お寺側に証明書類を作成してもらうのが望ましく、現実的と言えるでしょう。

もし、お寺との関係が悪化し、書類作成を拒否された場合は、以下の方法を試してみてください。
(1) 第三者(行政書士など)に間に入ってもらいお寺と調整依頼
(2) 最悪の場合、市町村の消費生活センターに相談
いずれにしても、お寺との話し合いを諦めずに、粘り強く対応することが大切です。

3.トラブルを避けるためには?行政書士への相談がおすすめ
墓じまい・改葬は、法的な手続きや寺院との交渉など、複雑な手続きが必要です。

お寺との関係がこじれてしまうと、書類作成がスムーズに進まなかったり、墓石の撤去作業でトラブルが発生する可能性もあります。

このようなトラブルを避けるためには、専門家である行政書士に相談することをおすすめします。

行政書士は、墓じまいに関する法的な手続きや、お寺との調整をしてくれます。
また、トラブルが発生した場合の対応についてもアドバイスを受けることができます。

当事務所では、墓じまいに関する相談を承っております。
お気軽にご連絡ください。

4.まとめ:故郷を大切にする気持ちを未来へ
墓じまいは、決してご先祖様をないがしろにするものではありません。
むしろ、時代の変化に合わせて供養の形を変え、未来へと繋ぐための選択と言えるでしょう。

当事務所では、お客様の気持ちに寄り添い、最善の解決策をご提案いたします。
この記事を読んで、少しでも墓じまいについて考えるきっかけになれば幸いです。

5.お問い合わせ
行政書士藤井等事務所(所在地:岩手県北上市)

1.お問い合わせフォーム
2.事務所ホームページ<墓じまいのページ>


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