パーソナルトレーナー藤井自伝36
宛のない一人旅と思いもよらぬ救世主
深夜と朝の間頃、マンションを飛び出し宛のない原チャ一人旅。
何も考えずに飛び出したは良いが行くところがない。
実家は原チャで行ける距離じゃないし、たこ焼き屋も知り合いのいないところで出す、ということで開店したため頼れる人すらいないのである。
とりあえず落ち着いて食事をしようと黄色の看板の来々亭に入店。
普段はあまり食べないラーメンと餃子にチャーハンを注文した。
もう既に11時を過ぎていた。
そんな時に一本の電話が鳴った。
たこ焼き屋の開店当初の時からお世話になっているある関西人のお客さんからであった。
よくたこ焼き屋に来てはビールを奢ってくれたり、誕生日プレゼントをしてくれたり、バーを開店した時はバーにも来てくれていた人。
バーではオープンラストで酒に酔って店員2人とも酔いつぶれ寝てしまった時も起きるまでいてくれた人である。
「たくちゃん、うちきーや」
この一言にまた助けてもらった。
そして一路そのおじさんの家へ向かったのである。
ここからしばらくおじさんの家での奇妙な居候生活が始まる。
続く