藤井議員座席

紙の山に、並び順やしきたり… ここがヘンだよ?富山県議会の内幕

こんにちは。藤井だいすけです。議員になってみて、初めてわかることがたくさんありますが、今回は藤井がヘンだなぁ、面白いなぁと思った小ネタをお届けいたします。

まず議員になって最初に驚いたのは、その連絡手段。基本は紙でのやりとりで、議員席に置かれていたりFAXだったり封書だったりするので、全ての中身の確認とスケジュール調整に出欠の返事するのだけでも一苦労。慣れるまでは返信もれや書類紛失なんてこともありました。

そして紙が主流なのは配布される資料も同じ。100枚を超える資料もデータでもらえないので、保管したり検索したりがとても面倒。しかも似たような書類が山積していくので、その整理だけで多くの時間が割かれてしまいます。IoTの推進、第4次産業革命、とか石井知事がおっしゃっているのと真逆な状況。しかし、これはITを使える人ではなく、使えない人に合わせた“易しい”ルールなんだろうとも感じます。効率化よりも、いかなる人も排除しないインクルーシブ(包摂的)な議会を大事にしているのかもしれません(笑)

また、議会には携帯電話やPCは持ち込めません。調べたいことがあっても、その場でできないのでメモしておくのですが、ネット環境ですぐ調べられる状況で仕事してきた自分にとってはストレスです。セキュリティ問題とやらで、自分のPCを会派のプリンターにも接続できません。USBでデータを共有PCにダウンロードしてからプリントアウトするのですが、その方がウィルス感染の可能性が高いのではないかと案じてしまいます。かろうじて、Wi-Fiがあるのは助かりましたが…。

次にしきたりです。議員の並び順についても、決まりがあります。まずは当選回数、次に実年齢。年齢が60歳を超えていても、1期(初当選)ならば3期の30代議員が“先輩”“格上”になるわけです。お笑い芸人さんのシステムに似てます。藤井だいすけの議席番号は7番ですが、これは1期議員11名の中で、諸派1名→共産1名→自民会派34歳→34歳(誕生月で年長とみなす)→38歳→44歳の次が私で、7番目となったわけです。

会派控室や議員会での席の並びもそのルールに準じますので、自然と同期の議員さんと横並びが多くなり、同期の絆が深くなる効果があります。ちなみに富山県の自民党会派には新人議員が9名いますが、みんなで「令和の会」というを作っています。定期的に集まって勉強会や懇親会をしたり、新人あるあるで愚痴をこぼしあったりしています。会社もそうですが、同期がいるのは心強いものです。

他にも、議場に入るときは一礼をする、議長が退出するまでは議員は離席しない、議長は議員の名前を「くん」付けで呼ぶ、など儀礼的なルールもあります。こういったしきたりは、これまでの歴史の積み重ねで意味を成してきたものですし、厳粛な議会運営に一定の効果があるのだと感じます。ときには、本当にそれ意味あるの?と思うしきたりもありますが(苦笑)

藤井大輔/富山県議会議員(富山第一選挙区)1973年(昭和48年)1月19日生まれ。46歳。
新庄幼稚園、新庄小学校、新庄中学校で育つ。富山中部高校、大阪大学経済学部を経て、95年に株式会社リクルートへ就職。
2004年フリーマガジン『R25』を創刊し編集長となる。40歳を機に東京から富山に戻り、現在は富山市新庄地域で高齢者福祉事業を行う株式会社アポケアとやま専務取締役。社会福祉士の国家資格を持ち、新庄地域包括支援センターの相談員も務める。