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【Dorico】 ca.をテンポの数字の後に入れたり、「 ≒ 」 を使ったりする方法 (2024/12/07更新)

こんにちは、もとFinaleユーザーの藤井大河です。

Allegro ♩= 132ca.
Allegro ♩≒ 132

といったテンポ表記は、Doricoではサポートされていません。(「♩= ca. 120」 はできるのに…)
また、テンポ記号内のフォントの編集にも制約があります。
そこで、「テンポを作成」 ではなく、「テキストを作成」 で偽装することで、自在にテンポ指示を書き込むやり方を紹介します。

この記事ではかなり精密にやりますので、そこまでこだわりがない方はさら〜っと読んでください。
もしかすると手順2だけで十分かもしれません。
また、うまくいかないフォントもあるようです。悪しからず (試しにうまくいかなそうなImpactでやったらうまくいきませんでした。)。


【 1. 目印としてテンポを作成 】

まずは、後で位置を決めるために普通にテンポ記号を作成します。
目印という目的上、最終的に打ち込みたい内容をここで全て打ち込む必要はありません。

[ ⇧ ] [ T ] で出てくるテンポのポップオーバーに、打ち込みたいテンポ記号の初めの方を打ち込んで、[ Enter ]。
手順はこれだけです。

【 2. テキストを作成 】

[ ⇧ ] [ X ] [ ⇧ ] [ ⌥ ] [ X ] でテキストエディターを開き、打ち込みたい内容をすべて打ち込みます。
注意点は以下の通りです。

  • テンポテキスト (「Allegro」 など) と音符の間は半角スペース2つ

  • 音符は、右クリックでコンテキストメニューを開き、「音楽テキストを挿入」 「最近使った項目」 → 「Metronome marks」 で選ぶ

  • 「=」 や 「≒」 の前後は半角スペース1つ。(ただし前の方のスペースは音符を打ち込むと自動的に入る)

特にこだわりのない方は、必要ならばここでフォントの調整などを行って、この記事を読み終えても構いません。
読み終える方、ありがとうございました。
またお会いしましょう!

【 3. フォントを合わせる 】

先ほど打ち込んだテキストのフォントを、テンポ記号で使われるフォントに合わせていきます。
画面上部のメニューバーの 「ライブラリ」 → 「フォントスタイル」 と進んでください。
原則として、各項目のフォントを以下のように合わせていきます。

即時テンポテキスト用フォント
→ 「Allegro」 など

メトロノーム音楽テキスト用フォント
→ 音符

メトロノームテキスト用フォント
→ 音符の後のスペース以降

※ 「Allegro」 などと音符の間の2つのスペースは、フォントファミリーのみ即時テンポテキスト用フォントに合わせ、サイズは10ptとします。

必要があれば (日本語も書き込んだ場合など、日本語だけが不自然に大きくなることがあります。) 他の部分でも適宜フォントを調整して下さい。
「テンポを作成」 でなく、「テキストを作成」 を使うことで、テンポ記号の一部だけフォントを変えることも可能になります

【 4. 位置を合わせる 】

多分手作業でやるしかない部分です。

[ ⌘ ] [ 3 ] で浄書モード

先ほど打ち込んだテキストを選択

出ていなければ [ ⌘ ] [ 8 ] で下ゾーンを表示

出ていなければプロパティパネルを表示するなどし、「衝突を回避」 のチェックを外す (下の画像参照)

テキストをドラッグしたり、プロパティパネルの 「オフセット」 で数値を変えたりして位置を合わせる

「衝突を回避」 のチェックが外れるように、これらの部分をクリックしたりしなかったりして下さい

【 5. テンポ記号を非表示にする 】

最後に、初めに打ち込んだテンポ記号を選択し、プロパティパネルで 「テキストを表示」 「メトロノームマークを表示」 のチェックを外しましょう。

【 まとめ 】

うまくいったでしょうか?
うまくいかなかったとか、質問とかがあればコメントしていってください (質問がなくてもコメントしてくれると嬉しいです!)。

色々と自動でやってくれるため融通がきかないことがあり、Finaleでは簡単にできる記譜にも、たまにこういった面倒な作業が必要になるのは、Doricoの1つの欠点だと思います。
今後のアップデートに期待しましょう。将来のあるソフトですので。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
またお会いしましょう!

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