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【Dorico】 リピート括弧を切る方法1 (テキストフレームによる)

こんにちは、もとFinaleユーザーの藤井大河です。

「ピカイア」 の制作で実際に使用したFinaleの楽譜です

画像のような途中が切れたリピート括弧は、Doricoの標準機能では実現できません
最も簡単な解決策は、背景を塗り潰したテキストフレームで余計な部分を隠すことだと思います。
欠点もある方法ですが、説明していきます。

カスタムラインにより閉じるリピート括弧を偽装する方法もあり、下記の記事で紹介しています。
カスタムラインによる方法の方が手間がかかりますが、テキストフレームによる方法より欠点が少ないです。


【 手順1. 括弧の外観を設定 】

まず、リピート括弧の外観を、「範囲いっぱいの長さで閉じる」 とします (デフォルトでは既にこうなっています)。

プロジェクト全体での変更は浄書オプション ( [ ⌘ ] [ [ ⇧ ] [ E ] ) の 「リピート括弧」 の 「最終括弧の前の右側終端」 で、
個別の変更は浄書モード ( [ ⌘ ] [ 3 ] ) のプロパティパネルの 「リピート括弧の終端」 で行います。


【 手順2. 他の作業を終える 】

記譜や組段の割り付けなどを終わらせます。
テキストフレームを配置してからこの作業をすると、フレームの位置がずれるためです。
とはいえ最終的に目的が達成できれば問題はないので、ずれたらまた直せばいい、という方針でも構いません。


【 手順3. テキストフレームで隠す】

[ ⌘ ] [ 3 ] で浄書モードへ

一番左のツールボックスで、フレームのアイコン (正方形のようなもの) をクリック

左ゾーン (※1) の一番上の真ん中のテキストフレームのアイコン (Tと書いてあるもの) をクリック

隠したい部分でドラッグ&ドロップし、フレームを作成

下ゾーンのプロパティパネル (※2) の 「背景色」 をクリック

「背景色」 の右の黒い部分をクリックし、カラーパネルで色を白にする

適宜位置を調整し、リピート括弧の要らない部分を隠す

※1 左ゾーンが出ていなければ [ ⌘ ] [ 7 ] をタイプ
※2 下ゾーンが出ていなければ [ ⌘ ] [ 8 ] をタイプ。プロパティパネルが出ていなければ、下ゾーンの左上のプロパティのアイコン (!!!を倒したようなもの) をクリック


【 欠点 】

この方法の欠点は少なくとも2つあります。

1つ目は、隠した部分も垂直方向のスペーシングに考慮されてしまう点です。
もちろん手動で補正することはできますが、厳密にやろうとすると大変です。

2つ目は、白くない紙に印刷するとフレームが見えてしまう点です。
白といっても色々ありますので、場合によってはバレてしまいます。
こちらの解決策は現在のところ見つけられていません。


【 まとめ 】

この記事の方法より欠点が少ない、カスタムラインを作成してリピート括弧を偽装する、という方法も考えられます。
設定や調整がやや面倒ですが、下記の記事で説明していますので、ぜひご一読ください。
何にせよ、標準機能でできるようにしてほしいものです。

それでは、またお会いしましょう!

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