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【Dorico】 できないこと5選+ (2024年12月17日更新)
こんにちは、もとFinaleユーザーの藤井大河です。
Doricoは高機能なソフトですが、Doricoではできないこともあります。
この記事ではその概要をまとめていきます。
詳細な解決策は各項目のリンク先をご覧いただく必要がある場合があることをご了承願います。
【 1. 切れないリピート括弧 】
![](https://assets.st-note.com/img/1733537009-tgVTGPbk4qlhuHQXrMB7IyeU.jpg?width=1200)
画像のような、始めと終わりだけがあるリピート括弧を、なぜかDoricoはサポートしていません。
浄書オプションやプロパティをいじってもダメです。
背景を塗り潰したテキストフレームで余計な部分を隠すという解決策と、閉じるリピート括弧をカスタムラインで偽装する解決策を以下で紹介していますので、ご参照ください。
【 2. 不自由なリハーサルマーク 】
Doricoではリハーサルマークに自由にテキストを打ち込むことができません。
こちら🔗でも詳しく書いていますが、
プロパティの 「インデックス」 「末尾テキスト」 でなんとかする
組段テキスト ( [ ⇧ ] [ ⌥ ] [ X ] )を作成し、プロパティで枠線をオンにすることで偽装
といった解決策が考えられます。
前者は打ち込める内容が依然制限される点、後者は位置などの調整が面倒な場合がある点などが欠点です。
【 3. 最初に音部記号の変更が入れられない 】
![](https://assets.st-note.com/img/1733962673-FOHWS5w9f7BNAbLJMIZp3taQ.jpg?width=1200)
下記の記事の方法によりDoricoで作成
画像のように楽譜の最初に音部記号の変更を書き込むことは、伝統に則った記譜であり、誤解を防ぐ効果もあると思います。
この実現方法については以下で紹介されている通りです。
【 4. 不自由なca.の位置 】
「約」 を表す 「ca.」 がテンポの数字の後に置けない問題です。
これも以下で紹介していますが、やはり組段テキスト ( [ ⇧ ] [ ⌥ ] [ X ])で偽装するのが解決策の1つとなります。
【 5. 1小節目の小節番号が出ない 】
デフォルトの小節番号の表示頻度は組段ごととなっていますが、この場合1小節目の小節番号が表示されません。
これを表示する方法として、すべての小節番号を表示し、要らないものを手動で非表示にするという以下の面倒な手順が考えられます。
記譜や組段の割り付けなどを終わらせる
↓
レイアウトオプション ( [ ⌘ ] [ ⇧ ] [ L ] ) の 「小節番号」 の 「頻度」 を 「1小節ごと」 とする
↓
レイアウトオプションの 「表示/非表示」 (一番下) で、上から3番目 「1小節ごとに小節番号を表示する場合、最初の小節の小節番号を表示」 にチェックを入れる
↓
レイアウトオプションを適用
↓
余計な小節番号を選択し、下ゾーンのプロパティパネル※の 「拍子記号」 で 「小節番号を非表示」 とする
※ 下ゾーンが出ていなければ [ ⌘ ] [ 8 ] をタイプ。プロパティパネルが出ていなければ、下ゾーンの左上のプロパティのアイコン (!!!を倒したようなもの) をクリック
【 まとめ 】
![](https://assets.st-note.com/img/1733962357-B6mSEv7Vxtj8gNlAOuy2IPWL.png?width=1200)
他にも、符頭の位置を個別に変えられない (2度音程で困ることがある。画像左)、フランス式連桁が不可能 (画像右)、といった問題点があります。
さらにその向こうには、できるけど煩雑、というものも多くあります。
今後のアップデートで改善されていくと思いますので、楽しみに待ちましょう。
フォーラムに問題を投稿しておくのもいいと思います。
それでは、またお会いしましょう!
※ なお、以前ここに載せていた、小節をまたぐタイの後の音符につく臨時記号については、標準機能で可能だとわかったため2024年12月17日に削除しました。