貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol331これといった会社への不満が無さそうだけど、女性スタッフの離職が多い…とお悩みのリーダー必読!
なかなか求人が難しくなった昨今、離職率の改善は必須の課題ですよね。特に男性経営者で多く見受けられることですが、女性スタッフの退社が多いことだと思います。一方、女性経営者は、比較的男性スタッフの退社が多いのではないでしょうか。この現象は偶然ではなく、異性間の価値観の相違だと思います。
特に多店舗経営をされている男性経営者の悩みの一つとして、女性の離職の問題が挙げられますよね。
「女性は、結婚、出産時に辞めてしまうから…」と男性経営者も半ばあきらめている方もいらっしゃいます。ところが、結婚しても、出産しても続けたい…と女性美容師が長く続けることのできる環境を用意している美容室もありますよね。
その違いはどこになるのでしょうか?
先ずは、美容業界では、結婚出産時に、なぜ辞めてしまうことが多いのか? 主な原因を認識することが大事だと思います。その原因は私的には3つあると考えています。
一つは、『時短社員制度が充実していないから…』という理由が挙げられます。女性は、仕事のほかに、家事と育児をしているという事実に目を向ける必要があります。
そうなんです。『仕事』と、『家事』と、『育児』の3つを行う時間と体力と精神力が必要なのです。
そのことを経営者が理解していないことが原因だと思います。ですので勤務時間に寛大な労働環境が必要だと思います。結婚後の自分のライフプランに合わせた時短社員制度が充実していれば、少なくとも、無いよりは美容師を続ける女性は増えてくるのだろうと思います。
二つ目は、産休復帰後の給料(時給)が極端に低いことが挙げられます。産休期間は、約一年ぐらいは休みを取る女性が一般的ですよね。一生懸命自分に指名のお客様をつけたとしても、産休期間である一年間、指名のお客様をほったらかしですと、当然、ほとんどの指名客は離れてしまいますよね。
ですので、復帰した段階で、売上がほとんどないので、当然、アシスタントに近い時給になってしまいます。また、自分のお客様がいないからといって、アシスタントの仕事は、アシスタントがしますので、産休復帰後の女性には仕事が無く暇…という状態になりやすい。ですので、辞めざる負えない…という感じになってしまいます。
そうならないためにも、復帰後どれくらいのお客様をキープしておきたいのか?を想定して、指名のお客様と、しっかり関係性を作っておく必要がありますよね。ですので、産休復帰後にある程度指名のお客さまが減ることを想定して、結婚までにどれくらいの指名をつけておいたらいいのか?の計画を立ててから結婚することを、新人研修で話をされるといいと思います。
三つ目に、正社員からの疎外感を感じることです。ミーティングに参加することもないので、どうしても蚊帳の外感を感じてしまいます。自分にだけ連絡がなかったりすると、自分の存在意義が薄らいでしまいます。ですので、時短社員をいかに社員扱いするかを考える必要がありますよね。
①時短社員の意見を前もって聞いてからミーティングを行うとか…
②時短社員専用に、報告連絡相談をマメに取り合うような仕組みを取り入れたり…
③『時短社員賞』などで、頑張っている時短社員を評価する仕組みを作ったり…
時短社員の待遇を良くし過ぎると、正社員から不満が出そう?と思われる方も多いかと思いますが、私は逆だと思います。正社員が時短社員制度を自分の将来や未来でもあることを理解して、正社員が率先して時短社員の待遇改善に努めれるようになれば、本当にいい会社になり、女性が長く働ける環境が作れると思います。