貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol309 店長のお給料は、店長手当がいいのか?それとも年俸制がいいのか?考えたことってございますか?

 私は、ありがたいことに、美容室のコンサルタント業を20年近くさせて頂いております。クライアントの多くが、ある程度社員数を抱えた大型店が多くなって参りました。
 近年では社員数100名を超える超大型美容室からのオファーも増えてまいりました。その大型店のクライアント様から、必ずと言っていいほど、幹部さんのお給料についてのご相談を受けます。  
 そのご相談の一つに、 「年俸制を導入しようと思いますが、どう思われますか?」 「年俸制にしているのですが、店長手当に戻した方がいいですか?」 というご質問を受けることがあります。  
  どちらがイイのか?という優劣は、つけ難いところがあります。
 なぜなら、店長手当も、年俸制も、どちらも成功事例があるからです。  ですので、どちらがイイのか?というより、現段階でどちらが向いているのか?という判断をご提案させて頂くことが多いです。  
  美容業界のほとんどの店長が、プレーイングマネージャーだと思います。つまり、一美容師としての仕事をやりながら管理職としての仕事を兼務する人ですよね。  
  ですので、美容室の店長は、一般的に店長自身の個人売上が多い人がほとんどですよね。そうなりますと、一美容師として自分のお客様を担当する仕事量が大半を占め、本来店長のやるべき職務を全うできない…ということが起こることがあります。
 そんな店長に「マネージメントの方をしっかり頼むよ!」と指導しても、なかなか変わらないことが多いですよね。  
  なぜなら、給料が、『一美容師としての成績+店長手当』になっていて、一美容師としての給料が歩合制になっていることが多いのも、一つの理由かも知れませんよね。
 ましてや、店長手当が固定給であれば、尚更、自分の個人的な売上を追ってしまうのも致し方ないかも知れませんよね。
 そういう現象が見受けられるのであれば、一美容師としての実績をお給料に反映させずに、主にサロンの実績を店長のお給料にするのであれば、年俸制を導入されるメリットはありますよね。
 ただそうなりますと、当然のことながら、店長自身は個人的な売上に目を向け無くなり、それと同時に、店長自身の美容師としての成長がストップすることがあります。長い目で見ると、美容師としての成長が止まりますと、部下から尊敬されなくなる…という事態を招くこともあります。
 ですので、私のお勧めをご紹介します。あくまでも個人的な考えなので、あっているかどうかは分かりませんが…ご参考まで…
 店長がプレーイングマネージャーであるならば、年俸制にするのではなく、店長手当をサロンの業績に合わせて支給する方法がよろしいかと思います。
 現状のよく見受けられる店長手当は、店長手当の中身が明確でないことが問題だと思います。
 もしも、店長手当がサロンの業績に大きく左右され、部下への育成やサロンのクオリティーが上がれば、報酬額もアップする仕組みであれば、店長の職務にも、遣り甲斐をも感じて頂けるのではないかと思います。
 ちなみに、私の会社では、店長手当が年俸制に近い半期年俸制です。半年に一回、サロンの業績等によって、店長手当が変動します。
 では、年俸制に適している人は、完全に美容室の現場には出ていない人だと思います。現場を上がった経営者もそうですし、現場に出ていないエリアマネージャー職とかは、年俸制にして、自分の担当エリア内の業績によって給料が決まるようにされるとイイと思います。
 如何でしょうか?
 


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