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医学部受験予備校(富士学院など)、大手予備校との違いは?
代表的な医学部受験予備校や、医学部受験予備校と大手予備校の違いについて見ていきましょう。
そもそも医学部受験予備校はどんな予備校?
医学部受験予備校は、医学部進学に特化した予備校です。生徒を医学部に合格させることを目的としており、講師たちも全国各地の医学部事情に精通したプロが集います。
生徒数は大手の予備校に比べると少なく、そのためひとりひとりの生徒に合わせた個別指導を行ったり、生活面やメンタル面のアドバイスを受けやすくなっていたりします。
現役の医大生がチューターとして在籍している医学部受験予備校も多く、実際の大学生活に関する話を聞いたり受験勉強のアドバイスをもらえたりする点も医学部受験予備校の特徴と言えます。
代表的な医学部受験予備校
富士学院など、有名な医学部受験予備校とその特徴をいくつか紹介します
富士学院
1996年に創立された富士学院は、”教え育む”教育の実践を軸に生徒の成長を後押しする医学部受験予備校です。直営校のみ(FC展開をしている予備校を除いた場合)では医学部受験予備校業界で国内トップクラスの規模と言えます。全ての校舎が直営校のため、校舎同士の情報共有もスピーディーに行える点も強みと言えます。
富士学院の生徒はどこの校舎の自習室でも利用する事が可能。もちろん、講師への質問や直前の面接指導などを受けることもできます。受験期間中に全国を飛び回ることもある生徒にとっては大きなメリットとなっています。
細かく行き届いたサポートを行い、ここ数年は生徒の2人に1人以上が毎年医学部医学科に進学しているという実績を誇っています。
メディカルラボ
医学部・歯学部への合格を目指し「完全個別指導」を大きな強みとしているメディカルラボ。生徒によってひとりひとり異なる志望校や特性、学習状況に寄り添った指導をマンツーマンで受けられるという安心感があります。
また、保護者に向けては「講義報告書」で定期的に生徒の授業内容や進捗、今後の方針、生徒自身にモチベーションなどの報告や共有をおこなっています。保護者面談や電話相談などといった保護者向けのサポートが充実している点も強みです。
YMS(代々木メディカル進学舎)
1981年創立という、医学部受験専門の予備校としては長い歴史を誇る代々木メディカル進学舎。1クラス10〜20名程度の、学力別での少人数制授業を行っていますが、ひとりひとりに担任の講師がつくため、相談がしにくいといった点はありません。校舎も本校のみとなっており、アットホームな雰囲気の予備校です。
毎月開催される模試の順位でクラス分けが決まり、すげての強化で高水準の点数を取れれば最上位クラスでの授業が受けられるため、順位をモチベーションに繋げられる生徒にも向いている予備校です。
医学部受験予備校と大手予備校の違い
医学部を受験する際は、医学部受験予備校か大手予備校の医学部受験コースに入る事が多いと言えます。それぞれの違いやメリット・デメリットを解説します。
医学部受験予備校の特徴
医学部受験予備校は、その名の通り医学部受験に精通したプロの講師が揃っている予備校です。医学部専門であるため生徒数が少なく、一人一人へのサポートが手厚い点が特徴。疑問点をすぐに質問・解決したいと考えている人に向いている環境です。
医学部に特化しているため、大手予備校に比べれば講師の知名度は高くない場合がほとんど。また、講師が生活面・メンタル面のサポートを含む手厚い指導をしてくれるため大手の予備校よりも費用面が高くなってしまうのをデメリットと考える人もいます。
大手予備校の特徴
大手の予備校は、参考書を執筆していたりCMなどにも出演したりする有名な講師の授業を受けられる点が魅力的です。多くの生徒と一緒に集団で授業を受けることが多いので、同世代のライバルと切磋琢磨できる環境が向いている人には良い環境と言えるでしょう。
一方で、周りの目があると集中し辛いなど、集団形式の授業が合わない生徒にはあまり向きません。また、講師が一度にたくさんの生徒を受け持つため、普段は自学自習が中心になる場合がある点はデメリットと言えます。
医学部受験予備校と大手予備校の違いのまとめ
大手予備校と医学部受験予備校がどのように違うのか、まとめてみました。どちらにもメリット・デメリットがありますので、医学部受験を考えている方や保護者はどちらが向いているのかをしっかり考えて選ぶ必要があります。
[医学部受験予備校]
■授業の体制
・少人数制や個別授業が多い
■カリキュラム
・各生徒の理解度に沿った個別のカリキュラムが用意される場合もある
・個人の進度に沿っているため、柔軟な対応が可能
■講師
・医学部の事情に精通したプロの講師が多く在籍している
■生徒数
・少ない(全ての生徒が医学部志望者であるため)
■費用
・大手予備校に比べると高い
・費用が大手予備校の5倍程になる場合もある
■その他
・浪人生や再受験生も多く在籍している
・周りが全員医学部を志望しているためモチベーションを保ちやすい
・医学部に特化しているため、医学部の受験に有用な情報が集まりやすい
・予備校卒業生で現役医大生のチューターが在籍している場合が多く、現役生の相談に乗ってもらえる
[大手予備校]
■授業の体制
・集団での講義が多い
■カリキュラム
・様々なコースが用意されていて、その中から「医学部コース」を選択する
■講師
・参考書の著者などを務めた経験のある有名な講師が在籍していることもある
■生徒数
・多い(医学部志望者以外の生徒も多く在籍しているため)
■費用
・医学部受験予備校に比べると安い
■その他
・現役生が多めなので、現役生同士のコミュニケーションの場になっている
・指導実績や合格実績(医学部以外も含む)が豊富
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以上のことから、医学部受験予備校に向いているのは
個人指導をしっかりしてもらいたい
勉強のペースや体調、メンタル管理まで見て欲しい
金銭的な余裕がある
という生徒であると言え、逆に大手予備校に向いているのは
自分で学習の計画ペースを決めながら勉強したい
有名な講師に勉強を教わりたい
予備校の費用はできるだけかけたくない
といった生徒であると言えるでしょう。