【取らぬ狸の皮算用してみた】介護従事者慰労金5万円
介護従事者慰労金5万円のニュースに、介護事業所が沸いています。普段、あまりお金のお話をしませんが、この5万円のニュースは職場を明るくしています。ここ数ヶ月の新型コロナウィルスに向き合うストレスの労をねぎらうお金として、弊社介護従事者のみなさんには受給していただきたいと思います。ニュースソースを見てみましょう。
”新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて政府が介護職員に支払う新たな給付金について、厚生労働省が検討している制度の骨格案が26日に分かった。【青木太志】”
”感染者が発生した、あるいは濃厚接触者に対応した介護・障害福祉事業所の職員に20万円を支給する。感染者、濃厚接触者がいない介護・障害福祉事業所で働く職員には5万円を支払う。いずれも「慰労金」という名目で、事務職員も対象に含める。”
https://www.joint-kaigo.com/articles/2020-05-26-2.html より引用
私自身は経営者なのでいただけませんが、介護従事者のみなさんが5万円もらえることは自分のことながら、本当にうれしいです。ではこの介護従事者慰労金5万円ですが、本当に5万円なのでしょうか。実際にお手元に届けられるのはおいくらなのか。一般的な給与モデルを使って、取らぬ狸の皮算用をしてみました(試算してみました)。
まず介護従事者慰労金5万円が所得、一時所得とみなされず、非課税扱いとして支給ができるのであれば、介護従事者のみなさんのお手元にそのままの5万円がお届けできます。先発して発表された国民1人あたり一律10万円が支払われる「特別定額給付金」は非課税となり、所得税の課税対象にはならないとされています。
しかしどうでしょう。所得税の課税対象になったら、個々人の所得によりその率に違いはありますが、一般的なモデルでは約3,063円の所得税が差し引かれ、お手元に届く金額は46,937円となります。果たしてこれは、介護従事者慰労金5万円支給と呼べるのでしょうか。「特別定額給付金」と同じ性格をもつお金として位置づけられれば、所得税の課税対象にならないと思うし、行政からも所得税の課税対象にならないと判断されることを期待しています。
さらにですが、(絶対にないと思いますが)、賞与と同じ扱いになると、所得税の課税対象になるばかりか、健康保険料、介護保険料、厚生年金、雇用保険料などが差し引かれるとともに、支給する会社もほぼ同額を拠出しなければならなくなります。結果、この一般的なモデルでは約10,668円の控除金額が計上されて、お手元に支給される金額は、約39,332円となってしまいます。
まずは、介護従事者慰労金5万円を素直に喜んでおりますが、お金の性質によっては5万円とは思えない支給額になってしまうことをあらかじめご承知おきください。まだ閣議決定されただけですが、介護従事者慰労金5万円を取らぬ狸の皮算用してみました。
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