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映画ディア・ファミリーを見てきたよ
こんばんは。ふじえもんです。
某映画館で字幕付きで映画 ディア・ファミリーを見てきたのでその感想をつらつら書いてみます。
ちょっと朝早かったので、字幕付き映画を見るにはだいぶしんどい時間でした……
字幕があるのは非常に素敵です。
見に行きやすい時間帯だと、その映画の魅力がより多くのユーザに届くのでは……などと思いながら移動しました。
字幕についてはちょっと気づいたことがあったので別の記事で書きます。
映画の感想
映画の内容そのものには触れず、なるべくネタバレしないように書いてみたつもりですが、念のため気になる方はご注意ください。
家族とは
まず、家族というシステムとして、父、母、長女、次女、三女それぞれの像よく表現されていたなあと感じました。これは自分の感想なので、ふーんと読み飛ばしてもらえればいいのですが。
父・母は親として、子の幸せ・夢の実現に全力でサポートする。片方だけが走るのではなくて一緒に走る姿が印象的でした。
「自分にできることは自分でする」
次女と主人公の発したこの言葉が印象に残っていて、親は子をなんでもかんでも保護するのではなくて、本人ができることは本人がやるように見守る、まさに自立・自律そのものでした。自分でやってみてできなかったら、じゃあ次どうすればいいか一緒に考えてみる、こんなことできるんじゃないと声かけをしてみたり、本人に考えさせやってみさせて、どうしても一人では難しいことがあったときに初めて手を貸すのが親としてあるべき姿なんじゃないかなと考えてみたりしました。
長女は、壁にぶつかりしょげている親に対して大人顔負けの一喝をして、ふっと我に変えさせるような発言、次の行動を促す姿が描かれていて、親の姿をよく見て育ったんだなあと思いました。他人の気持ちや思いをよく観察して考えて生活しているんだろうなと伺えるような描写がいくつかありました。
次女は、難病の自分のために動いてくれている親を見ながら、そして周囲からの無理解・事情を知らない故の罵声を浴びせられ、「常に何かしてもらっているかわいそうな子」という見られ方をされやすい立場なんだろうと想像しました。障害や難病があるなんて、知らなければ想像しないだろうし、その事情・世界を知らなければ考えつきもしません。それは自分の見聞きしたこと・考えたこと・経験をもとに物事を考えていて当然のことでありながら、ときに自分が知らない・認識できていないものがあることに気づかない、認知バイアスに近いようなものが常日頃どこかで起きているんでしょう。一方で、自分でできることは自分でする姿が描かれていて、自分が何をしたら周りの人を助けられるのかよく考えて行動に移しています。自分の病と向き合ったからこそ、人の痛み・気持ちがわかり、じゃあ自分に何ができるのか、自分は何をしたら相手を助けられるのか考えるようになったのかなと想像しています。
三女は、屈託なく次女に甘える末っ子らしい一面がちらほらと描かれていました。真っすぐな態度で相手と向き合いコミュニケーションする姿が印象に残っています。
複数の視点で協働するモノづくり
医者として、エンジニアとして、それぞれの立場からの知識・技術・挑戦・環境が良くも悪くも作用したモノづくりの過程が綿密に描かれていて、そうそうモノづくりってこれだよなー!!と改めて気づきました。
最近「インクルーシブデザイン」という言葉をよく目にします。当事者と取り組むモノづくりであるインクルーシブデザインと、複数の視点で協働するモノづくりはちょっと性質が異なると認識していますが、ある一つの視点では解けなかった問題が、別の視点だと解けることがあることの、固定観念からの脱却が期待できるんだろうと思います。
そして、なにか新しいモノを作るとき、市場への新規参入にかかる金銭的・人的・時間的投資など様々な壁があって、決してモノづくりは簡単なものではないという現実もよく描かれていました。
それで、次はどうする?
このセリフは、何かやってみて大きな壁に当たりもうどうしようもないと感じた主人公にたびたび妻がかける言葉です。
まず相手の取り組み、悩み、現状を認めて、でも、それで終わらず、じゃあ次どうするの?と次の行動を促す言葉だと受け止めました。
相手の力を高め、目標を達成できるように支援する、まさにエンパワーメントそのものを具現化した言葉だと認識しています。
いつもこう言えるようにありたいし、これを互いに言えるチームでありたい。
あとがき
映画の感想記事って公にあれこれ書くのはネタバレになってしまい難しいなあと感じながら、自分がどこにどう興味をもったのか少しまとめられてよかった。
ふじえもん
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