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2025年1月25日(2025年note投稿19日目)

仕事で相続手続き関連事務をしている。
誰かが亡くなりコールセンターに連絡が入ると、コールセンターでは相続手続きの説明を行う。手続きに必要な書類の説明、申請書の送付と返送のお願いをする。

斯くして、相続手続きの書類が送られてくる。書類が申請書に書かれている指示通りに送られてきていれば、問題なく手続きを進められるのだが、かなりの確率で書類に不備がある。当然、手続きが進められないので、わたしの所属する会社では電話で書類の不備の連絡を行っている。
世の中、詐欺電話が横行しているから、電話をかけてもなかなか出てくれない。平均寿命が延びているから、相続手続きを行う年齢層はすでに高齢化しているのだ。親が90才くらいで亡くなったとするとその子供は60歳代である。そんな時は、手紙を発送するのだが、連絡がつくまでに時間がかかることこの上ない。

さて、相続手続きに必要な書類とは、亡くなったことが証明できる書類。相続人たる要件が満たされていることがわかる書類、相続人の本人確認書類と相続手続きに必要な申請書である。
相続手続きの申請書に必要書類の説明が書かれているにも関わらず、きちんと指示された通りに送られてこないのである。
証明されなければ、相続手続きを進めることができないのは、容易にわかると思うのだが、そういう証明書類を出さずに申請してくる人が後を絶たない。どんな書類の不備かというと、
①申請書だけ
②相続人と称している人の本人確認書類だけ
③戸籍謄本の役所のハンコのページがないもの
④相続情報一覧図の法務局提出前の下書きだけ
⑤相続人と証明がされないもの
 (例:改製原戸籍謄本で新戸籍取得で除籍後の経歴がないもの)
などなど、数え上げたらきりがない。

話は変わるが、最近の家電製品は、モノを見たら直観で操作ができるように作られている。スマートフォンがよい例だろう。スマートフォンの使い方のマニュアルなんて読んでいる人はそうそういないと思う。時々、エラーが発生したときに読む人が稀にいるにはいると思うが。それだけ、マニュアルや説明の文章を読む機会が減っているということだと思う。
聞くところによると、最近の日本人の年間書籍購入の平均冊数は2冊程度だと聞いた。積極的に読もうとする文章でさえ、年間2冊程度。ましてや、説明が書かれた文章なんて読みたくもないのだろう。

相続手続きに必要な書類については、電話で説明もしているのだが、申請書が郵送で到着した頃にはすっかり忘れている。そして、相続手続きに関する申請書の説明文なんて読んでいないのだろうと思う。

書類の不備をなくすために注意書きも書いているのだが、なかなか有効な手段が打てないでいる。
コールセンターは電話での会話である。今の世の中、スマートフォンが普及しているのだから、電話をかけてきたお客様に、そのまま動画配信できるようにならないかなどと考えている今日この頃である。

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