Fichronicle #56 「都会的な店で その6」
アルミ製の袋に入ったおかずやお湯をかければ出来上がりなスープがあるコーナーに大判のクリアファイルと木製スプーン、アカシアで出来たお椀を買い物かごへ入れて訪れた。
ここへ来た理由としては、せっかく食器を買ったんだからこれで何かを食べたいという単純なもの。
この店のパウチ系食品の代表格と言えば僕の中ではカレー。
僕はカレーのことは昔本で少し読んだくらいであまり詳しくはないけど、ここにあるものはなんとなく本格的な何かであることが分かる。
(甘口はどこかな。)
20歳を迎えても僕の舌は子どもよりな‐カラオケで飲むドリンクはウーロン茶なことが多いけど‐部分がある。
(せっかくだし、ちょっと珍しいカレーがいいな。)
テレビとか本でしか見たことないカレーがここでなら買えるのだからね。
(んーーー、どれにしよう。)
本にしても、服にしても、なんにしても僕はいつもこうしてどれにするかを少しそわそわしながら考える。
(これにしよう。)
パニールマッカニーという初めて存在を知ったカレーを買うことにした。
説明書きを見ると、パニールマッカニーとはカッテージチーズのことらしい。ほかにも生クリームやバターとまろやかな素材を多数使っており、カレーという料理の自由さを僕は体感した。
パニールマッカニーはインドカレーの一種らしく、せっかくなんでインド流フラッドブレッドも一緒にかごへ入れた。
(スープはどれにしようかな。)
次回へ続く。
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