2022.11.02-06 北九州〜浜田自転車旅【3日目】
3日目:萩~浜田
萩~道の駅阿武町
この日は島根県浜田市へ。国道191号で益田まで行き、そこから国道9号で北上するという簡単なルート。朝7時に宿を出た。
天気が崩れる予報だったが、朝は晴れていた。雨が降ったり止んだりの予報で冬の訪れを感じる。
東萩駅周辺。山陰本線では特急が走っておらず、萩へ鉄道のアクセスはとても悪い。まとまった時間がないとなかなか来ることができない。
「広島184km」国道191号は広島まで繋がっている。浜田には行かないため、「浜田〇km」の案内はない。
海沿いを進んでいく。
民家も少なくなり、ひたすら海沿いを走る道になる。
海は少し荒れていた。波が高い。
2022年夏に有名になった阿武町。4630万円の誤送金問題でこの小さな町が注目された。
「道の駅阿武町」はキャンプ場も併設。
道の駅発祥の地の1つ。正式化前に社会実験として設置されたもの。
温泉も併設されている。
~道の駅ゆとりパーク田万川
阿武町中心駅の奈古駅。
ニュースに度々出てきた阿武町役場。
山陰道の工事も進められている。現道が地滑り・落石の多い区間のため、それを回避するためにバイパスとして建設されている。
「木与第3トンネル」工事中ではあるがトンネルの看板を模したものがあった。
鉄道トンネルらしきものだが詳細は不明。
宇田郷駅。
国道を離れて横の細い道へ。
山陰本線の惣郷川橋梁。夕焼けの中で撮影するのがよさそう。残念ながらこの日は曇り。
益田まで32km、萩市須佐まで4km。
阿武町から萩市へ。萩市のうち旧・須佐町は実質的には飛び地のようになっている。阿武町を通らなければ須佐⇔萩市街の移動はできない。阿武町と萩市は合併できなかったのだろうか…。
「いかマルシェ」と須佐駅。
須佐にある「道の駅ゆとりパーク田万川」にて。2019年の5月にも訪問しているので再訪。
山口県内でしか使えないクーポンが2000円分残っているので使い切ってしまおうかと思っていた。レストランで1000円、お土産で1000円使えばいいか、と考えていたのだが…
臨時休業だった。
道の駅の売店でご飯を買って、横の公園で食べた。食べている途中に雨が降ってきたがすぐ降りやんだ。
たい焼きを売ってたので買ってみる。味の選択肢がとても豊富。
~益田市街
いよいよ山口県から島根県へ。仏峠という標高59mの峠を越える。トンネルは狭くて走りにくい。
平坦な海沿いでペースが上がる。
「ゆめタウン益田店」へ。浜田市に住んでいた2002年~2008年頃によく来ていたが、15年経った今でもほぼ外見も内装も変わっていなかった。たまに店内にあるサーティワンでソフトクリームを買うのがちょっとした贅沢だった。とても懐かしかった。
本やゲームソフト、DVDを売っている「JUST」という店。浜田にはないユニクロも隣にあり、よく来ていた。家族で買い物に来てゆめタウン→JUST or ジュンテンドー→ユニクロ、の流れで回るのはいつものコースだった。浜田には大きな店が少なく、当時から益田の方が店の選択肢は豊富だった。山口県北部も商圏に含まれているためだろう。
山陰道・高津ICにて。15年ほど前に短い区間ではあるが開通した。
敷地も用意されており浜田方面にも延伸可能な構造だが、延伸の気配は一切ない。
15年ほど前まではよく渋滞していた、国道191号の高津新大橋も別のルート(山陰道に並走する県道)ができたためスムーズに流れていた。
ここで国道9号と再会。
auのロゴが昔のまま。2000年~2003年の間のロゴ。
益田といえば「みやこ編物」の時計。JRの列車からも見える。
かつてはサティだったイオン益田店。浜田ではサティとジャスコは約20年前に閉店し、イオン系列の店は全滅した。一方でゆめタウンは拡張され、福岡発祥のスーパー、トライアルも出店した。
島根県西部では大田にも元ジャスコのイオンがある。
~浜田市・三隅中央公園
国道9号で浜田を目指す。
山陰道の三隅・益田道路(益田市~浜田市三隅町)の工事も進んでいる。橋脚は完成していた。
向こう側の空が暗い。これから天気が崩れそう。
予想は的中、雨が降ってきた。
鎌手ICは令和7年度までに開通予定。順調にいけばあと3~4年ほど。
故郷・浜田市へ。2005年に旧・浜田市と旧・三隅町などが合併して現在の浜田市が成立した。ここはかつては三隅町だったエリア。この辺りまで来ると雨は止んだ。
三隅火力発電所近く。発電所には小学校の遠足で社会科見学に来た思い出がある。家族で出かけるときも雨が降った日は発電所の資料館「ふれあいホール」によく来ていた。
発電所の工事に伴って1990年代に山陰本線が一部廃止され、山側に新線で付け替えられた。橋はそのまま残っていた。
ここに線路があったということがよく分かる。
天気も良くなってきた。青空が見える。
向こうに見えるのは「鹿島」という島。
三隅川沿いを進む。
三隅・益田道路と交差。
三隅中央公園へ。ここのスイミングスクールに小学生の頃、毎週水曜日に通っていた。先生が怖かったのをよく覚えている。それでもとても懐かしい場所で、来てよかった。
~浜田市周布
山陰道(浜田三隅道路)の石見三隅ICにて。長門市にも「三隅」という地名があり、そこにも「三隅IC」があるため旧国名の「石見」が付いている。
浜田に住んでいた約20年前は「浜田三隅道路」の工事現場を見て育った。周りからも「ここに高速道路が通って便利になる」と聞き、それがきっかけで土木建設関係の仕事をしたいと思った。そういった思い入れがあり、大学生の頃に免許を取って親の車を借りて真っ先に走りに来た道路。ここは2016年の開通だった。
石見三隅ICから3kmほど進んだ場所にある「道の駅ゆうひパーク三隅」はリニューアルされ、数年ぶりの訪問で大きく変わっていた。建物の中にはストリートピアノも設置されている。かわいらしい看板と「しまねっこ」。
コーヒーを飲んで休憩。ポストも桜柄。
ここから平成の大合併前の浜田市の区域へ。ここの道は何百回と通っている道だが、自転車では初めて。
折居駅前にあるコインレストランの「ドライブイン日本海」へ。
普通の飲み物の自販機、うどん・そば、アイス、菓子類など豊富な品揃え。うどんは近年の原料価格高騰の流れで値上げされたようだ。1杯350円になった。
昔のゲーム機もある。
山陰本線が下に見える。ここから国道9号は大麻隧道に向けて上り坂。
大麻隧道。1963年開通の短いトンネル。かつてはトンネル左側に旧道があり、そこが国道9号だったようだが今では道に見えない状態。小さい頃、1950年代生まれの父親からよく「昔の9号は酷い道だった」と聞いていたのが懐かしい。
今ではこのトンネルも歩道がなく、主要国道にしては時代遅れの狭さともいえる。山陰道が並走しているため、もうこの国道9号現道は主要ルートではなくなり、車も少ない。
山陰道西村IC。周布川周辺にはインターチェンジを設置できない地形のため周布地区からは少し離れたここにインターチェンジが置かれた。
浜田市周布地区へ。石見交通の車庫がある。
周布駅にて。古い駅舎だがいつまで残るのだろうか…。この利用者の規模だと建て替えの際に待合室だけになってしまってもおかしくない。
周布駅前の通り。店もなく、閑散としている。
国道9号旧道の周布橋は橋の沈下で通行止。架替えが決まっている。横には歩行者のみ通れる仮設橋があった。
周布地区を進む。「マルハマ食品」の工場の近くで撮影。
浜田市立周布小学校前にて。この「周布」という地名は同じ漢字で愛媛県西条市(旧・東予市)にもあるのだが、愛媛の周布は「しゅう」と読む。こちらは「すふ」と読む。
日脚神社参道は途中に踏切がある。
国道9号旧道には歩道はない。狭い道が続く。
~浜田市街(ゆめタウン浜田)
日没を迎え、一気に空が暗くなってきた。
浜田港ICからの臨港道路と交差。
懐かしの風景。6年間住んだ思い出の場所。
青川陸橋の向こうは浜田の中心市街。山と海に挟まれた狭い土地に建物が密集している。もうすぐで今日のゴール地点。
ゆめタウン浜田店。浜田市で最も大きい商業施設。ここで親に迎えに来てもらった。57サイズの大きなフレームでは軽自動車に入れるのは一苦労。なんとか輪行袋なしでも入った。
自転車を家に置いて「山源」にうなぎを食べに行く。愛知県産の高級なうなぎらしい。
3日間の自転車旅はここで終わり。とても満足できる自転車旅だった。食べている最中も親と自転車の話、浜田での思い出話…、時間が経つのがあっという間だった。「運動嫌いだったはずなのに、こんなに各地を自転車で走り回る人になるとは思ってなかった」「ちゃんと就職できてよかったね」とにかく褒められて嬉しかった。ただ調子に乗りお酒を飲みすぎてしまい、せっかくの高いうなぎの味が味わえなかった気がする…。
さて、明日(11/6)は松山・三津浜まで(浜田→新山口→柳井港→三津浜港)片道8時間の輪行。輪行も楽しみ。