2023.08.06 第4回北海道ツーリング【2日目:留萌~羽幌】
留萌市内:通行止めによる待機
朝6時、建物に当たる雨の音と雷の響く音で目が覚めた。この日の留萌は大雨らしいが、8時頃には止むとの予報が出ていた。それまで建物内で待機することに。
泊まったライダーハウスは数十人収容できそうな部屋だったのだが、1人だけ。
貼ってあったライダーハウス情報も古いものなので今では営業していない場所も多い。留萌市案内は2016年に廃止された増毛方面の留萌本線ももちろん残っている。
8時20分、出発。ここで道路交通情報を見ていると、この先の小平町で国道239号が通行止めのようだ。苫前・羽幌方面へは国道では行けず、さらに迂回路となりうる道道も通行止めのため、わずか4.9kmの国道通行止め区間に対し300km以上の迂回が必要となる。
大雨が理由とのことだが、雨は降り止んだ。…ということは、待てばよいのだろうか?
一般的に道路では時間雨量2mm以下が3時間連続→累積雨量をリセット という流れだが、この道路でも同様の基準で運用されている場合、8時には雨が止んでいるので早ければ11時には通行可能になる。そのため、留萌市内で時間つぶしをして待機し、通行可能になった瞬間に国道239号を北上し羽幌方面に向かう作戦とした。
通行可能になったことがすぐわかるよう、GARMINのサイクルコンピューターに通知が行くように設定しておいた。
スマホのTwitter(X) で国道239号を管理する「北海道開発局 留萌開発建設部道路情報」の投稿を通知する設定とし、Twitterの通知がGARMIN上に表示されるように設定した。これにより、「通行可能になりました」というツイートがGARMINで見えるので、見逃すことはない。
※下の地図の場所で通行止めになっていた。
まずセイコーマートに立ち寄ってホットカフェオレを飲む。北海道の牛乳の味、つい飲みたくなる。留萌市街を走ると他にも自転車旅の人を発見した。増毛方面に行くのか、羽幌方面に行くのかどちらだろうか?
「留萌十字街」 沖縄では十字路(名護十字路、コザ十字路)があるが、こちら北海道では十字街というようだ。
元セイコーマート。オレンジの帯と建物の形で分かる。
札幌まで131km。今度は新千歳空港発着で札幌~留萌の区間を自転車で走るのも良いかもしれない。札幌から近いということは遠方に住んでいたとしても便数・座席数の多い新千歳便が使えるので比較的行きやすい。
増毛方面を望む。
留萌本線跡地。2016年まで線路があった。7年経っており草は生えているが、ここに鉄道があったということはわかる。
時間があるので海沿いに来た。天気が悪かったが、イベントが行われている。観光案内所の職員の方と少し話をしていた。
黄金岬にて記念撮影。
留萌港にあった波灯の女というモニュメント。
工業地帯を走る。前方に見えるのは団地?
団地かと思った建物は倉庫だった。
英語の標識と日本語の標識。2枚に分かれているのは珍しい。
JR留萌駅にて。2023年3月廃止だが、日高本線の静内駅や様似駅のような観光案内所などへの再利用はされておらず中には入れない。駅舎は1967年築のもの。
線路は横断できる。ここを通って「道の駅るもい」に行ける。
留萌駅前の風景。
道の駅るもい
10時時点では通行止めのため、「道の駅るもい」で待機。早めの昼食にしても良さそうだ。
JR留萌駅に関する展示も充実している。「ありがとうJR留萌駅」
ナニコレ?!自販機はティラミスやレアチーズケーキ、チョコケーキ、イチゴケーキといった珍しいものばかり。少し気になったが、甘いもの食べたいという気分ではないので買わなかった。
千望台のイラストと留萌のゆるキャラ「KAZUMOちゃん」
災害時には駐車場の利用制限がかかるらしい。
昼食はいかめし。いかめしといえば道南のイメージが強いが、道北・留萌でも美味しい。
バイクに乗ってツーリング中の集団と話していた。関東から来たようだ。
そうやって時間を潰していると11時になった。留萌開発建設部のTwitterで「開通しました」という投稿が来た。やっと北上できる。
留萌~小平
国道232号を北上。「4月オープン」とは書いてあるのだが…営業してはいなさそうだ。
しばらく走ると民家もなくなる。
ここで小平(おびら)町へ。
小平町中心部を走行。大きいコンサートホールのようなものもあった。
長いトンネルを避けて旧道に入ってみると、車が来ない快適な道だった。
道の駅おびら鰊番屋
道の駅で休憩。昔の北海道・昔の小平町に関する展示が充実していた。
隣にあった「旧花田家番屋」は雇い人が200人を超えており、道内最大の番屋だったそうだ。小樽の鰊御殿よりも建物も大きい。
当時はここで大勢の人々が食事をしていたようだ。日曜日なのもあり、観光客もそこそこ来ていた。道外のナンバーのバイクも見かけた。
松浦武四郎の像が公園にあった。
小平~苫前
苫前町へ。ここから羽幌道路事務所管内に変わる。
右に見えるトンネルは国鉄羽幌線のもの。
連続カーブとは書いてあるが緩いカーブだった。
ここで古丹別方面の道道が分岐。
バス停は「国鉄羽幌線バス転換事業」と書いてあるので、国鉄民営化の頃に建てられたものだろうか。
「士別」と昔行った場所の地名が出てくると嬉しい。
北海道の「香川」に来た。苫前町へは明治の頃、香川県の移民が来ていたようだ。
香川県には三豊市(旧三豊郡)というのもあるのだがこれも関係あるのだろうか?
苫前町に入ると大きな熊がいた。
三毛別羆事件があった場所。
サイクルラックは商業高校の高校生の手作り。苫前商業高校では毎年7月末に2泊3日で200kmを走破する自転車ツーリングという学校行事?が行われているようだ。楽しそうなイベントだ。
「苫前3丁目線」とは書いてあるがこれは歩道。自転車の走行もできない。
道の駅風Wとままえ
ここで再び道の駅へ。最初は読み方が分からなかった。
現在の気温は23.1℃。普段住んでいる愛媛県だと10月の気温なのでとても涼しく感じる。
道の駅内部は温泉施設やレストランなど、設備が充実。
足湯に浸かりながら港を一望。
苫前~羽幌
苫前町内を散策。これは国鉄羽幌線跡にあった農村公園。
住宅街にも鹿が出没し驚いた。
苫前から羽幌へ。国道232号を走っていると丘があり、アップダウンもある。
羽幌町に入る。
羽幌町内散策
この日の宿がある羽幌町に到着したのだが、まだチェックインには時間が早いので羽幌町内を散策。
天売島・焼尻島も行きたいのだがフェリーの時間を調べているとなかなか難しそうだ。行くにしても当初の予定より区間の短縮が必要となる。
バスターミナルは元々、国鉄の羽幌駅があった場所に設置されている。
「道の駅ほっと♡はぼろ」へ。自転車に昔乗っていた、という人に話しかけられた。
オロロンラインの地図があったが、ここでも萌えキャラが起用されていた。
とても長い利尻昆布。自転車では持って帰れないのでもちろん買わなかった。
羽幌町のユースホステルに向かう途中に寄り道。羽幌町武道館は古い建物。
羽幌町役場。市制施行を目指し建てられたが、国勢調査の人口が5000人以上水増しされたものと発覚。それにより、人口3万人を下回っており市制施行はできず町のまま現在に至る。
羽幌遊歩ユースホステル
予約していた宿に到着。最近はゲストハウスばかりだったが、2018年に京都・天橋立で宿泊して以来、久々のユースホステル宿泊だった。
最近のユースホステルでは「禁酒」というのは全く聞かないが昔はそれが普通だったようだ。食事のときに追加でビールを注文。食事は美味しかった。
名古屋から来たバイク乗りのおじさんと話していたら、気づけば4時間が経過。あっという間だった…。利尻島・礼文島の話や昔の北海道のバイク事情、インド旅行の話など聞いていて楽しかった。また海外に行きたい、そしてまた北海道に来たいと思えた。
西日本からだと、利尻島・礼文島は行くとしても8日間の休暇が必要(移動日1日+利尻3日+礼文3日+移動日1日)なので、国内ではあるがハードルはとても高い。いつ行けるのだろうか…。