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猫のはなし

初めまして。EMC Healthcareという会社で働いているふじくらと申します。
弊社では「ヘルステックで社会問題を解決する」をミッションに、介護施設や保育施設を対象にしたプロダクトを開発しています。
この記事はアドベントカレンダー2023に向けた記事なのですが、ヘルスケアといえば、もちろん猫ですよね?(断言)

我が家では独身時代から猫を飼い始めて、今では4代目になるネコチャンと家族で暮らしています。
一応ではありますが、飼うんならペットショップからではなく、不幸なネコチャンを1匹でも引き取って幸せにできたら良いよね、くらいの意識ではいて、今まで3匹を看取ってきました。

左の子はもう20年前のガラケーの写真です。それぞれの話はまたの機会に。

いずれも、飼い主が避妊手術をしてなくて増えて困ってるとか、この子だけ行き先が決まらなくて探してるだとか、そんな人づてに話を聞いて引き取ってきました。

そして、今暮らしているネコチャンの話。

名前は「リン」2歳の女の子。

猫好きの方が見ると判るかもしれませんが、この子はかなりのレアカラーなのだそうで、アメショなどの洋種に多くみられる「クラシックタビー」に三毛の要素が混じった、「パッチドクラシックタビーアンドホワイト」という派手な毛色なのです。

車にでも轢かれたのか?というような姿で転がってますが。

背骨に沿った3本の線が真ん中でクロスして、その周りに渦を巻くように縞が入るのがクラシックタビーで、これは黒とグレー。その縞の模様がまだらに(パッチをあてたように)茶白に置き換わっていて、そしてお腹側はくっきり白く、三毛どころか四毛猫だねとよく言われています。
タビーに茶トラに三毛やサビ、足袋まで色々な要素が入った欲張りキャットみたいなヤツなのです。

さて、タビーということは洋猫になるんですがこの子はマンチカン。マンチカンといえば足が短いというのが世の認識だと思いますが、実は短足が生まれる可能性は20%ほどだと言われています。

この子は長足マンチカンで、ボランティアの団体から譲渡していただいた子です。そのボランティアさんはSNSで譲渡活動をしていて、たまたま地元で里親募集をしている団体を探していて見つけた方々でした。
紹介している子猫たちの中から希望の子を申し入れると先着順で面会日を提示され、特に厳しいと思うような受け入れ条件や報告義務なども無く、身元証明などはきちんとしつつも実にサラッとした印象で助かりました。

でも何で洋種の子猫ばかりが…?と疑問に思うのではないでしょうか。自分もそうでした。
そのボランティアさんに迷惑がかかると良くないので名前は載せませんが、言葉を借りると「流通に乗れなかった子猫たちを保護している」との事でした。

はて?流通に乗れなかったとは…?

子猫の頃は柄もまだ控えめだった。

マンチカンはその短足のイメージからか、短足でないと大きく値が下がる傾向があるようで、ブリーダーから「この子は長足だから値段が付かない」とでも判断されたのでしょうか。
また注意事項として「少し耳汚れ有り」という文が添えられていました。これはわざとマイルドな表現にしているんでしょうが要は「耳ダニに感染している」という事。
更に引き取ってからわかったのですが猫風邪(猫カリシウイルス・猫ヘルペスウイルス)も持っていたという事。一般的に猫風邪は根治することはなく、不調時などに症状が出てくるため一生の付き合いになります(キャリアと呼ばれる)。他を感染させてしまうため多頭飼いもできないでしょう。

長足耳ダニ猫風邪の3点セットでは値段が付かないと判断されてしまうのも仕方ないとは思います。が同時に劣悪なブリーダーだなとも思わされます。耳ダニも猫風邪も接触で感染するものなので、そういった猫達が多い飼育環境なのでしょう。
治療しよう、改善しようとは思わないのでしょうか。商品である前に命なんですよ…?

流通に乗れないとしてどうやってボランティアは保護をしているんだろう?と疑問に思い、ワクチン接種証明から病院名から色々調べてみたことがあります。結果わかったのは

  • ワクチンを打ったクリニックは犬猫のオークション会場と隣接している

  • ブリーダーから売れない犬猫を受け入れて愛護団体へ引き渡している

  • マイクロチップの埋め込みを併設クリニックで行っている

  • 疾患のある子がいれば手術等も行っている

  • ボランティアの方はそこから猫を保護しているようだ

という事でした。

施設には「殺処分ゼロ」の看板。ストリートビューより。

ペット業界の闇「売れない子はどうなってしまうのか?」という疑問に対し、受け入れて譲渡する仕組みがあるんだというのを知って関心しました。それらの活動があったからうちの売れないネコチャンも我が家で気ままにゴロゴロできている訳です。
ボランティアさんと社団法人さんには保護活動大変感謝しています。倫理観の無いブリーダーは食えなくなって苦しんで死ぬといい。

その辺に落ちてたり、すごい角度で曲がってたり。

というわけで、そんな猫との出会い方もあるんだ、という話でした。

正直、愛護団体からの譲渡には厳しすぎるとも言える条件が多く、未就学児がいたらNGとか、毎週写真付きで状況報告しろとか、いやもうペットショップで買った方が後腐れが無くていいよ…なんて思う方も多いと思います。そんな方々の猫探しの一助にでもなれればと思います。
ではでは。

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