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オーダースーツの英國屋

BSテレビ東京には「グロースの翼」という番組がある。

中小企業を取材先に、現在にいたるまでの過程で、どのように難局を乗り越えたのか、その奮闘記を伝えている。同局には、「カンブリア宮殿」という番組もあるが、それとは似て非なるものだ。

「カンブリア宮殿」は大企業を中心に、いい面ばかりを強調しているが、「グロースの翼」は大塚商会がプレゼンツしていることもあり、苦難を鋸超える過程で手に入れた「成長の翼」を伝えている。

どちらが中小企業の役に立つかといえば、圧倒的に「グロースの翼」の方だろう。

10月に放映されたのは、フルオーダーでスーツを仕立てる「英國屋」

ビジネスにおける脱スーツ化の流れ、クールビズの浸透、コロナ禍を境にした在宅勤務の広がりなど、少し考えただけでも、スーツ業界に逆風が吹いているのは察しがつく。

しかも、英國屋は、一着22万円からの高級スーツの仕立て屋なのだ。

同社の取組みの中で奏功したのが、フルオーダーにしかない価値を伝えるためにホームページを一新したことと、無料オーダー体験の導入だ。

無料オーダー体験とは、生地選び→採寸→フィッティングと、スーツを仕立てる過程をお客さんに体験してもらうサービスで、最初、それを聞いた社員たちは「どうかな?」と思ったそうだ。

ふたを開けてみると、体験した60%の客が、そのまま注文してくれたそうだ。

「英國屋」の価値を真に伝えるためには、ホームページの情報に加えて、この実体験が必要だったのだろう。今までは60代位がメインだったのに、今では新規顧客の50%近くが40代以下になったそうだ。


※英國屋のHPより引用

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