アンビバレントな中森明菜
アンビバレント(二律背反)
すき、きらい。矛盾する二つの感情が同居していること。
自分にとって、中森明菜がそれだ。
顔や性格は大嫌い。失礼な言い方だが生理的にそう感じるのだ。
一方、歌唱や踊りは絶品。他とは別次元。まさに唯一無二のものだ。
たまたま、NHKのBSで放映されていた伝説のコンサートを見たことが彼女に目を向けるきっかけとなった。一つ上の世代だった自分は、それまでは全く興味がなかった。
今では、発売された彼女のCD、レコード、書籍をすべて持っている。すでに流通していないものは中古で集めた。
週刊ポストの7月26日号に「1984年の聖子VS明菜」という記事が掲載されていて、当時、中森明菜のディレクターだった島田雄三がこう回顧している。
「深夜の2時頃、悩み相談の電話があった。時には怒り、時には涙を流すなど、難しくてかわいくて、これほど手間のかかるアーティストはいなかった。でも私は、明菜に巡り会えて本当に幸せでした」
まさにこの言葉が、彼女の類まれな才能と、それに血を通わせる豊かな感受性を物語っているように思う。
※画像はネットから拾ったものです。