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中森明菜と歌謡曲

以前、中川右介という編集者が、その著書の中で、歌謡曲とは作詞家、作曲家、編曲家がつくる地場のようなものに、大衆が引き寄せられる、というようなことを書いていた。

三者の異なる個性の振幅が、一曲の中に渦巻き、より大きな磁力が生まれるということなのだろう。

これはフォークソングやニューミュージックのシンガーソングライターのように、自身の半径2メートルの世界描けばいいというものとは明らかに異なる。

歌謡曲の歌い手は、その曲ごとに違う主人公、世界観を演技分けなければならない。

それを圧倒的に広げて見せたのは、他でもない中森明菜だったのだろう。


※画像は、CDアルバムのCRISON


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