顔のわりに小さな胸も~「Over」
早朝覚醒してしまったので、何か記事をと思ったのだけど、旅先なので、資料が乏しく、本格的なのは書けそうにない。あと、あまり暗いテーマにも行きたくない気分で。わりとお気楽な、フェチ系のものでお茶を濁すことにした。
ミスチルの、知る人ぞ知る的名曲「Over」。自分をふった女性に対する思い出を、つらつらと語りつつ、なんとかしてふっきろうとする気持ちを、歌ってる。男女問わず、ウケそうだなと思うのは、欠点っぽい部分を並べながら「数えあげりゃキリがないんだよ」「すべての要素を愛してたのに」と表現してるところで、恋愛ってそういうもんだよな、と感じてしまう。
その「欠点っぽい部分」のうち、最初に出てくるのが「顔のわりに小さな胸」というヤツで。レトリックとしてはわかりにくいけど、その分、キャッチーというか、下世話な言い方をすれば〝美人なのに貧乳〟的なところに、ギャップ萌えしてる感じが、ある意味、的確に伝わってくる。
ただ「顔のわりに小さな胸」というのは、僕にとっては欠点どころか、理想のひとつだったりもするけど。たしか「Jポップ批評」関係の飲み会で、初対面の女性に「文章からして、もっと変わった人だと思ってました」と言われていたのが、宴が進むうち「女は貧乳に限る」という話を僕が力説し出して「やっぱり、変わってますね」と、ミョーに安心されたことがあったっけ(笑)
以上、朝っぱらから、少々エッチな話、(しかも、胸の豊かな人を敵に回しそう!?)失礼しました。
(初出「痩せ姫の光と影」2010年9月)
この記事にはこんなコメントがついてた。「痩せ姫に成熟した大人の女性の身体の肉感的なエロスは感じたくないですね。少女性やはかなさが消えて現実味を帯びて来てしまう」。そうそう、胸の膨らみは生々しい性の象徴なのだから。それゆえ、胸を小さくしたいと願う痩せ姫を見かけると、性別を超えて、けっこう切実に共感する。