田原俊彦の矜持

アメブロでも、あちこちで話題になってる田原俊彦のテレビ復活(「HEY!HEY!HEY!スペシャル」)。おおむね、好意的な記事が多くて、嬉しかった。
僕にとって、彼は男性アイドル史上唯一無二の人なので。デビュー30周年の近況報告的なテレビ出演を、こういう遊び心のある番組にしたのも、最近の彼らしくていい。需要と供給のバランス、すなわち、自分のパフォーマンスを求めてくれる人のためだけに、魅せる、という芸能的良心に、忠実に活動してるここ数年の彼が、メジャーなテレビに出るとしたら、ここしかないだろうから。
数ヶ月前「週刊女性」のインタビューで、
「マッチやヒガシは、ヒット曲もないのにテレビに出てて、自分でおかしいと思わないのかな」
と、皮肉ってたけど(この発言には、マッチ派の妻も感心していた)懐メロを無理やりリアルタイム的に楽しんじゃおう、というお遊びに徹する、最近のこの番組なら、自分が出てもおかしくない、って思ったんだろう。
このブログ的には「ごめんよ涙」の過去映像で、一緒に踊る生徒役のなかに、その頃はまだ天然系痩せ姫だった、観月ありさを確認できたのが、得した気分。できれば「観月ありさ 当時12歳」ってテロップも入れてほしかったけど。
自分の芸が必要とされる場だけで、楽しんでもらえればいい、というトシちゃんの矜持、見習いたいと思う。

(初出「痩せ姫の光と影」2010年12月)


田原はこれ以降「あさイチ」などにも登場。もっぱらライブで現役感を保ち貫くアイドルとしての凄みを、たまにテレビでも披露するようになっていく。かつてスタッフ同士が険悪になったりもした五木ひろしとまで、仲良く共演するようになるとは想像してなかったけど(笑)。マイケル・ジャクソン的なものの歌謡曲的解釈というか、和と洋、ポップスとアイドルの絶妙なバランスなどなど、ジャニー喜多川が生み出した傑作のひとつであることはいうまでもない。

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