太った人ほど寒さに強い理由
(初出「痩せ姫の光と影」2011年1月)
さっき「めざましどようび」で「太った人ほど寒さに強い」という通説について、検証していた。太った男性と痩せた男性を、上半身ハダカにして、サーモカメラで撮影しながら、部屋の温度を下げていったところ、通説通り、痩せたほうが先にギブアップ。ところが、サーモカメラによると、体の表面温度は、太った人より痩せた人のほうが高くなってた。専門家いわく、
「(痩せた人は)体内から深部の温度が逃げてきているんでしょうね。太ってるほうは脂肪がさえぎって、体内の熱を出さないようにしてる、と」
つまり、太った人は「表面温度は下がるが、脂肪が多いほど、保温効果が高い」ということらしい。そういえば、室生犀星が随筆「女ひと」のなかで「女の体は、細い人ほど熱いそうだから」という意味のことを書いてたけど、それはあくまで表面温度で、中身は冷えている、ということなのかな。痩せ姫にとって、冬の寒さは大敵だから、春の暖かさが早く訪れるといいですね。(でも、花粉症の人にはつらい時期なんだろうな…)
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そういえば昔、こんなことを言ってた人がいたっけ。
「寒さ対策には肉布団がいちばん、と言われるけど、太るくらいなら凍死したほうがマシ」
痩せ姫の努力を修行にたとえる人もいるけど、真冬の寒さに堪えるのもまさにそれだと感じる。