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フリーランス、舐められたら終わり

フリーランス、舐められたら終わりです。

特にSNSでよく見かけるのが

「クライアントから酷い扱いを受けた」
「仕事がない。もう筆を折るしかない」

のような発言。

いや、めちゃくちゃ気持ちはわかります。
めちゃくちゃ気持ちもわかるし、実際にこのように悩むことも少なくありません。また、実際に酷い目にあって立ち行かなくなることがあるということも事実です。

私も普段の発信内容やSNSなどからは考えられないくらい、超がつくほどのネガティブ人間だし、他人のちょっとした言葉にすぐ傷つくような人間なのでこのような気持ちは心から理解できます。

ですが、悲しいかな、社会はゆりかごではありません。

このような発言がたくさんの共感を呼び、一時的に慰めてくれることがあっても、長期的には決して自分のことを助けてくれるということはありません。

弱いことは悪いことではありません。ですが、弱くても現代社会を生き延びていく必要があります。

イラストレーターとしての仕事は、極めて属人的なものです。

絵を描く技術、速さ、試行錯誤のプロセス、色の選択や組み合わせなど。
その人のセンスやこれまでの人生がすべてと言っていいほど反映されていると言っても過言ではありません。
なので、イラストレーターとしての仕事は自分にしか替えがきかない特別なものだと思ってしまうかもしれません。

ですが、クライアントの立場から考えると「誰でもいい」とまでは言わないものの、その人でないと絶対にダメ!というようなことは限りなく少ないと思います。
一定基準の品質を守ってくれて、要望に応えてくれて、成果物を出してくれる。特に属人的な要素は必要としていない場合が高いということです。

例えば、ラーメン屋のことを考えてみるといいのですが、おいしいラーメンを作るということはきわめて属人的な行為だと思います。長かった修行期間、朝早起きして仕込む時間、市場まで仕入れに行く道のりなど、店主の人生を反映したラーメン作りをしているものかもしれません。

ですが、ラーメンを食べる私たちは特にラーメン屋の店主のことを考えたりしないはずです。どこでもいい、とは言わないけれど美味しいラーメンを食べれたら別にいい。店主について深く考える、というようなことは少ないはずです。

でも逆に、あるラーメン店の店主がネガティブな発言や客の素行についての発言をSNSでしていたら、まだ一度も食べたことがないのに「いや、知らんがな」「そんな店主のラーメンなんてマズイに違いない」となんとなく暖簾をくぐるのを躊躇うのではないでしょうか。

このように、ラーメン屋の店主の個人的な悩みや苦労話はラーメンの価値を上げることに決して結びつきません。むしろラーメン自体の価値を下げてしまうということも考えられます。

つまり、

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才能なしイラストレーターの生き残り戦略

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