脳梗塞3 病院到着
救急車で病院到着。救急車内で意識を失うこともありませんでしたが、息はできるものの、喋るのは、しわがれ声でしか無理。そして唾を一切飲み込むことが出来ない喉になっていました。声としてしっかり出せないのはそのためでした。
脳のMRIを最初に撮りますが、異常は写らず。そうなんです。明らかに脳梗塞の症状なのですが(医師も大体解ってはります)、最初すぐって、MRIに写らないことが多いのです。でも脳梗塞に間違いないということで、家族(妻と息子二人)が駆けつけてくれます。僕が入れられたのはSCUという部屋(脳の集中治療室)。
家族はスーパーで買い物中、レジに並んでいるところに連絡が入ったそうで、品物を全部返して、タクシーで来たとのこと。電車でも地元からは1時間ぐらいかかる病院です。
私の具合は眩暈が激しくなり、しゃっくりが止まらない、また両目の視線が合わない自覚症状が次第に激しくなり非常に辛く、脳血管に詰まった血栓を溶かす治療t-Paに同意してもらって、尿を取る管を付けられ(これは痛いです)、就寝。家族は一旦帰りますが、それから毎日この遠い病院まで来てくれました。
しかしこのt-Paの治療というのは、6%ぐらいで脳出血になって悪い側に向かうリスクがあるという説明も聞いていたのですが、何とか今の状況を変えたいと期待しました。
状況が変わった気はしませんでしたが、血栓が溶けて梗塞の広がりは抑えられたのかも知れません。
眩暈、しゃっくりの続く中では寝たのかどうかも分からずSCUでの初日は過ぎていきました。
次の日のMRIでは、しっかり写っていて、場所的にも余り良くはない脳幹に梗塞を起こしているというものでした。脳幹には神経が集まっており、大脳から小脳へ繋がる神経も多く、危ない部位です。呼吸の中枢もあり、一歩間違えば呼吸も止まっていたかも知れません。
一般病棟に移り、長い入院生活が始まりました。大変なんですが、気持ちはそこへは追いついておらず、すぐに趣味活動への復帰のことなどを(楽天的かどうかは分かりませんが)、しんどい中でも考えていました。