友達が住んでいる町
友達が住んでいる町で遊ぶのが好きだ。
その人がいつも行ってるご飯屋さんや、知り合いの店、思い出の場所なんかを巡りながら話をする。
時々、街中で地元の先輩や後輩に会ったりなんかして、そこで目にした何気ない会話で友達の新たな一面を知ることもある。
そうやって遊んでいると、相手のことがもっと好きになるし、町のことも他人事ではなくなっていく。
だからというわけではないが、自分の住んでいる町に友達が遊びに来てくれたときは、できる限りのアテンドをするようにしている。
相手が行きたい場所、食べたいものに、「きっと気に入ってくれるだろうな」と思うスポットを混ぜたりしながら。
そのうちに「またあそこに行きたい」と言われたり、地元の友達と外から遊びに来た友達が仲良くなっていくのを見るのは本当に嬉しくて仕方がない。
「自分がやりたいことって、こういうことだなぁ」とすら思う。
函館に戻ってきてから、「自分の町はここだ」という感覚をはっきり持てるようになった。
そして、そういう感覚を持って暮らしている各地の友達と、ようやく同じ目線で話せるようになったなと思った。
この町で何をするのかが、きっとこの先の自分を形作っていくのだろう。
幸いやりたいことはたくさんあるし、心強い仲間も町の内外にいる。
ぼんやりながら未来は明るいと感じているところだ。
去年出した『IN&OUT -ハコダテとヒト-』の特集記事の最後に、こんなことを書いた。
函館に生まれた人、出ていった人、移住してきた人、遠くから想いを寄せる人。いつの時代も、そうやって様々な接点を持つ人たちによって街は形成されているのではないだろうか。
【分断が進む世界で僕たちは?】
激動の1年を経た今も、この考えは変わっていない。
町の未来は人が作る。
だけど、それは住んでいる人だけが関わっている話ではないはずだ。
同じ北海道の東側、道東に住んでいる友達に誘ってもらって、昨年『.doto』というアンオフィシャルガイドブックを作った。
彼らが住んでいる町を訪ね、そこで暮らす人たちと話し、預かった言葉や感じたことを文章にした。
僕は道東に住んだことはない。
だけど、何度も遊びにいって、記事を書いたりしているうちに、友達が増え、いつの間にか見知らぬ土地ではなくなっていた。
一緒にガイドブックを作ったドット道東の仲間たちは、次の一手として『ビジョンブック』なるものを作ろうとしている。
これは1000人分の〝道東で実現したい理想〟を掲載するという本で、今現在クラウドファンディングで想いを本に載せたい人や資金を集めているところだ。
1000人分の理想が掲載された本。
それは町の未来を明るく照らすものになるに違いない。
道東に生まれた人、出ていった人、移住してきた人、遠くから想いを寄せる人、これから関わってみたいと思ってる人。
もし興味があれば、チェックしてみてください。
All Photos by 原ちゃん
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