ラジオ制作講座11「レストークの意味」
■More Music, Less Talk
そう言われて久しいですね。
J-WAVEやFM802が開局した頃、第2FM開局ブームの際は…
従来のAMやFMとの差別化の方策として、アメリカのFM局を目標として各局共、洗練された音楽をメインに、それを邪魔しないDJトークが重視されていました。
しかし月日は流れ…今のラジオはAMもFMも違いが無い位、トーク分量が増えました。特に地方局ではFMでもトークが多い。NACK5のように…民放AM局が無い地域だと、本来AMが扱うような地域密着の営業案件も沢山入ってくるので、自ずとAMぽい中身になりがちですが、そうでなくても、トークが多いです。
一方のAMが今やワイドFMの周波数を持つようになって、音楽を意識した番組も増えつつあるのも面白いところです。
とは言え、AMのメインはトーク。喋ってなんぼ…といった感じで各局ザッピングしても、よく喋る喋る。聞いてて耳が疲れるほど喋ってます。
TBSラジオの場合、各番組オープニングトークは元から20分~30分程度取ってるようで、間に怒鳴りとオープニングテーマ曲を挟みつつ雑談が延々続きます。でも…聞いてて話の中身が頭に入って来ないんですよね。脳味噌が拒否してるんでしょうか(苦笑)。
近年負け無しのTBSラジオですから、アレも勝利の法則の1つなんでしょう。他局より喋りまくって曲は掛けるな…って事でしょう。
■無駄な言葉が多い
自分に言わせれば、今のラジオトークは無駄が多いです。
通常タレントとアシスタント役の局アナ(番組によってはサブタレントも加わる)という2人以上の組み合わせが多いので、2人寄れば会話が生まれる…ってなもんで、延々と喋る訳ですが、中身は自身の近況や世間で話題のニュースねたとどう思うか的な物です。で、以前も書いた通り「意識のベクトル」が1人ならマイクの向こうのリスナーへ自然と向きますが、無意識で喋ってると相手が居れば相手へ向かいます。そりゃ中身が頭に入ってきません。
1人喋りのFMはどうでしょう?
基本、首都圏では放送作家が居ますから、無駄な言葉は”原稿トーク”については無さそうです。問題はフリートーク。2人なら相方が繋いでくれますが、1人ではそうはいかない。すると…出てくるワードがこれ。
「えー」
「というわけで」
「なんですけれども」
「まあ…あのー」
えー…は分かりますよね。言葉が出て来ないから「間をつなぐ」声です。
でも他の3つも同様で間繋ぎの便利ワードです。有っても意味無い、無くても問題無い無駄なワードです。出来れば使わない方がいい。
逆に何故、口を突いて出てくるのか?簡単です。「準備不足だから」。
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