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平成四年:岸和田だんじり祭〜第一回試験曳き

いや暑かった。腕が真っ赤っか。
まぁ三郷の寄合直後、1回目の試験曳きは9月の第一日曜だから、毎年暑いんですけどねー。

コロナ禍も有り、3年ぶりの通常開催となりました。個人的にも昨年は不安もあって、現地には行きませんでした。その前も新潟に住んでいたので、なかなか行けなくて、最初の試験曳きに行ったのは果たして何年振りなのか?覚えてませんね。

まずは基本情報。
岸和田だんじり祭というのは、毎年第3土日(敬老の日直前)行われます。皆さんご存知の通り「お祭り界のF1」みたいな、綱を曳いて走って曲がって走りまくるw お祭りなので、ぶっつけ本番は危ない!(という名目)という事で、本祭前日の金曜と9月最初の日曜に午後の2時間(午後2時〜4時)だけ走るというのが「試験曳き」です。

だんじりについての説明は割愛しますね。自分で調べて下さいw

今日(2022/9/4)、午後からなのに朝8時半には大阪市内の家を出発して岸和田に向かいましたよ。

南海電車・岸和田駅ホームにて
岸和田駅前の風景(パノラマ撮影)

午前中は静かなもんです。でもお目当てがありまして。いつもYouTubeで見てる、だんじりYouTuberさんの情報だと午前中から小屋出しして走る町が有るというのでその時間を見越して早々に出掛けたんです。

岸和田旧市地区のみならず、泉州一帯何処の町もそうですが、だんじり小屋自体が町内の一角にあって、大人数が溜まるに相応しく無い場合が多いんですね。だから、大通りとか町会館前の広場とか、祭礼時のみ『本拠地』となるポイントまで、だんじりを移動させるんです。そんなプレ走行のようなのが意外とギャラリーも集まったりするんですわ。

五軒屋町の小屋前

ほらねw
午前10時キッカリ、五軒屋町の小屋出しです。

旧26号線沿いの小屋から出して、駅下りの道沿いへ移動させます。

続いて午前11時。五軒屋の隣、筋海町の小屋出し。

コチラは旧26号線脇の小道に有る小屋から出して、一旦イズミヤ下りの道へ出て、切り返し、来た道を一回やり回しして、寿栄広商店街の定位置へ移動します。

ニュース映像ではカンカン場の広い交差点でのやり回しばかり映りますが、結構昔ながらの細い道も有って、止め回しとか、ゆっくり曳行する姿もイイもんですよ。

さて、本祭りでは早朝から晩まで曳いてますが、試験曳きはだんじりが止まってる時間が多いのでウロウロしたら、色々出来そう!と思い立ち、今回は全町の地車を撮ろう!と即行動に移りました。

その前にカンカンベイサイドモールで早めの昼飯w

そして、浜工業公園へ寄り道。

実は若い人は知らないと思いますが、ベイサイドモールの有る場所、昔は海でした。岸和田漁港でした。臨海線の道路がカーブしてる所は堤防が有り、子供の頃、祭りの時はそこに腰掛けて高見の見物してたもんです。浜地区の海寄りに有る浜工業公園も元は海。埋め立てて作った広い公園です。
祭りの時にはココが大駐車場になるんですが、先日、岸和田市の祭礼公式サイトを見たら「駐車場は有りません」と書いてあったので「もしや」と思い下見しました。
ら、いつも通り沢山のクルマが止まってました。一方通行や矢印の立て看板、さらに警備員さんも出てました。
直接警備員さんにも聞いたら、例年通り本祭りも利用出来るとのこと。
やれやれ。
というのも宵宮の曳き出しは早朝6時!始発電車に乗ってたら間に合わないのです。だから、朝イチ見るマニアな人たちはみんなクルマで早朝暗いうちから来てるわけです。

さぁ浜の方まで来たので、順番に町を訪ねて行きましょう。南の端、まずは南町

道の一角にシートの雨除けを掛けて定位置にしています。
地元「蛸地蔵」天性寺の伝説を彫物にも!

紀州街道を北上、蛸地蔵の駅下りを横切った先が本町

屋根下の組物が美しいです

紀州街道から浜の方に小道を折れて抜けたら、中町

町の規模は小さいけど近年は、やり回しの巧さに定評が有ります。

中町の小屋前から西へ行くと疎開道に。その南寄りが大工町

太い金綱、好きです。雷太鼓も好きです。

大工町の隣が中之濱町

既に小屋から疎開道に移動、青年団が支度をしてました。。。細身のシルエットが特徴。

そして疎開道を北上、ふと西側を見たらそこに紙屋町

懸魚が独特クルクル。先代の天保地車を踏襲してます。
見送りは他町に無い「三国志」!

紙屋町の北隣が大手町なんですが、既に地車の周りが町の人たちでいっぱい!向かい合うように中北町もスタンバイしてました。

「大」と「手」を組み合わせた町標が目印。
すいません。中北町は、全体像撮れませんでした。

いよいよカンカン場が近づいてきました。そこが大北町

曳き出しの際はトップでカンカン場に入ります。
台の彫物はココだけ!

城下りの塔原線と疎開道の交差点:船津橋を渡ればカンカン場ですが、交差点の手前の細道を山方向へ。紀州街道の1つ目のS字の正にそこ!堺町の小屋が有ります。

大屋根下の懸魚が広いのが特徴。鐘を正面に付けてるのも堺町だけ。

南町からココまで、町の広さが小さいので、地車巡りも効率的です。さぁココからが大変。町の規模も大きくなり、距離が離れ気味です。
紀州街道をひたすら北上。。。武部の仏壇屋の角(菊右衛門橋)からさらに北上すると並松町

高さも幅もデカい!巨大な地車です。屋根下に吊るしたフサが綺麗。

さぁココから遠い(苦笑)。和泉大宮駅下りの道を通過したもっと先に下野町が有るんだもの!電車のひと駅分やで。

法被の赤の三本線が目立ちます。

えー。。。この先、橋を渡れば春木南。。。
なんですが、時計の針は既に1時15分。
深追いしたら試験曳き始まる時間に!
って事で、春木の皆さん御免なさい。

来た道を南へ戻ります。

菊右衛門橋を左折、駅方向へ上がったら既に北町がスタンバイ中!

逆光で上手く撮れなかった!

町内の細道を抜けて駅下りの道へ出たら五軒屋町

深緑の交差旗がエエ色してますわ。

やっと戻ってきました。旧26号線を渡って駅前通商店街のアーケードに入ったら一つ目の角を左折すると、午前中動画を撮った筋海町

なんといっても二重破風!

筋海町の地車の脇を抜けて(苦笑)寿栄広商店街を抜けたら沼町

この地車も新調して巨大になりました。

ココまで来たら南海電車の高架も目の前。あっ!藤井町がもう来てもた!いや、まだ1:30や。まだ高架下を通過するには早い。飛び出す前に撮ってもたれ!

この地車も大きいです。よくフラフラしますが(笑)

別所町の小屋は高架下すぐそこなんですが、地車自体が見当たらないので、もう町内曳行してるんでしょう。後回しにして駅の方へ急いで移動!駅前辺りは宮本町です。
小屋は駅前通商店街アーケードから細い道を入った先。この道が細いので動き出してしまうとよそ者は邪魔になります。急いで行くと…あ!!動き出しちゃった。

せ、狭い
なんとか綱を迂回して反対側からも撮りました。

さあ大変!各町動き出してます。南海電車の高架沿いに急いで南下!塔原線を横切ったら、もう太鼓の音が聞こえてる!上町が細い町内の道をこっちに向かってました!

右側の松の木、当たってそうですが、見事にすり抜けてますからご安心を。

兎に角、上町の小屋から南海電車までは細くてウネウネの小道なんです。後ろ梃子の皆さんお察しします。
で!上町がスタンバイという事は南上町も始動!来てもた!

またまた逆光で御免なさい。先代・中北町の地車です。

いやぁ。なんとか本格始動前に殆どの町をフォロー出来ました。

では時を進めよう。

試験曳き終わって直後。南海の高架下に小屋がある別所町。もう片付けの途中でした。

先代・春木南の地車です。

春木南は撮れませんでしたが、一応、岸城神社と岸和田天神宮に宮入りする全町撮れました。やれやれ。

時を戻そうw

駅前近くまで戻ってきたら、既に1:50。
試験曳きは2時からですが、そんなもん守る訳が無いw  10分前には駅前を宮本町がやり回ししてゆきます。実はカンカン場の方は15分フライングが当たり前ww

取り敢えず遠目ですが、宮本・筋海・五軒屋の3台をチェックして裏道ワープ。城見橋商店街に出ました。

こういう左右に通過してゆく地車を望遠で撮るのん好きです。

駅前通は人が多いし、移動が面倒なので、反対側(南寄り)塔原線に出て浜方向へ移動しました。というのも、一見さん観光客は結構、駅前のアーケードから攻めるんですが、意外と地車は来ない!
みんなカンカン場に出たら、その周辺をグルグルしちゃうのです。「なかなか来ないなぁ」と感じた一見さんたちは、真っ直ぐ商店街を下りカンカン場へ向かいます。そして手前の小門貝源で止められます。人が溢れます。

だからエスケープして移動するのですw

帰宅してから分かったんですが、通常は1周目、結構駅に上がってくるんですが、カンカン場6台目辺りの紙屋町が最初のカンカン場でコケかけてコマ(木の車輪)を割ってしまったんだとか。多分それで流れが止まったのも、商店街になかなか来なかった要因かも?

さて。紀州街道でゆっくりと。。。
そうも行きませんねー。
S字の方から続々と人が移動して来ます。
そりゃ3年ぶりの最初の曳行の日だし、日曜だし。。。ええ天気だし。

でもエエ動画撮れました。

コレで3時前後だったかな。。。
一番暑い時ですわ。
もうヘトヘトで、自販機探しで必死w

疎開道から北を望むと。。。入道雲モクモク。

なんかアニメみたいな写真が撮れましたよ、なかんばの皆さんw

疎開道も人だらけ。あっちもこっちもw
うーん。取り敢えずカンカン場のやり回しも見てみるか。。。

カンカン場をパノラマで撮ってみた。

あのね。人混みの割に、結構見やすかった。勿論その要因は、スペシャルシートの仮設席が無いから!アレのせいで見通し悪かったんだわ。上のパノラマ写真を拡大して観察してみて下さい。ベイサイドモール、波切ホール辺りの高みからも遠目に見物出来るんですね。
結構、ストレス少なく多くの見物客を納得させられると思いました。

が。しかし、だがしかし。

密です。

地車も密なら見物客も密!

地車がカンカン場やり回し大会状態になると、カンカン場ー小門ー(北=大阪方)菊右衛門橋ーコーナン前。貝源ー(南=和歌山方)らんかん橋ー船津橋。この一角が陸の孤島になるんです。地車数珠繋ぎで次から次へと来るので、見物客は脱出が至難の業。でもどんどん流入してくる。逆にエリアの外側の人。カンカン場から駅方向や、駅方向からカンカン場、紀州街道、疎開道方向という移動が、ぐるーーーーっと迂回する必要が出てきます。面倒臭いからその場で見る。逆に駅前は寂しいからどんどん流入する。混雑する。地車も見物客も渋滞する。密になる。

地車数珠繋ぎになると。。。
綱がピンと張ってれば、参加者どうしの空間もある程度取れるんですが、渋滞してくると前に詰めるんですわ。満員電車みたいに綱先から綱元まで数メートルみたいなギチギチ。

見てて心配になったですもん。

多分、新規感染者、阿波踊り程じゃ無いにしろ、結構多くなると思いますよ。

ちょっと怖いのは、今日の試験曳きで急増して、世間の目の影響で本祭中止になる事。。。

もう遅いけど、今日見物行った人も参加した人も、しっかり手洗い、うがい、風呂に入って全身洗って下さいな。

コレ、通常開催と言いつつ、もう少し考えた方が良いと思いますよ。年番本部、若連の皆さん。。。駅に上がらせて。

ダークな話になったので、最後に写真たちをもう少し。

臨海線の様子。
帰町する並松町
お疲れさんでした。

そうそう。
なんやかんやで歩き回ったら、なんと20キロ超でした。お陰で足の指の間にマメ出来てたがな。

□岸和田市・だんじり公式サイト

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