【ぐちろぐ】ゲストはマスト?
今「日曜サンデー」を聞いてると松本明子がゲストで出てきて、馬鹿笑いを続けています。オープニング、若狭のパブゲストとは雲泥の差の騒々しさ。いや、うるさい事。
このところ首都圏のラジオをradikoで聞く事が増えまして、気付いた事が有ります。どこの局でも、どこの番組でも、ゲストが登場します。イレギュラーじゃなく、ゲスト枠が予め設定されていて毎日入れ替わりでゲストを迎えています。その殆どは告知を兼ねた出演ですから多分ギャラは派生しないものです。
勿論、自分が担当していた番組でも、この手のゲストはよく有りました。特にFM局の場合はアーティストが新譜やライブの告知をする為のものでした。ただ、特集枠やフリーゾーンを潰してゲストを迎えるパターンで、毎日登場する訳では有りませんでした。地方局では、そんなにゲスト出演依頼が多くなかったからです。逆に、首都圏ではそれだけ出演希望が多いのでしょう。
ということで、タマに…告知バーターのゲストでは無いパターンがあります。お別れ前に「何かインフォメーションは?」と聞いても「特に…あ、ちょっと前に著書が出版されたので宜しければ購入を」くらいでお別れするという。
一方で、ニュース解説番組では、旬の話題を解説してもらう為に専門家を迎えて話を聞くゲストというのも多いです。このパターンの場合はギャラが派生していると思われます。中には月1回とか毎週何曜日はこの方…というレギュラーゲストも。こちらは月おいくら…とかで出演料が支払われているんでしょう。こういう方々は今回の話題とは別になりますね。
生ワイドのゲスト枠は…なぜ必要なのか?
恐らくは、一見さん獲得と、常連の「飽き」防止なんでしょうね。
毎日同じ出演者のトークだと常連は習慣で聞いても、そこに広がりは無くなりますから、普段聞かない人も、そのゲストが出演するから聞いてみる…。意外な話題が出てくると「あの人はいいインタビューをしてくれた」と、時々は聞いてくれるようになる事を狙っているということです。
もう一方、常連は惰性で聞いてくれるものの、例えば3時間の放送時間…延々同じパーソナリティのトークだけでは飽きてくる…何か刺激を与えて、普段と違うでしょ?というスパイスの意味にもなるわけです。
一方、出演者にとっても…3時間前後の帯番組、毎日延々トークをすると息切れします。ネタも日々繰らないといけません。そんな時、久々にお会いするゲストを迎えて会話することで、3時間分のネタが2時間半で済む=つまり負担軽減にもなります。
そんなこんなで、どの番組にもゲスト枠が設定されていると思われます。それも、番組の後半とか、ラストゾーンに置かれる事が多い。となると、今述べたような理由で多分間違い無いでしょう。
専ら関西や地方局でやっていた身から言えば「本当に必要ですか?」と思う訳です。逆に飽きられませんか?と。そのパーソナリティのトークを聞きたくてダイヤルを合わせる常連さんたちは、普段聞かない声と、インタビューに回るパーソナリティのよそよそしい声に「なんか違うな」と思わないでしょうか。
達者なパーソナリティは、それを感じさせないインタビュー技を用いてゲストや一見さん、常連さんをも惹きつけますが、そもそも、技がある喋り手さんは、3時間丸々自分の喋りで聞かせるパワーを持っていますからね。息切れする喋り手だからこそ、穴埋めが必要でゲスト枠を設定しているとしたら、飽きられ、逃げられる要素になるリスクを持っていると言えます。
1つの工夫として…過去の実例で言うと、
①レギュラーコーナーがあって、そこにゲストをはめ込んじゃうパターン。例えば5・7・5のコーナーで、リスナーからの投稿について感想を聞いたり評価してもらったり、即興でネタを考えてもらったり…そこに絡めて告知事項を聞くとか。
②本当に遊びに来てもらった体(てい)を強調するパターン。何も予告をせず、突然乱入的に迎え入れ、コーナーに関係無く出演してもらうという。スポンサードのレギュラーコーナーでは話を合わせて付き合ってもらったり…延々出演してもらいながらエンディング一緒にお別れしてもらったり。
後者で言えば、何度か触れてる…故・日高晤郎さんの番組がそうでした。歌手、タレント、自治体の首長に関わらず…いつの間にか迎え入れ、時間の許す限り出てもらい、コーナーにも付き合ってもらうという。「次の予定が有りますので…」と中途半端な時間に送り出したりという事も有りました。
コレだとリアルに”遊びに来ちゃいました”感も演出出来ます。
ただし、喋り手は、予めゲストについての予習をしっかりして、咄嗟に対応する技術が必要になりますが…。常連も一見さんも興味深く付き合ってくれる可能性が高くなりますが、やはり普段からの番組でのお付き合いが大事になります。
いずれにしても、制作陣、喋り手の高い意識と技術がある事が前提ですね。
準備は手間が掛かります。そりゃ掛かるのが当然です。そこは手を抜いちゃいけないですよね。
あ、いつの間にか…松本明子さん、去りましたね(笑)。全然トークの中身、聞いてませんでしたわ。さ、もうすぐ都都逸だ。
(了)