認知症の人と家族の共作業支援尺度
「共作業」とは、2人以上が互いが主体となって相互作用しながら行う作業のことだが、認知症の人が在宅で生活する場合、家族が介護をする主体となることが多く、その負担感は認知症の人の在宅生活を左右する重要な要素となるため、介護を「共作業」と捉えることで、良好な相互作用となるための作業的課題を、認知症の人、家族、環境の接点から把握でき、介入による改善の可能性が向上するように思った。
共作業支援尺度は、①これまでどのような作業を一緒に行ったか、②過去1か月に行った作業の遂行状況についての9つの質問に4件法で答える、③一緒に行いたい、より良くしたい作業を3つ選び、重要度、遂行度、満足度を1~10の数字で答える、④③をもとに、改善を目指す活動と、目標を具体的にしていく。
参考文献
小野健一他(2020)「認知症高齢者と家族介護者の行う共作業に焦点をあてた訪問作業療法プログラムで効果が見られた2事例」『作業療法』39(2):210-216
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jotr/39/2/39_210/_article/-char/ja/