冬の森
どんな感情も吸い込まれていくような自然の力。わたしはよく、森に来る。
自分のしようとしていることの正当性を裁くように、木と木の間をぐるぐる歩いて、どんぐりや虫を探すスワインが耕した、ゆるゆるでどろどろの沼にはまる。このまま、世界に食べられてしまいたい。
同じ時代の中で、それぞれが然るべきタイミングで役割を果たし合いながら、この世界を維持していく。
その流れの中で、このからだは燃やされるためにうまれた。
一瞬でも燃えて、あかりを灯して、あっという間に消えて、またはじめからやり直し。
朽ちていく森は容赦ない。
ばらばらになって、溶けて、混ざり合いながら。
ここを出たあとわたしがどうするのか、ただ何も言わずにじっと見ている。