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弱気な追記。

みんなの食事を作ってくれたもーりーさん

前回は、春の「おうちが図書室」の時を思い出しつつnoteを書いたわけですが。

Twitterにアップして、函館の観光ライターといえばこの人!という函館イベント情報局の佐々木さんに「ぜひ感想聞かせてください」とつぶやいたところ、次のようなコメントをいただいた。

心配……

心配……

心配???

NHK北海道のローカルフレンズの放送にも出演してくださったもーりーさんという女性がいて。わらじ荘立ち上げ前からのあんなちゃんの知り合い(市内のこども食堂のボランティアなどをしている方。あんなちゃんとは、別の活動で知り合ったらしい)なのだけど、わらじメンにとって「函館の良きおかあさん」という感じの方。週に1回ぐらいはわらじ荘を訪れ、食事の差し入れをしてくれるのだそう。ロケ中も、ニラと刻み玉ねぎの冷たいおうどん、おにぎり、紫蘇ジュースを作ってくださった。

カメラが回っている前でお話した時に、もーりーさんはわらじメンたちが「おうちが図書室」で走り回りながら配信しているのを見て、「この子たちいつご飯を食べているのかしら!」と心配してくださっていたことを聞いた。そして、「ちゃんとご飯食べているの?」「食べてないですー」という返事を聞いて、作りに行っていたのだとか。


「おうちが図書室」の実施は、急な休校を受けてのプロジェクトであり、仕掛ける大学生の方も「春休みの期間を利用して」というある意味、急ごしらえのプロジェクトではあった。

だから、もしかするとあら探しをはじめたら「あんなこともあった」「これはよくなかった」とぽろぽろ出てきてしまうかもしれない……。

だけど、思い浮かばなかった。

わらじ荘のメンバー一人ひとりの顔を思い浮かべると、全員がきらきらしていて。もちろん、私は荘に寝泊まりしているわけではないから、彼らが家族のようにケンカしたりわがままを言ったりしている場面を見たことはない。

日々の生活。イベントの準備。動かそうとするプロジェクト。

きれいごとだけではすまない、人対人の衝突や失敗もあると思う。

だけど、思い浮かばなかった。

私が春から見続けている彼らに対して、上から目線で「ああしたらいいよ」「こうすればよかったんじゃない?」と思うようなことは、何ひとつ浮かばなかった。

それは、きっと私が「住んでないけど荘民」彼らの引力の圏内にいるからだと思う。第三者であろうとしながらも、どこかで他人ではないのだ。

心配はする。応援もする。

でも、私も彼らと対峙する

ただのひとりの人、に過ぎない。

実験と仮説、そして行動

あんなちゃんはいま、わらじ荘や2軒目のみなも荘、そして次にオープンする予定の谷地頭の荘を「シェアハウスに対する固定概念を取りはらうために、『荘』という言葉を使う」と言っている。

ただ暮らすだけではなく、関わる誰かのやりたいことを実現する場に。

きっとその「やりたいこと」は、誰もが「すごい!」と言うような大きな夢じゃなくてもよいのだと思う。

例えば、ご近所さんと挨拶をかわす。ごみ拾いをする。差し入れしていただいたおにぎりを一緒に食べる。当たり前のような「人との交流」が、進学のため見知らぬ土地にやってきた彼らには「こういうの、いつ以来だろう」と感じる貴重な時間かもしれない。

毎日が実験であり、「こうしたら面白いんじゃない?」「こんなことをしたら、何が起こるだろう?」仮説を立てて、行動に移す。

そこから出てくるこたえは、彼らにしかわからない。

私がえらそうに言うことではないのだ。

きっと、誰にもわからない

予想のつかない時間を、彼らは過ごしているのだから。

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