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『黄昏ハッピービッチ』セルフライナーノーツ 「メンヘラ製造機ユキオ」

7月3日にCDリリースした『黄昏ハッピービッチ』のセルフライナーノーツです。

今回は「メンヘラ製造機ユキオ」の楽曲制作秘話をお送りします。
そもそもさめざめは私、笛田サオリ一人のソロプロジェクトであり作詞作曲が本人、アレンジはバンドメンバーと一緒に作ったりする。
今回のアルバムはバンドメンバー以外には同じ苗字となった織部リョウさんに制作していただいたアレンジもある。

今回セルフライナーノーツで話す楽曲はバナナとドーナッツの現バンドメンバーで制作したアレンジになる。


「メンヘラ製造機ユキオ」

【根本】

この曲を作るきっかけとなったのがギターのスペシャルりなぱるがバンドメンバーとして入ったこと。彼女のギターが炸裂するようなロックな曲を作りたいと思った。

それと同時に最近少し縁遠くなっていたライブで盛り上がるブラックな激しい曲が欲しいと思い、歌詞のテーマよりも先にアレンジや曲調の方から優先して作ることになった。

【タイトル】

「メンヘラ製造機ユキオ」語呂が気持ちよいものが好きだ。
メンヘラ製造機までは早い段階でイメージできていたので、残すは名前を何にするかが問題だった。やはり語呂の良い3文字が好ましい。

「アキラ」「ヒロシ」「ツヨシ」縁もゆかりもない男性の名前を中心に考えていた。

自分に縁もゆかりもある名前にしてしまうのもありかと思ったが、残念ながら私に縁もゆかりもある男性の名前は二文字か四文字ばかりだった。

そこで思い出したのが「ユキオ」と言う名前。
10年以上前、知り合いで「ユキオ」くんと言う年下の男の子がいた。とてもイケメンで気遣いがうまく、女性に対する振る舞いもできる子。

そのユキオくんと私は連絡先も知らないほどの遠い知り合いだったが、その男の子を思い出した時、あーゆー優しい男の子に女がみんな沼にハマってしまいそうだなと思い、ユキオくんには申し訳ないが名前を拝借した。

【歌詞】

普段はフルコーラスの歌詞ができてからじゃないと、新曲のアレンジすら投げない私だが、制作時間がタイトと言うこともあり、1コーラスだけ歌詞ができたタイミングでアレンジをバンドメンバーと作り始めた。

なので歌詞が完成したのは私の中では結構遅い段階で、ドラムレックをしている最中にドラムの音を聴きながら歌詞を完成させた。

うちのドラムレックは基本はスタジオに入って、私は立ち合いでただスタジオの隅に佇んでいるだけなので、そのスタジオの隅でP Cを開いて歌詞を書いていた。できるだけ直接的で攻撃的な言葉を選ぼうと。

そもそもさめざめのデビュー時は普段言えない言葉を中心に作品に散りばめていた。15周年だし、せっかくなら遠慮のない言葉選びを散りばめようと思った。

【メロディ】

私の楽曲はどう作っても歌謡曲を匂わすものになってしまう。
それは私が90年代の自分が思春期に聴いていた曲の影響が強いと思っている。

洋楽をかじる程度の私からするとワールドワイドな楽曲を作る才能などない。せっかく日本人なのだから、この歌謡の素晴らしさをこの手でもっと広めたいと思っている。

この楽曲もかなりの歌謡節を炸裂させた。
Bメロ、サビの歌謡節が強いぶん、あえてAメロは3音くらいしか使わないメロディにして、しかもAとA‘でメロディーのオクターブを変える。

Aメロでオクターブを変える手法の楽曲は昔からずっとやりたかった。数々のアーティストがこの手法で楽曲を作っているが、特に私が影響されたのはくるり「青い空」だ。

【サウンド】

冒頭の通り、ギターのスペシャルりなぱるが弾いているイメージで作ってるのががっつりとロックの縦の刻みが欲しいと思った。
毎回、バンドメンバーでアレンジをするときは私は大まかなアレンジのイメージを伝えたうえでスタジオで合わせていく。

テーマなど絶対的にあるものもあれば、かなりお任せなときもあったりする。ただひたすらライブで爆音で聴きたくなるようなサウンドにしたかった。

私の個人的なこだわりは間奏とアウトロ に出てくる「ダッダダダッダダ」の縦の刻みだけ。ライブで聴いてみるとよりこの曲の良さが伝わってくるので、是非生でライブを観て欲しい。

【最後に】

さめざめはアイドルが歌いたくなるような可愛い曲もあれば失恋の時に聴きたくなる泣ける曲もある。

だけどかなりスパイシーで番人受けはしないが一部では好まれる曲もあるのがさめざめの楽曲アレンジの幅ではないのだろうか。

やはりさめざめはソロの音楽家ではあるが、バンド編成でもライブをする音楽家であることをこの曲で証明できたような気がする。

 

[リリース情報]

2024.7.3 「黄昏ハッピービッチ(上)」リリース

1 あたしの夏はぜんぶきみだった
2 好きな人の好きな人になりたいです
3 メンヘラ製造機ユキオ
4 グッバイサヨナラアディオスチャオファックミー
5 おっぱいの番人
6 ロックキャンディ

品番: QACB-5002   JAN: 4589749740782  価格: ¥2,000 (税込)

【LIVE】

・7月15日(祝月)下北沢CLUB251
「さめざめ15th anniversary 黄昏ハッピービッチガール〜東京編〜」

Act さめざめwithバナナとドーナッツ
Special guest act  黒木渚

満員御礼で無事に終了

・2024年8月16日(日)下北沢251

「251presents GLIDER SUMMER SPECIAL 2024」

さめざめwithバナナとドーナッツ
THE 118’s
Re:Evening mans
WELL DONE SABOTAGE

【チケット】

・メール予約 samezame.fueda@gmail.com

タイトルに「チケット予約」 本文にお名前と枚数をお願いします。返信が来ましたら予約完了となります。

・イープラス(2024/6/22(土)12:00~2024/8/15(木)18:00)

https://eplus.jp/sf/detail/4122180001-P0030001

・8月25日(日)心斎橋CLAPPER
「さめざめ15th anniversary 黄昏ハッピービッチガール〜大阪編〜」

Act さめざめwithバナナとドーナッツ
Special guest act
ミヤワキサキ

開場18:00 開演18:30

・イープラス ¥3,500(D別)
e+で発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4069240001-P0030001

・2024年10月20日(日)下北沢DaisyBar

「THE ANDS presents <MORE…>」

ACT
THE ANDS
さめざめwithバナナとドーナッツ

入場チケット販売URL(販売開始8/20(火))
https://t.livepocket.jp/e/zsipf

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