「よくわからないことをして楽しそうに生きている大人」になるということ
今日は長野で、高校生が地元の企業の話を聞きに来る、というイベントで、「企業に属さずによくわからないことをして生きている大人枠」として、編集者の仕事についてなど語ってきた。
役に立てたのかどうかはよくわからないけど、僕自身はとても楽しくて、たくさん話してしまった。
若い人に自分のことを話して気持ちよくなってしまうときはちょっと危険信号なんだけど(若い人に「聞き手」としての労働をさせていないか気をつけないと……)、とは言え、僕も自分が高校生だったときに、自分の仕事について目を輝かせながら語ってくれる大人がいたらよかったな、とも思うので、たぶん、よかったんじゃないかな。
今の時代、これまでのロールモデルはどんどん崩壊していて、「これをしておけば安心」なんてものは何もなくなっていて、若い人たちへのプレッシャーは高まるばかり。少しでも彼らの心が安まるといいなと思うのだけど、そのためには「こうじゃないといけない」というイメージから外れた、なんとなく楽しそうな大人と出会って「あんなのでもいいんだ」と思えることは結構大事なのかもしれない。
僕自身も彼らと話していて、「今の生き方は決して楽ではないんだけど、これまででいちばんやりたいことをやれているという実感がある」なんて言っちゃって、自分が励まされたりもした。「僕ががんばることで、世の中がほんのわずかでも、いいなと思える方向に向かうならがんばれる」だなんて、僕が僕に言い聞かせていたよね。
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