「STREEKがJIDAデザインアワードを受賞したので受賞式典に行ってきた話。」
思えば、STREEKのデザインチームと出会ったのは2022年の秋だっただろうか、細かい事は忘れちゃったけど、新横浜のENVISION(STREEKを開発したデザイン会社)にお呼びいただいて出向いたのが始まり。
当時、PUFFINを世に出すべく3輪のモビリティの「リーン&ステア式サスペンション」開発に苦悩していた時期で、独りで「どうやったら望むようなハンドリングを得られるだろうか?」と悩んでいた時期と重なっていたような覚えがある。
その新横浜での面談で、STREEKデザインチームのチーフの岡本さんも同じように苦悩されていて、同じ悩みを共有する者として意気投合しました。
砂漠でひとりぼっちで道に迷っていたら、同じように迷っている人に出会った気分。(オアシスを見つけたのでは無い。まだ問題は解決していない(笑))
その後、自然な流れでフヂエンもSTREEKの開発と生産に取り組む事になって、今に至ります。
幸いにも、量産前試作の段階で「コレなら世に出せるね!」と現状の最適解とも言えるサスペンションの製作に成功した事で、プロダクトとして販売する事が決まりました。
結構、この時の設計も薄氷を踏む思いで、「うーん、上手くいくか?確信は無いけど、きっと行ける!やってみるぞ!」と作ったモノだったので、何もかもが、少しでもズレて狂っていたら今日の日は無かったわけです。
それから僕と若手エンジニアがマレーシア🇲🇾に飛んで、フレーム製作のあれやこれや、現地にいる皆様にご迷惑と多大なる手間ひまをおかけして、何とか量産の準備が整いつつある?今日この頃です。
そんな、僕らにとってはまだ短いけど、何だか5年くらいの重みのあるSTREEKプロジェクトのあれやこれやを胸に今日のJIDAデザインアワードの授賞式に参加してきました。
鈴鹿の野良メカニカルエンジニアである僕にとってJIDAは完全にテリトリーの外、と言うか、意識高くてノーブルなイケてるデザイナーの集まり、というイメージを持っていました。
実際に六本木の会場に着いてみると、やっぱり皆さんお洒落な格好してらっしゃるし、変なカタチのメガネしてたり、鈴鹿では絶対に売ってなさそうな服来てる人いたりとか、会社名はトヨタとかソニーとか超大手メーカーばかりだし、気後れしちゃうような雰囲気。
「いやー来るとこ間違えたかなぁ、コレ」とよぎったわけですが、実際に授与式が始まって、受賞した各デザイナーがプロダクトの紹介とかプロジェクトのよもやま話をするにつれ、
「あー俺らと同じやん。」
と思いました。
みんな、上手くいくか分からないけど、不安もあるけど、ちょいちょい失敗もしながら進めて行って、止めずにやり抜いたから辿り着いた今の場所がある、その取り組みは皆さん同じで、超絶共感しました。
勝手に「みんな同志や!」と思いましたね。
砂漠で道に迷っいたら、迷い人の溜まり場見つけた気分。(笑)
決してオアシスに辿り着いた訳ではない。(笑)
つまり、大手でも零細でも、有名でも無名でも、モノづくりのアプローチや規模が違っても、本気で取り組むデザイナーやエンジニアの迷いとか不安とか、できた時の喜びは同じだという事です。
そういう意味で、本気取り組んで迷って悩んでいる人たちの製品とストーリーを聞かせてもらえる超絶共感性高イベントでした。
(クソ忙しい中、時間作って東京来て良かった!)
日本のプロダクトもまだまだ面白い、もっと面白くなりますよ!!
明日からまだまだ頑張ります!!