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2024年7月20日の日記

起きたら館林だった。

と、さも館林と旧知の仲のように書いたけど、館林のことなんて何も知らない。目が覚めたら見知らぬ駅のベンチだったので、Googleマップで現在地を調べたら、館林だった。群馬県らしい。ソウルフードはうどんで、主な出身有名人は向井千秋。うん、まったく縁がない。

昨晩、友人と久しぶりに痛飲をした。2軒目くらいまでは覚えている。3軒目に行った記憶もうっすらあるんだけど、ほとんど何も覚えていなくて気づいたら館林だった。人形町で飲んでいたはずなので、日比谷線からそのまま東武線で運ばれてきたのだろう。調べたら直通ではなく、北千住で一度乗り換えしなければならないようなので、意識がないなりにどうやらご丁寧に乗り換えまでしたらしい。酔っ払いというのは本当に怖い。

時計は、3時30分。まだ始発まで1時間30分近くある。ひとまず駅を出て、すぐ近くのデイリーヤマザキに行ってみたら普通に閉まってた。館林のコンビニは24時間営業ではない。という、おそらく二度と使うことはないだろう豆知識を仕入れる。

自販機で水を買い、まだアルコールの残る体に流し込む。本でも読んで時間を潰すかと駅のベンチに戻ったら、向こうの出口からぞろぞろと人の気配がする。見ると、大量の子どもたちがこっちに近づいてくる。え? この時間にこんな子どもたちが?? 引率の大人がいるところを鑑みれば、おそらくボーイスカウトか何かなのだろうけど、静まり返った夜更けに30人近い児童がわらわらと行進しているさまはなかなか奇異である。館林のボーイスカウトは朝が早い、という豆知識をさらに仕入れて、帰宅。たぶん館林に行くことはもうない。

普段アルコールをとらなくなって1年。いよいよ体質が変わってきたのか、アルコールを分解する能力が格段に下がった気がする。家に帰ってからも二日酔いがひどくて、正午くらいまでベッドでゴロゴロ。その後も何もやる気が起きなくて、ほとんど寝転がりながら1日を無為に過ごした。

本格的に禁酒をしようかなと思いつつ、人と飲む酒の楽しさは手放せないので、飲み方を変えるべきか。とりあえず日本酒は控えよう。ビールだけ飲んでいればノーダメージのはず。

一緒に酒を飲んだ友人は、日頃からアクティブに行動していて、多拠点的な働き方をしている。いろんな土地を訪ねては、地域のお店を覗き、店主や地元の人と仲良くなっていて、そのフットワークの軽さに憧れていたんだけど、聞いたら知らないお店に入るときは普通に迷うし、なんならGoogleで店の評価をチェックしているらしい。全然フィーリングじゃなかった。でも、そうやって日和っちゃうところが人間らしくて、なんだか安心した。

はた目にはキラキラと輝いているように見える多くのことが、実はそれ自体が発光しているわけではなくて、角度によって光が反射して眩しく見えているだけなのだろう。

みんな、ちぐはぐを抱えたまま、悩みながら生きている。そう考えたら、自分のこのちぐはぐさも悪くないような気がした。

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横川良明
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