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【酸素ゲージ 分解修理 決定版】酸素ゲージ 見方



分解修理の仕方 ゲージ 故障の症状

酸素ゲージの分解修理

修理のご依頼です。

状況をお伺いすると、

酸素ガスのビンのコックを開き

ガスバーナーへ酸素を供給する

酸素ゲージのバルブを開けると

メーターの針がどんどん

上がってきてしまう症状です。

注意
分解することは誰でも出来ますが、
組み立て調整はガス漏れの恐れがありますので
不用意にマネしないようにお願いします。

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日酸TANAKA マスター 酸素ゲージ

酸素ゲージの点検


実際に弊社で確認したところ

お客様のおっしゃるとおり

2次側メーターを5kgに設定しておくと

針がどんどん上がってきてしまいます。

分解修理


問答無用、即分解修理です。

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酸素ゲージ修理には

この固定治具とバイスがないと

分解出来ません。

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酸素ゲージ 固定治具

あらかじめバイスに固定しておきます。

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このように固定して修理します。

酸素ゲージ全分解治具

酸素ゲージの6角ナットはしっかり締めます

大型モンキーで上蓋を外す


調整バルブを外してから

酸素ゲージ上部のふたを外します

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大型モンキーレンチでくわえて外します

時計回り、右回しです

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しっかりしている酸素ゲージは結構なトルクで締っています

酸素ゲージの上蓋の中を確認


外したところです。

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はずすとダイヤフラムが

すぐにみることができます。

上蓋の中の部品構成


部品構成はこのようになっています。

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外したふたの中を見たところ

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ハンドル押し板、バネ、ダイヤフラムを取り除くと

他に部品がないのがわかります。

酸素ゲージ中のダイヤフラムの状態をチェック


ダイヤフラムは劣化するとガス漏れをおこします

入念にチェックしております。

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すこしでもひび割れていたら交換です。

この製品は大丈夫でした。

ダイヤフラムは普通のゴムの板ではありません
専用に設計製造されています。

通常のゴム板を入れると破裂します
酸素の圧力に耐えられません



圧力弁をおす 押しピンを外します


酸素ゲージを雑に扱っていると

このピンが曲がっているときがあります。

【バルブ押し】と言います

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小さいので良く紛失してあわてます。

裏側にひっくり返す
圧力弁確認のため

裏側にひっくり返し

バイスで固定します。

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圧力弁の入っているナットを外す


かなりのトルクでしまっています。

強い力でしまっていますので

酸素ゲージの6角ナットがしっかり締っているか

確認してから力をかけます。

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あまりに強く締っているので

トルクのかけ方に注意しないと

酸素ゲージの足ネジが折れる事があります。

部品構成はこのようになっています

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小さい部品なので

無くさないように

配慮が必要です。

これが酸素ゲージの圧力弁です


酸素ゲージの圧力弁は【ケレップ】といいます

画像では良く見えないかもしれませんが、

【ケレップ】がきずになっています。

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ケレップは重要な部品です


この部品で高圧の酸素の圧力を止めています

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この部品は非常に”せんさい”です。

酸素のビンを勢いよく開けると

圧力の熱で溶けてしまいます

考えてみて下さい
酸素ビンを開くと
130気圧の圧力が一気に
この部品に加わるのです。


昔は万年筆で使うエボナイトで

出来ていましたので

不用意に酸素ビンのバルブを勢いよく開けると

燃えて火災になっていました。

今では材質が異なり

滅多に燃えませんが、

圧力の熱で溶けているのを

何度もみています。

ですから酸素のビンはゆっくり開けるように
ガス講習で指導されています。
この酸素ゲージの圧力弁は交換です


新しい圧力弁【ケレップ】に交換します

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元通り組み付けて完成です


後は順番通り組み付けて完成です。

組み付け方 それぞれトルクのかけ方が

異なります。

注意
部品の組み付け間違い、
トルクのかけ方の間違いは
ガス漏れの恐れがありますので
不用意にマネしないようにお願いします。

酸素ゲージの耐圧検査


アポロコックを取付けて耐圧検査をします。

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5気圧まで圧力をかけて

メモリが上がってくるか下がってくるか確認します。

メモリが上がるようでしたら
【圧力弁の不良、組み付けミス】
メモリが下がるようでしたら
他の箇所の【部品損傷、組み付けミス】
を疑います。


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今度はメモリが上がってきません。

極めて良好です。

これでお客様にお渡しすることが出来ます。

まとめ


弊社での仕事の内容をご覧頂きました。

一見かんたんに見えますが、

それぞれの故障に対して

部品の加工、交換をしております。

実際に熟知されればそれほど難しくないです。

そのため弊社では
ガスバーナー、ガスゲージ修理講習
をおこなっています。

ガスバーナー、ガスゲージ修理講習

良くある間違った修理依頼


よくガスバーナー、加熱器、ガスゲージで

一部だけ壊れているから、

その場所だけ直して下さいというご依頼があります。

ご存じの取りガス機器は引火すると爆発する機器です


・ガスバーナーではロウ付けがはがれたから
そこだけ修理
・ガスゲージではメーターがおかしいから
そこだけ修理

と言うわけにはいきません。

全部チェックして初めて修理完了です。


業者様のご依頼では


その様なことを熟知されていると想定して
一部だけ修理と言うことで
仕方なく行うことがありますが、
結果的に良くありません。

バルブからガスが漏れているのに
はがれた部分のロウ付けだけしてくれと
お願いされることがあります。


不安になり再度お伺いしても
他の部分の修理はしないで良いと言われます。

そのとおり部分修理で
お渡しすることになりますが、

結果、使用するお客様に危険が及びます。

改めて
ガス機器は全分解後、
ガスの炎、ガスゲージの耐圧まで
して修理完了となります。

酸素ゲージ 分解 決定版

解体 ガスバーナー修理
ロングガスバーナー改造  
江戸川区 有限会社 藤井商店
〒132-0021
東京都江戸川区中央1-14-20
電話 03-3651-0672
fax 03-3651-3603

修理値段表

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