筆子が考える、ブロガーが出版を実現する方法
今回は、ブロガーが商業出版する3つの方法について、私の経験を交えてお話しします。
最初に結論を書くと、ブロガーが出版を目指すなら、まずは自分のメディアを成功させることが近道だと思います。
ブログの読者から、「どうやったら出版できますか?」という質問をいただくことがあります。
こんな質問を筆子にしている段階で、出版から遠のきそうな雰囲気です。
これは、私ではなく出版社か出版エージェントに聞くべきことではないでしょうか?
私にも出版する方法はわかりません。私は結果的に出版できただけで、自分では、本を出したいとはこれっぽっちも思っていませんでした。
私が願っていたのは、ブログにアクセスが集まってくれることだけです。
これは今も同じで、いつもブログやnoteの読者が増えることを祈っています。
第1の方法:自分のメディアをある程度成功させる
もしあなたが、私と同じようにSNSやブログを通じて、出版社の人に見つけてもらいたいと思っているなら、出版をめざすのではなく、自分のメディアのコンテンツを充実させることを目指したほうがいいです。
私が「本を出しませんか?」と出版社からメールをもらったとき、たまたま「ミニマリスト」というキーワードが世の中で流行っていました。
そういう背景があって、私のブログがある編集者の目に留まったのだと思います。
出版は、メディアがある程度成功したら、付随的に発生する仕事のひとつです。「出版したい」と思って記事を書いていると、かえって出版から遠ざかります。
メディアを作った当初は出版は考えず、とにかく自分のメディアを成功させる、これが第一の方法であり、私が一番好きな方法です。
メディアを成功させる戦略については、すでに、noteに記事を書いているし、これからもいろいろな面から書いていくつもりです。
第2の方法:コンテストに応募して入賞する
第1の方法に興味がない人には、2つ目の方法もあります。
入賞するとその作品を出版できるコンテストに応募して入賞することです。
noteでも、創作大賞とコミックエッセイ大賞というコンテストがありますが、このようなものに応募して大賞を取れば、出版されます。
ほかにも出版社のコンテストは大小いろいろあります。有名なもので言えば、小説現代長編新人賞とか。
でもこういうコンテストは、小説やエッセイのコンテストですよね?
ブログの記事のコンテストや、ブログ単体で競うコンテンストなんてありませんので、真にブロガー向きとは言えないでしょう。
「私は、今、なんとなくブログを書いているけど、本当は小説を書きたいんだ、エッセイを書きたいんだ、詩を書きたいんだ、和歌を詠みたいんだ、漫画を描きたいんだ」というなら、自分の作品に合ったコンテンストに応募すればいいでしょう。
大手の出版社が主催するメジャーなコンテストで賞を取るのは、狭き門なので、中小出版社のコンテストやジャンル特化型のコンテストを探し、採用されやすい作品を書き上げ、応募しましょう。
何のためにそのコンテストを行っているのか、主催している側の立場になって考えると、採用されやすい作品を書けるかもしれません。
狙って賞が取れるわけではないですが、素晴らしい作品であっても、応募する場所を間違えると、「特別賞」や「奨励賞」すらもらえないかもしれません。
第3の方法:自費出版から商業出版につなげる
3つ目は、最初は自分で出版して、作品をある程度売って実績を作ってから、出版社に企画を持ち込むか、出版社に声をかけてもらう方法です。
今、Amazon Kindle Direct Publishing (KDP)というのがあって、無料で本を出すことができます。
Kindle本を出して、カテゴリ別ランキングの上位になったり、すごくたくさん売り上げたりすれば、出版社の方から、「うちから本を出しませんか?」とオファーがあるでしょう。
この方法は、第1の方法と同じように、出版社の側からすれば、最初からある程度の読者が見込めるので、リスクが少ないため、声をかえてもらえる確率があがります。
その他の方法:コネの利用
日本に住んでいるなら、出版イベントなど、出版社の人が集まるイベントに出向いて、関係者と知り合いになって、自分の作品をアピールする方法もあります。
もしくは、SNSで編集者をフォローし、彼らの投稿に反応して友達になるとか。
noteにも、出版関係の人はたくさんいるでしょう。
出版社が主催する講座に出席してコネを作る方法もあります。ワークショップで実際に作品を見てもらう機会もあるかもしれません。
人と会うことが好きな人におすすめの方法です。
まとめ:おすすめは第1の方法
こうして見てみると、第1の方法が一番難易度が低く、無理のない流れだと思います。
仮に出版につながらなくても、メディアは成功するので、生活費を稼ぐことができます。
正直、本を数冊出版しただけでは、生活費は稼げません。
「筆子さんは貧乏だったけど、これからは印税で暮らせますよね」というメールをいただいたことがありますが、とんでもない誤解です。
印税で暮らせるなら、有料noteなんて書いていません。
定期的に重刷を重ねる世界的ミリオンセラーならいざ知らず、ふつうの本はそうそう売れないので、重刷もされませんから、定期的にお金は入ってきません。
出版する目的が、生活費を稼ぐことなら、もっと別の方法を考えることをおすすめします。
第1の方法を採用するとき、今は、SNSで目立つのが効果的だと思います。
編集者や編集者と働く人たち(フリーランスのライター、カメラマン、デザイナー、ジャーナリスト、有識者、その他の関係者)は、たいてい、SNSを利用しており、常に、「売れそうな本」のネタやそういう本を形にできる人を探しているはずです。
したがって、ソーシャルメディアでエンゲージメントの高いフォロワーをたくさん獲得することが有効でしょう。
私のように、ソーシャルメディアが好きでない人は、ひたすら記事を書いてください。私もそうしています。