デイライト・セービング・タイム(DST, 夏時間)のせいで私の人生が複雑になる話
今、11月2日の土曜日の夕方です。明日の午前2時に、デイライト・セービング・タイム(Day)が終わるので、今夜寝る前に時計の針を1時間戻します。
デイライト・セービング・タイムとは?
DSTはご存知の方も多いでしょうが、「夏のあいだだけ時計を1時間早めるしくみ」です。
春夏は時刻を1時間進めて、日照時間を有効に使うシステムとも言えます。
毎年3月の第2日曜日の午前2時に1時間進ませ(午前2時を午前3時にする)、11月の第1日曜日の午前2時に、時計の針を1時間戻し午前1時にします。
この作業を覚えやすくするために、北米には、Spring forward, Fall back という言葉があります。
「時計の針」と書いていますが、そう説明したほうがわかりやすいから書いているだけで、実際は人間が「こうしようね」と決めた時刻を進めたり、戻したりします。
時間が切り替わった日曜の朝、たとえば午前8時に起きたとすると、春はすでに午前9時になっていて、秋は、まだ午前7時です。
DSTのメリット
DSTは18世紀後半に、ベンジャミン・フランクリンが、ろうそくを節約するために提案したそうです。ただ、彼の時代には実現しませんでした。
電気の節約になるらしい
彼が考えたことをざっくり説明すると、夏場、仕事を終えて帰宅してもまだ明るく、夕食を食べてもまだ明るいし、夜寝るときもまだ明るい。よって家庭で電灯が不要だから、電力の消費が減る、という感じ。
昔は今みたいに電気を使い放題ではなかったので、本当に電気を節約できたかもしれません。
しかし、たとえば、日本はDSTを取り入れていませんが、今の日本のように、夏場、朝から晩まで暑いところでは、活動する時間帯を増やせば増やすほどエアコンの稼働に電気を要します。
暖房や冷房の使用や、店や公共施設では一日中電灯をつけることが一般化した現代では、単に外が明るいか暗いかだけで判断しても、電気の節約はできません。
経済が活性化するらしい
DSTのメリットとして、もうひとつ、外が明るいうちに仕事が終わるとその後の余暇時間が増え、経済が活性化するというのもあります。
確かに、明るい時間が長くなると、屋外での活動や仕事を効率よく進めやすくなる面があるかもしれません。
農業など、自然光に頼る仕事の場合、仕事がはかどるでしょう。
しかし最近は、異常気象のせいで、アメリカの多くの場所で、雨が降らなくてほぼ干ばつ状態です。
明るかろうか暗かろうが、リンゴ狩りもできないし、作物も育てられないという問題があります。
気分にもいい影響があるらしい
夕方になってもまだ明るいので、人々が活動的になって、家族や友人と過ごす時間が増え、ハッピーになる心理的なメリットがあるとも言われます。
しかしこれも、多くの人は、リアルの人間と活動するより、スマホでSNSをやっていたりするので、外が明るい・暗いはあまり関係ないと思います。
というか、DST関係なく、現代は、うつになる人がどんどん増えています。
運動をするのが好きな人は、いつまでも明るいのはうれしいかもしれませんが。
私はDSTはないほうがいい
「あなたはDSTに賛成ですか?」なんて、誰も私に聞きませんが、もし聞かれたら、私は「DSTは廃止してほしい派」です。
混乱する
日常生活で使うスケジュールが1時間ずれるので、ふつうの人は混乱します。
時計は針を1時間進めれば何事もなかったかのように時を刻み続けますが、人間はそうはいきません。
実際、夏時間に切り替わった翌日の月曜は交通事故が増えます。
私は日本のタイムゾーンに合わせてブログやnoteを投稿しているので、切り替え時に余計なエネルギーを要します。
グローバル時代の今、複数のタイムゾーンをまたいで仕事をしている人はたくさんいます。というか、カナダだけで仕事をしていても、時間帯が6つもあります。
そもそも、普段でも時差があるせいで、私はブログの予約投稿時間を間違えたり、Zoomの打ち合わせ時間を勘違いしたりすることがあります。
今、ブログの更新のお知らせをXに投稿する際、『筆子ジャーナル』やnoteはCanvaを使って手動で仕込んでいます。
Canvaの場合、私がやり方を知らないだけかもしれませんが、こちらの時間帯(UTCで表示されています)になっているので、日本との時差を考えて予約します。
しかし、『筆子ジャーナル』の運営に使っているWordpressは日本時間を設定できるので、そうしています。
『筆子ジャーナル』の記事を書き終え、たとえば11月3日の午前9時20分に予約投稿をしたら、同じ記事のお知らせを、Xで流せるように、すぐにCanvaにアクセスして、同じ日である11月3日の夜の8時半に投稿するよう仕込んでいます。
しかし、先程も書いたように、Canvaではカナダの時間で設定しています。
そして、もちろん、そういう設定しているときは、日本時間11月3日の午前9時20分ではありません。
noteの投稿時間は、自分が住んでいる場所の時間帯しか選べません。
複数の時間について考える必要があるため、たまに日にちや時間を間違って予約します。
最近は投稿ミスをしても、メールが来ることは減りましたが、以前は、「なぜ、まだ記事がアップされていないんですか?」「どうかしましたか?」というメールをもらうこともありました。
どうもしていません。ただ、私が予約投稿を失敗しただけです。
もうひとつのブログに関連のあるポストは、Bufferというプラットフォームを使って行っています。
Bufferは任意のタイムゾーンを指定することができるので、Tokyoを選んでいますが、現在、DSTが終わる以降の時間帯で予約投稿しようとするとエラーになります。
Bufferのヘルプを見ると、「DSTが終わると自動的に変わる」などと書いてありますが、実際は予約投稿できません。
たぶん、日本はDSTがないからだと思います。
こういうことは、日本にいたら、つまり、ひとつの時間帯で生きていたら何一つ起きない問題です。
時計の針の設定が面倒
家にある時計の針を進めたり、戻したりするのも面倒です。
以前は時計がたくさんありましたが、時間が変わるたびに針をぐるぐるさせるのが面倒なのもあり、ある時、ばさっと時計を捨てました。
今、私が持っている時計は、以下の3つです。
どれも小ぶりの卓上時計です。
左から、パソコンデスク用、自室のデスク用、バスルーム用です。残り時間が直感的にわかるアナログの時計のほうが好きです。
この3つにさらに、キッチンにあるストーブ(コンロとオーブンが合体した家電)の時計も変える必要があります。
パソコン、i-phone、iPad、フィットビットはデバイス側で勝手に時間が変わります。
昔、フィットビットで時間が変になったこともありましたが、今使っているのはたぶん大丈夫でしょう。
変更するのは4つだけだからそんなに手間ではありません。
前の家では、以上に加えて柱時計もありました。私が買ったものでデザインが気に入っていましたが、買ったときから、毎日数分ずつ遅れたので、新居には持ってきませんでした。
さらに以前の家のキッチンには、電子レンジとオーブントースターもあったので、これらの時計の修正も必要でした。
体調にも微妙に影響がある
たとえ1時間でも時刻がずれると、体調も影響を受けます。
私はふだん規則正しい生活をしているせいか、時差ボケが解消されるまでに時間を要するタイプです。
日本に行くと、2週間ぐらいはカナダ時間で生活してしまいます。娘はもっと早く普通に戻っているので、私は特に時間がかかるほうなのでしょう。
まあ、秋はいつもより1時間余分に寝られるので、春ほどダメージはありません。でも、できれば、時間帯はずっと同じであるほうが生活がシンプルになります。
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夏時間から標準時間に戻ると、朝早いうちから明るいので、それはうれしいポイントです。
今は、日の出が8時半ぐらいなので、8時だとまだ真っ暗です。8時半すぎに散歩に出ると、戻るのが、9時半すぎ。
それから朝食の支度をして食べていると、午前中の仕事時間が減ってしまうので、今は暗くても8時ごろ、家を出ています。
しかし、明日からは7時半に散歩に行くことができます。
夕方は逆にすごく早い時間から暗くなります。私は朝や昼に仕事をするほうが好きなので、夕方まだ早い時間、外が暗い中、仕事をしているととても気持ちが暗くなります。