スタイリストのかばんのなかみ
最近、スタイリスト友達のみねいはるかさんがyoutubeでご自身のスタイリスト・スタイリストアシスタントの仕事について紹介されているのを見つけて、
わたしがスタイリストになりたい！と思いはじめた頃(かなり昔ですが)、ネットで調べても、
その当時たぶん今よりも更に労働環境が過酷だった為現役のアシスタントさんなどが情報発信している事がほぼ無く、
昔スタイリストを志していた元アシスタントさんなどが書いたざっくりとした仕事内容と
「とにかくまじで大変です(笑)」
みたいな情報しか出てこなくて、
初アシスタントの時などかなり苦労したので、
こういう情報が気軽に見れたり発信できるようになったの、凄く良いなー！
と思い、私もはじめてみようと思います。
スタイリストのかばんのなかみ
私はスタイリストコースがある学校を卒業していて、現場実習でいろいろなスタイリストさんのもとにアシスタントへ向かっていたのですが、初アシスタントの際1番事前に知りたかったのが
「スタイリストのかばんのなかみ」
でした。
授業でもこういうものが必要、と予め習うし、
実習前に何が必要なのか、優しいスタイリストさんは教えてくれる
(なにか質問をするとキレてコミュニケーションが取れなくなるようなスタイリストさんも当時はまだまだ現役で沢山居た)(クリエイション職を蔑ろにした・人権教育を怠った国の犠牲者です)(最悪！)
のですが、それらはあくまで必要最低限というか、ゲームの初期装備みたいなもので、実際現場でえー！絶対あれもこれもあった方が良かったじゃん！となる事が多かったです。
一口に"スタイリスト"と言っても、雑誌・テレビ・映画・ドラマ・モード・音楽関係・広告…などスタイリストの働き方は媒体により様々です。
その為、媒体によって現場で必要なものも変わってくるので、なるべく色んなジャンルのスタイリストのかばんの中身がシェアされた方が良いのかな〜と感じ、今回はわたしの普段の現場道具をシェアします。
わたし(主に音楽関係・MV・スチール撮影・テレビなど)の普段のマストアイテムはざっくりこんな感じです！
変な順番になっちゃうのですが左上から、
1.ボックス
現場でアクセサリーなど細かいものが
見易くすぐ手に取れるように、
ボックスの上に纏めたりします。
箱が小さいですが例えばこんな感じです。
その為、嵩張りますが靴は箱ごと持っていく事が多いです。
2.バスローブ
演者さんが衣装に着替える前、
ヘアメイクをしている時などに着てもらいます。
3.スリッパ
撮影中(カメラ前)以外の時間に演者さんに履いてもらう用のスリッパです。
衣装の靴はリース品なのでなるべく綺麗な状態でお戻ししなければいけないのと、ヒールが高かったりサイズが大きかったりする事が多いので、撮影中のみ履いてもらいます。
スリッパはスタジオだとほぼ常備されているものなのですが、普段スタジオとして使われていない場所での撮影(例えばカフェとか洋館とかを使った撮影など)のときはマストで必要かなと思います。
4.タオル
ふつうにタオル。
あとは着替えてもらう時に、ソックスとかが汚れないように足下に敷いたりなど。
5.ハンディプレス
ハンディアイロンを使う際のミニアイロン台(己の手)。
6.スチームアイロン
繊細な生地も扱うので普通のアイロンじゃなくてスチーマーじゃないとだめです！あと早い！
7.インソール
リースの靴はサンプル品な事が多く、サイズが限られるので、サイズが大きかったりする時に詰めたりします。
8.ハンガー
これもスタジオだとほぼ常備されてますが、
偶に無いスタジオもあったり、
普段スタジオ使用していない場所での撮影時に無いと困るので、とりあえず用意してる衣装の数ハンガーも持って行きます(折皺や形崩れ防止に、ハンガー通したまま衣装を運びます)。
9.インナー類
透けにくい肌着やペチコート、ヌーブラ、ニップレス、ソックス、ストッキング、極寒撮影時にヒートテックなど。
10.カイロ
冬ロケ時はマストで、冬以外もロケ撮影で衣装薄着の時など。
11.フェイスカバー
メイクした後着替える時に必要です。
わたしは取り出しやすいようにティッシュケースに詰めてます。
12.延長コード、タコ足
アイロンをかける時に、コンセントの位置が遠かったり配置が少なかったりの時用。
13.予備のガーメント
予備のガーメント
1枚目の画像は以上です！
ここら辺は大きなカバンやスーツケースなどに詰めて持っていきます。
2枚目の画像は、すぐに取り出せるようにボディバッグなどに入れて持ち歩きます。
14.マスク
演者さんのマスクの替え用に持って行きます。
コロナ禍特有です。
これは別にボディバッグじゃなくても大丈夫でした、すみません。
15.デカいジップロック
撮影中着用済みのものを纏めたり、なんか分別したい時になんでも使えます。
これも、裏で片付けたりの時に使うものなので別にボディバッグじゃなくて大丈夫です。
16.PCケース
urban outfittersのラップトップバッグ。
可愛いし衝撃吸収力が高いので、わたしはこれにアクセサリーなど繊細な商品詰めて持って行ってます。
これも衣装と同じバッグの中のやつでした。
17.小さいファイル・メモ帳
取ったタグや、現場で出た領収書など細々したものを入れときます。メモ帳は普通にメモ帳。
18.ほこり取り
19.つま先クッション
パンプスやミュールなどのサイズが大きかった時用。
20.ニップレス
21.はさみ
22.目玉クリップ
目玉クリップは、スチール撮影のときに後ろで摘んでサイズ調整したり、モデルさんの身体に合わせて形を整えたり、めちゃくちゃ使います！
スチールのときは絶対必要。
23.裁縫セット
裾上げやほつれやボタン付けなど用。
入れ忘れたのですが、ライブとか買取衣装の時に、演者の方細い人が多いのでベルト穴を開けれるように裁縫ニードルとかもあったら便利です。
24.安ピン
絶対必要。
25.ポストイット
ルック数多い現場など、どれが使用済み衣装か〜などメモしたり、演者さんの人数が多い時にどれが誰用のか〜とかを書いたり。
26.除菌シート
あったら良い。
27.テープ類
テープ結構使います。
わたしは養生テープ・ガムテ・マステ・両面テープ・透明テープ・しつけテープあたりを持っていってます。
両面テープは衣装の内側に貼って捲れないようにしたり、簡易裾上げをしたり。
透明テープは靴底が汚れないように/スタジオが汚れないように靴の底張りをします。
28.小さいコロコロ
衣装ホコリ取り用。
29.ゼムクリップ
なんとなくあったら良い。
30.小さい髪ゴム/輪ゴム
スチール撮影でネックレスの長さ調整(後ろで縛る)とか、見えない部分の留めたり纏めたりに使います。
31.タグファスナー
透明大・中・小と黒あったら便利。
32.文房具
33.ニッパー
アクセサリー類の調整・修理など用。
34.小さいジップパック
演者さんの私物のアクセサリーなど、
小さいもの一時保管用。
35.モバイルバッテリー
リース品を元通りにお返しする為に、
タグの位置や入ってた袋・ケースなどを写真メモとして残したりなど、割とスマホを使うのであった方が良いと思います。
36.シミ取りレスキュー
トラブル用。
これはまじでめちゃくちゃ取れます。
以上が私の普段の現場常備品でした！
1.ボックス 2.バスローブ 3.スリッパ 4.タオル
5.ハンディプレス 6.スチームアイロン
7.インソール 8.ハンガー 9.インナー類
10.カイロ 11.フェイスカバー 12.延長コード
13.ガーメント予備 14.マスク予備
15.ジップロック大 16.PCケース 17.ミニファイル
18.メモ帳 19.ホコリ取り 20.つま先クッション
21.ハサミ 22.目玉クリップ 23.裁縫セット
24.安全ピン 25.ポストイット 26.除菌シート
27.テープ類 28.コロコロ 29.ゼムクリップ
30.髪ゴム/輪ゴム 31.タグファスナー 32.文房具 33.ニッパー 34.ジップロック小
35.モバイルバッテリー 36.シミ取りレスキュー
インナー類など演者さんが直接身につけるものなどは必ずスタイリストが持っているので、アシスタントの方は、
5,6,10,18,19,21〜32,34,35
あたりのみで大丈夫だと思います！
アイロンも、めちゃくちゃルック数多い現場以外は師匠の使う事が多いかなと思います。
私はアシスタントのとき、なんでてめえ(他人)の仕事の為にあたしが時給以上の課金をしなきゃいけねーんだよ、と思ってアイロン持ってませんでした。
昔は理不尽に怒られるの嫌過ぎて確認も躊躇っていましたが、普通に当たり前に、怒ってくるスタイリストの方がちょうバカで悪いので事前に確認しましょう✊
最初の方にも書いた通り、スタイリストの働き方は媒体によって様々で、
更にスタイリストによってもやり方いろいろ変わってくるのでハッキリとこれが正しい！みたいな事は無いと思います。
取り敢えず私はこういう風にしていますよ〜て感じです。