生まれて初めて梨華ちゃんと握手した日
まえがき
僕がモーニング娘。の石川梨華ちゃんと生まれて初めて握手した日の記録は、はてなブログ「ふっち君の日記。」の過去記事にあるんですが、あまりにも過去のものなので、今となってはほとんど誰の目にも入りません。探そうと思ってもなかなか難しいです。見つけたとしても、日記が細切れになっているため読みづらいです。
そこで、2005年5~6月の日記から握手会前後のものを取り出して、一つにまとめ、加筆・修正をほどこしました。17年前の若かった僕(25歳)が、生まれて初めて、大好きな石川梨華ちゃんと握手したときの記録、もしお時間がありましたらご一読ください。
本編(2005年5~6月の日記)
握手会の参加券を手に入れる
午後2時ごろ、美勇伝の新曲、『紫陽花アイ愛物語』を買いに行った。予約していたんだけど、とりあえず新譜コーナーをのぞいてみた。そしたら驚いたことに『紫陽花』はひとつも置いてなかった。オレンジレンジが大量に置いてあった。もう売り切れたのか、それとも始めから入荷しなかったのか。いずれにしても予約しておいてよかった。
家に帰ってきて、歌詞カードを開いたら、うす紫の四角い紙がひらりと落ちた。握手会参加券と書いてある。「え? マジで? こ、これがあれば梨華ちゃんと握手できんの? ヒャッホウ!」と僕は口に出して喜んだ。まあそのことは知ってたんだけど。喜びたかったから喜んでみた。
そのあと、僕はとても大きな問題に直面した。それは、この握手会参加券をどこに保管しておくかということだった。
部屋のどこかの場所に、たとえば本棚の隙間にさしこんでおくのはどうだろう。ああダメだ、忘れるに決まってる。しおりみたいにして挟んだら絶対発見できなくなる。そんな経験はたくさんある。それで今まで何十人という夏目漱石を失ってきたんだ。どこにあるかメモをしても、多分そのメモをなくすだろう。ダメだ。
壁に貼り付けておくのはどうだろう。ああダメだ、勝手に入ってきた兄貴が目ざとく発見して、「おやおや? なになに? 美勇伝の握手会参加券? ああ、石川梨華の。あいつ馬鹿丸出しだな、こんなもの壁に貼るなんて。ひっひっひ、盗んでやる、嫌がらせしてやる、そして俺が石川梨華と握手してきてやる。石川梨華にも嫌がらせしてやる」とか言いながら持ち去ってしまう。そんな奴なんだ兄貴は。それでなければ、風に飛ばされてどこかに紛れてしまうかもしれない。かと言って飛ばされないようにガチガチに貼り付けたら、こんどは剥がす時に修復不可能なほどビリビリに破れてしまうかもしれない。壁も危険だ。
常に肌身離さず持ち歩こう、それだ、それしかない。財布の中に入れておこう。ああダメだ。財布だっていつ失くさないとも限らない。実際、しょちゅう失くしそうになっているんだ。今日だって大学のカフェに置き忘れそうになった。酔っ払ったら財布とかほっぽり投げて遊んだりしちゃうからダメだ。最悪、自分で燃やすかもしれない。酒を飲むと物を燃やす傾向にあるんだ僕は。なぜか知らないけど燃やしたくなるんだ。それもタチの悪いことに、大事なものを燃やしたくなるんだ。自分も他人も、みんなを困らせたくなるんだ。飲み屋の勘定書を燃やしたりするんだ。危険だ。握手会参加券なんか真っ先に燃やすんじゃないか。「ざまあみろ俺、これ燃やされたら困るだろ俺? てめえなんかに梨華ちゃんと握手させねえよボケが! ひっひっひ、燃えろ燃えろ」などと言って。ダメだ!
さっき、「僕はとても大きな問題に直面した」と過去形で書いたけど、実はいまだに直面し続けている。解決しない。どこにしまえばいいかわからない。保管場所に悩んでいるうちに紛失しそうな気がしてならないんだけど。どうしよう、これどうしよう。だいたいが、こんな頼りない紙なあ、なくすに決まってんだろ! なんでこんなに存在感ないんだよ。もっと重厚な感じにしろよ、縦横2メートルくらいのダンボールとかにしろよ。あれ、ちょっと待って、参加券どこやったっけ? やっべ、あれ? おい無いぞふざけんな、あれ? あ、あった。ケツの下にあった。勘弁してくれよもう…。梨華ちゃんと握手したいんだよ僕は…。でも恥ずかしいな…。やっぱり燃やそうかな…。
握手会の前々日
あさってにはとうとう梨華ちゃんと握手だ!というわけで、僕は散髪をしようと思う。できるだけいい感じの髪型にして、梨華ちゃんに一目惚れさせたい。美容師とか理容師とかは信用できないので、自分で切る。これから切る。今まで20回くらいセルフカットしたことあるけど、成功したのはそのうち2回くらい。18回は失敗して浮浪者みたいな髪型になった。浮浪者として認識されたくはないので、慎重に切ろうと思う。緊張するなあ…。梨華ちゃん…。
握手会の前日
リカニーだけど、昨夜は我慢した。今夜も我慢するよ。今、結構したい気分だけど、しないよ。だんだん体がきれいになってきたような気がする。風呂には3日くらい入ってないけれど。
結局、セルフカットはやめて、1000円床屋に行った。
「どんな感じにしますか」
「さっぱりした感じで。まあ適当に」
ひととおり切られたあと、
「こんな感じでいいですか。ずいぶんさっぱりしたと思いますが」
「ああ、さっぱりした感じになりましたね」
とりあえず僕はさっぱりした人間になったんだけど、どうもさっぱりしすぎているような気がする。妻夫木聡の失敗作みたいな感じになった。いや、それはちょっと良く言いすぎたかもしれない。山崎邦正の失敗作みたいな感じ。あ、しっくりきた。アンガールズ田中の失敗作。あ、すんごいしっくりきた。しっくりきたけど、ぜんぜん嬉しくない件について。
1000円床屋から帰宅したあと、髪の毛を脱色しようと思い立った。脱色すれば少しはマシになるだろうと考えた。使用するたびに徐々に脱色されていくという「ギャツビー泡ブリーチ」があったので、それを使った。
泡のような液体を頭髪に塗りたくって4時間くらい放置してから髪を洗った。全然まっくろのままだった。抜けたのは髪の毛だけだった。禿げが進行した。鏡のなかの僕は、相変わらずアンガールズ山根の失敗作だった。あ、まちがえた。田中だった。でもよく考えたらどっちでも大して変わらない件について。
で、風呂に入ったんだけど、みんな握手会の前にはちんこを入念に洗うって言うけど、そんなのって無意味だと思う。ちんこなんて使用しないじゃんか。そうでしょう? だって握手会だよ? ちんこは最初から最後までパンツの中で息をひそめているだけなんだ。外気には一切ふれないし、梨華ちゃんの手にも触れないんだ。
でも僕は、なんだか知らないけれど、みんなと同じようにちんこを念入りに洗った。洗い上げた。カウパー氏腺液が出る寸前まで揉み洗いをした。その結果として、僕のちんこはとても清潔になった。そして少し赤くなりました。まさにさくらんぼのようです。というか実際にさくらんぼなわけだけど。
で明日、ついに初めて梨華ちゃんと対面しそして握手というか、シェイクハンド、まあどっちでもいいんだけど、ああ、ここでドイツ語を織り交ぜられたら知的でかっこいいんだけど残念ながら握手をドイツ語でなんて言うのか知らない、まあとにかくハンドシェイクをするわけなんだけど、なんだこのくどい文章は、どういうつもりだ、読みにくいじゃないか、と、いうような文章を唐突に差し挟むから読みにくくなるんだろうが! 一行ですむだろ、こんなの。やりなおし。
で明日、初めて梨華ちゃんと握手するんだけど、梨華ちゃんに何て言うかまだ決めてない。家族に「美勇伝の握手会に行くんだけど」と言ったら、
母「あらそうなの、すごいわね、梨華さんによろしく言っといて」
父「おおそうなのか、石川ちゃんによろしく言っといてくれ」
兄「おいマジかよ、なめんなよお前、石川梨華によろしく言っとけよお前」
兄嫁「え、マジで? 握手会とか超キモイんだけど。とりあえずミキティによろしく言っといて。え、ミキティいないの? 何、美勇伝て、ああ石川がいるの、知らなかった。じゃあ石川によろしく言っといて」
お前らは梨華ちゃんの何なのかと。よろしく言うような関係じゃないだろうが。
「母と父と兄と兄嫁が梨華ちゃんによろしくと言っていました」って言うのか僕は、握手のときに。たぶん「母と父とあ」くらいで整理係の人に押し流されると思う。そんなのってあんまりだ。僕はこんな糞みたいな家族の言うことは聞かない。「梨華ちゃん、がんばってね」って、梨華ちゃんに負けないくらいのスマイルで言う。今、鏡のまえで予行演習したらすさまじく気持ちわるかったけど、とにかくオリジナルスマイル的な笑顔でがんばる。間違って「梨華ちゃん、ふんばってね」って言わないように、そこだけは気をつけようと思う。そんなわけで明日は、ニコちゃんマークが右胸についている紺色のTシャツを着ていきます。
握手会当日
昨夜、日記書いたあと我慢しきれずにリカニーしちゃった。梨華ちゃんごめんね…。でも、今日はしなかったよ。いま朝の4時で、これから寝るんだけど、寝坊したら面白いと思わない? まあもし寝坊したら名古屋のほうの握手会に行くんだけど。
何にしても、梨華ちゃんと握手ができるなんて、いまだに信じられない気持ちです。心臓が休みなくズンドコいっています。煙草が切れました。
朝の4時から一睡もできず、午前7時。鼻毛と爪を限界まで切り、兄嫁がデザインしたニコちゃんマークのTシャツを着て出発。午前8時20分に原宿に到着し、モーニング娘。研究会の人たちと合流する。ニコちゃんマークのTシャツがこのうえなくダサいことにこのあたりで気付く。だけどもう手遅れ。
握手会の整理券をもらうために、とても広い駐車場に並ぶ。ものすごい行列。直射日光をあびながら2時間並んだ。終盤、頭がくらくらして、死ぬかと思った。正直、帰りたくなった。でも耐えがたきを耐え、整理券を手に入れる。67番。ウホ、いい番号。モー研の人と3連番。このとき午前11時少し前。
午後2時15分集合ということなので、近くのサイゼリヤで時間をつぶす。僕はそこで煙草をガンガン吸い、生中をガンガン飲んだ。口臭とかはどうでもよかった。もともと臭いし。僕はいろんなところが臭い人間だ。
生中を3杯飲んだあたりで、腹部にさしこみを感じた。朝から何も食ってなくて、ビールばっかり胃に流し込んだせいだと思われる。だけど僕は4杯目のビールを頼み、それを飲んだ。飲めば治ると思った。実際、しばらくしたら治った。そのかわりモー研の人2、3人に、腹痛が伝播した。申し訳ないと思う。
僕はかなり酔った。酔っているのに空が明るいことがとても不思議だった。人や物がみんな輝いていたけど、同時にぐにゃぐにゃ歪んで見えた。
じゃっかん千鳥足になり、途中で道端に座り込みながらも、なんとか渋谷O-EASTに着いた。会場に入ると、空調がきいていて涼しい。入り口のところに、「酔っ払いのひとは入場できない場合があります」と書いてあった。僕は酔っぱらっていたけど、うまいこと入場できた。
僕らは最前列の左はしに陣取った。A君が最前の場所をゆずってくれた。感謝してる。
美勇伝の3人が出てきた。『カッチョイイゼ!JAPAN』を歌った。僕は柵によっかかりながら梨華ちゃんを凝視した。パンツが見えそうだったので、少しかがんでパンツを見ようとした。しかし見えなかった。しかたなしに太ももとか顔とか二の腕を見た。
たしかその後にMCがあった。3人がそれぞれ、セクシーな感じのジェスチャーをするという趣旨だった。みーよが、「お風呂にする? ご飯にする? それともわたし?」と言った。梨華ちゃんが、「そういうこと言うのは、まあ20歳だから許されるわね」みたいなことを言った。梨華ちゃんは「それともわたし?」の意味を十全に理解しているようだった。僕はかなりのショックを受けた。梨華ちゃんはそのとき、セックスをしているみーよかあるいは自分の姿を思い浮かべたんだ。
それから3人の中で誰が最もセクシーかを、会場のみんなで決めることになった。僕は梨華ちゃんが最もセクシーだと思ったので、「わたしがセクシーだと思う人!」と梨華ちゃんが言ったときに、右手を颯爽と上げた。どうやら梨華ちゃんがセクシーだと思う人の数が一番多かったようで、美勇伝の中では梨華ちゃんが最もセクシーということに決まった。
『紫陽花アイ愛物語』が歌われ、3人が舞台から去った。梨華ちゃんが目の前に来たとき、僕は小さく手を振った。そんな自分が、少し恥ずかしかった。
2階にいる人から握手していくようで、握手は2階でやるらしい。僕は1階の最前の端っこにいたので、順番がまわってくるまで結構時間があった。そのときに至っても、梨華ちゃんに何を言うか確かには決まっていなかった。「梨華ちゃんがんばってね」と言うつもりではいたんだけど、A君が「それはあんまりよくない」みたいなことを言うので、別のセリフを考えようと思った。でも「梨華ちゃんがんばりんぐ」しか良いのが思いつかなかった。A君は「がんば梨華ちゃんでいいじゃないですか」と言ったけど、それはあんまりしっくり来ないと感じた。やっぱり「がんばりんぐ」で行くしかないと思った。
客がどんどん流れていき、僕らは2階に上がり、もうすぐ梨華ちゃんと握手というところまで来た。僕はいまだかつてないほどテンパった。「テンパりんぐ」「テンパりんぐ」と何度も言った。そもそもが酔っていた。世界の輪郭が不確かだった。だから僕は「がんばりんぐ」などという気違いめいたセリフしか思いつかなかったのだし、「テンパりんぐ」という単語を馬鹿みたいに繰り返したのだろう。
ホールを出て、2階の階段の踊り場に足を踏みいれると、そこに梨華ちゃんとみーよとゆいやんが、普通にいた。いらしった。直前になって、「梨華ちゃんがんばりんぐ」はやはりやめようと思った。無難に「梨華ちゃんがんばってね」と言おうと思った。しかし「がんばりんぐ」という奇妙な言葉は僕の脳内を駆けずりまわっていた。心の準備がまったくできないまま、梨華ちゃんが不可避的に迫ってくる。迫っていったのは僕だけど、梨華ちゃんが迫って来るように感じられた。「がんばりんぐ」「がんばってね」「がんばりんぐ」「がんばってね」。僕の目の前にいるA君の声がひどく遠くから聞こえる。「ごっちんが……飲みに……」。ふと気が付くと梨華ちゃんが目の前にいる。梨華ちゃんの左隣にいる黒服の男が目に入る。梨華ちゃんがA君の方に顔を向けてきょとんとしている。僕はその斜め45度の横顔を見つめる。僕は梨華ちゃんが手をこちらに差し出すのを見る。僕は両手をさしだし、梨華ちゃんの手を包みこむ。少し冷たい。梨華ちゃんの顔を見る。梨華ちゃんは目を伏せている。僕は「がんばりんぐ」を脳内から追放して、「梨華ちゃんがんばってね」と言おうとする。でもここにきて「梨華ちゃん」と呼ぶことに抵抗を感じる。テラ恥ずかしい。「梨華ちゃん」は抜きにして「がんばってね」だけにしようと決める。僕はかなり酔っている。そしてテンパっている。声を出す。「がんばってね」。低音の、ひたすらくぐもった声が発せられた。梨華ちゃんは僕の目を見ていない。なぜかもっと下のほうを見ている。手を見ているのかもしれないし、僕のTシャツのニコちゃんマークを見ているのかもしれない。僕の声を聞き取った様子もなく、何もしゃべらない。笑顔もない。無表情でただうつむいている。黒服の男の刺すような視線を感じる。僕は梨華ちゃんの顔を見ている。梨華ちゃんは僕の顔を経由することなく右を向いて次の客を見る。梨華ちゃんの手が僕の手からするりと抜ける。すると目の前にみーよがいる。みーよの顔を見る。みーよは素敵な笑顔で僕を見つめる。僕は握手をし、腰を引きながら、「どうも、どうも」という声を出す。みーよの笑顔がひきつる。目の前にゆいやんがいる。ゆいやんも僕の目を見る。僕は恥ずかしくなって目を逸らす。逸らした先には岡パイがある。岡パイを凝視しながらハンドをシェイクし、「おつかれさまです」と消え入りそうな声で言う。すべての握手が終わる。
会場を出て、付近のラブホテルの前でたむろした。煙草を何本も続けて吸った。携帯灰皿は持っていたけれど、吸殻は排水口に捨てた。女ばっかり美人で、釣り合いのとれていないカップルが僕の目の前を通って、ラブホテルに入っていった。僕はそれを見て、今なら躊躇なく死ねるんじゃないかと思った。
モー研のみんなと、和民で酒を飲んだ。あんまりうまいとは感じなかったけど、どんどん飲んだ。おしぼりがあったけど、手は拭かなかった。
途中、誰かから着信があった。誰かはわからない。かけ返してみると、「高田さんですか?」と聞かれる。「ちがいます」「どうもすいません」「こちらこそすいません」と言って僕は電話を切った。
トイレに行って、うんこをするために設けられた個室に入った。便器にすわり、さきほど梨華ちゃんと握手をした手をしみじみと眺めた。いつもと同じ手だ。しみじみとにおいをかいでみた。煙草と石鹸の混じった匂いがした。梨華ちゃんの手の感触を思い出そうとした。しかしうまく思い出せなかった。ズボンを下ろし、ちんちんをつまみ、いい感じの位置に動かし、おしっこをした。同時に水みたいなものが目から鼻からあふれ出てきた。僕はトイレットペーパーでもってちんちんの先っぽと目と鼻を拭いた。
みんなのもとへもどると、「リカニーをしていたんですか?」と訊かれた。
酔っ払って帰宅すると、家には誰もいなかった。犬だけがいた。犬の頭をなでてやってから、部屋に入り梨華ちゃんのポスターを見た。4枚ともしっかりと僕の目を見ていた。戸惑いと安堵を同時に覚えながら、梨華ちゃんのポスターにチューをした。
部屋を真っ暗にしてブルーハーツを大音量で聴いた。またしても、水的な何かが目から鼻から流れ出てきた。あまりにとめどなく出るから僕はびっくりこいた。なんだか、すっぱい感じの液体だった。
しばらくしてママンが帰ってきて僕に言った。「梨華さんとの握手はどうだったの?」
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