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先週、久しぶりにちゃんと美容室へ行きました。

以前は毎月のように美容室へ行くのが当たり前だったのに、気がついたら、「前回いらっしゃったのは10月ですね」と言われてしまいました。
(実に7ヶ月ぶり…)

心と身体、健康など、セルフケアが出来るということはとても大事なことです。でも、たまには専門家に頼ることが特別な体験になったりします。

忙しかったり、少し財布の紐が固くなっていたりで、髪の毛もセルフケアしていたのですが、やっぱり専門家の手にかかると自分の細胞が喜んでいるのがよくわかりました。

私がお願いしているのは、10年以上通い続けているサロンです。

「ただのファッションじゃなくて、その人らしさ、その人の取り組む仕事や大切な価値観、考え方がもっと輝き出す後押しをするスタイリングをしています」

その一言で、「もう、ここだけに通う」と決意めいたものが沸いてきました。
もちろん、美容師としての実力・実績もある方です。

その美容師さんも、今はバックヤードに移り、信頼できるお店の方にメンテナンスをお願いしました。

男性の美容師さん(といってもジェンダーフリーを掲示しているそのサロンらしい、中性的な感じの素敵な方です)でしたが、この後の予定のことを話す流れで、私が最近ボイストレーニングに通い出した事や、「なぜボイトレをはじめたのか?」ということをお話する場面があったりました。

そこでのやり取りの中に、男性性と女性性の違いのこと。それは身体のことだけでなく、ベースの価値観、道徳観にも存在しているのだということを、深く深く感じる場面がありました。


私がボイトレを始めた理由というのは、、出産を機になんだか腑抜けになったように声が出なくなったことです。

以前歌えていた、歌が歌えない。
高い声が出ない。それに、全体的に声に力がない。

自分の感覚としては、肚(みぞおちのあたり)の力が入らなくなった。
だから、力のある声が出せない。

いつか、それを鍛えていくタイミングが来るだろうと思っていたのが、今回のボイトレスタートでした。

と、お話ししたところ、「そういう身体の変化があるんですね」ということに、とても驚かれていた様子でした。

その驚きは、きっと男性だからではなかろうか?と、その時感じました。
男性にとっては、鍛えれば筋肉量が増えるように向上し続けるのが当たり前、という前提が存在するように思います。

一方、女性にとって、身体の変化は一直線ではなく、ジグザグした感じかもしれません。

毎月の生理一つとっても、動きづらい。いつも通りに働いたり、出歩いたりが難しい。

出産では、一定期間身体を休ませなくてはならない。仕事をしていれば、経済活動が一旦停止するようなタイミングが存在するとも見えるでしょう。

ですが、一旦停滞しながら、後退するようにも感じながら、その経過を経て、大きな学びや成長を遂げていく。
それを、女性は身体を通して分かっている。

紆余曲折して、寄り道も遠回りもしながら、それが良くて、それが大丈夫なのです。

男性と女性の大前提は違っているということ。
そして、男性の当たり前と同様に、女性の当たり前が大切にされてほしい。

ひとつ、大切なことはどの人の中にも、女性性と男性性が存在します。
性別上の男女、という話ではなく、あなたの中の女性性の声も聴いてほしいし、男性性も大切に調和していけたらというメッセージです。

女性と男性の道徳観の違いを提示したとされるキャロル・ギリガン著『もうひとつの声で』を、読書会で読んでみたいな、と思っていたときの出来事と感じたことでした。


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塚田ひろみ |アーティスト気質のためのビジネスマインダー
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