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「なでしこリーグ1部・2部入替戦 大和シルフィード vs バニーズ群馬FCホワイトスター」

まず、バニーズ群馬FCホワイトスター、勝利およびなでしこリーグ1部昇格確定、おめでとう!

いやぁー、保土ケ谷公園サッカー場まで観に行って良かった!

この試合、大和シルフィードは引き分け以上の結果でなでしこリーグ1部残留。
逆にバニーズ群馬FCホワイトスターは勝たないとお話にならない状況。
※条件は他にもあり

結果、バニーズ群馬FCホワイトスターは、素晴らしいサッカーをした!

大和シルフィードがアウェイゴールで1点ゲットしている事を考えると、この試合では2点欲しい。
そうすると試合展開的に前半の早い時間帯で1点欲しい。
そうなると、やはり前線からの激しいチェイシングからボールを奪ってショートカウンターとか、そこでファウルを誘ってフリーキックとか、外に逃げさせてスローインとか、ゴールラインに逃げさせてコーナーキック。
少なくともロングボールの放り込みよりはこちらの方が得点の可能性が高い。
ただし、体力が削られるから後半途中で戦術関係ない途中交代は必要だし(つまり交代回数および交代選手人数を浪費する覚悟)、誰かがチェイシングに行ったら必ず連動しなければならないし、剥がされまくったら大ピンチになるし(つまりリスク覚悟)、だから勇気が必要な戦術でもある。
でも、前半から覚悟を決めてチェイシングしまくり、バニーズ群馬FCホワイトスターが前半10分に先制に成功!
これでスコアは2試合合計で同点。

他、守備面で特徴が。
大和シルフィードが左サイド(バニーズ群馬FCホワイトスターから見て右サイド)偏重攻撃を繰り返す中、大和シルフィードの選手が1選手だけ右サイドに大きく開いてどフリーだったんだけど、なんとバニーズ群馬FCホワイトスターはその選手のマークをあえて捨てて(その選手を放置して)、その分、中を固めた。
でも女子サッカーではキック力の問題もあり、一発でのサイドチェンジってほとんどないので、正解だった。
(大和シルフィードから見たら、右サイドに開いた選手はそのタイミングでは攻撃に貢献できておらず、1選手いないのと同じ状態となっており非常にもったいなかった)

で、大和シルフィードは何度か右サイドから攻撃を仕掛けたけど、その度に中央寄りに絞っていた左サイドバックNo.2:関口真由選手がカバー。
前半13分にはカバーのタイミングがずれ反スポーツ的行為でNo.2:関口真由選手がイエローカードを提示され一時はどうなる事かと思ったけど、大和シルフィードはなぜか右サイドをあまり突っつかなかった。
正直、大和シルフィードは右サイド(バニーズ群馬FCホワイトスターの左サイド)をもっと攻撃すれば、No.2:関口真由選手がイエローカード1枚もらっている事もあり、もっとゴールに近づけたと思うんだけど、ね。

ちなみに公式記録の前半のスタッツの差に注目。
バニーズ群馬FCホワイトスターからから見て
ゴールキック : 2本-15本
コーナーキック : 5本-0本
シュート : 7本-3本
これはバニーズ群馬FCホワイトスターが前半、前線からプレッシャーをかけまくった結果の数字。
大和シルフィードのゴールキックが15本もあったのは、バニーズ群馬FCホワイトスターが大和シルフィードのゴールに迫らなければ発生し得ない。
バニーズ群馬FCホワイトスターのコーナーキックが5本、シュートが7本あったのも、バニーズ群馬FCホワイトスターが大和シルフィードのゴールに迫らなければ発生し得ない。
前半は非常に分かりやすく数字に出た。

そして後半キックオフで事件が!
大和シルフィードのキックオフシュートという、このレベルの試合ではあり得ないシュートで後半の幕が開けた。
もっと下のレベルではたまーーーにあるけど、キックオフシュートが決まったの見た事がないし、これ、そのまま相手にボールを渡してしまう可能性が圧倒的に高いので、愚策だと思っている。
さらに女子選手のキック力だと男子選手よりも効果が低いはずで、本当に愚策だと思った。
これ、監督の指示だったのか、選手の判断だったのか。
ただ、このシーンを見た瞬間、大和シルフィードの本気度を疑ったし、バニーズ群馬FCホワイトスターが勝者にふさわしいと思った。

そして、大和シルフィードの本気度を疑った状態で後半を見始めたけど、大和シルフィードはハーフタイムの交代は1選手だけで、特にバニーズ群馬FCホワイトスターのチェイシングを交わす術も見えなかった。
もちろん、バニーズ群馬FCホワイトスターのチェイシングはさすがに少しずつ弱まっていったたし、その分、大和シルフィードの攻撃は強まったけど。

ただ、大和シルフィードにとって一番の想定外だったのが、この日の試合でキャプテンマークを付けたNo.18:濱本まりん選手の後半14分での負傷交代。
何かのきっかけで動きが鈍くなり、一度はプレーを続行したものの結局、両腕をぐるぐる回して自ら交代を申し出た。
そしてその交代の直後にはバニーズ群馬FCホワイトスターが2枚替えを敢行してフレッシュな選手を投入し、大和シルフィードに試合の流れを持って行かせなかった。



バニーズ群馬FCホワイトスターの野田朱美監督の後半25分~28分前後辺りでのゲキ(指示)。
まったくその通り!と思った。
特に一発勝負、どういうサッカーをするか、ではなく、とにかく勝ちきる事が大事!
という事がこのゲキ(指示)でバニーズ群馬FCホワイトスターの選手に伝わったはず!
どうしても上記の時間帯辺りって、気持ちも身体もきつくてどうしようもないのね。
そんなタイミングでのゲキ(指示)。
これは効果あったんじゃないかな。

そしてバニーズ群馬FCホワイトスターが試合終盤にPKをゲットし、後半41分にNo.8:相沢優里選手がそのPKを決め、試合の大勢は決まった。
大和シルフィードは後半44分に2枚替えを敢行。
ただ普通はここで怒濤の攻撃、となるんだろうけど、怒濤の攻撃ならず、そそまま試合終了の笛。

ホント、バニーズ群馬FCホワイトスターは一発勝負でしかも2点欲しい試合で、監督の指示を、戦術をやりきり2-0で勝ちきった!
これは本当に凄い!
バニーズ群馬FCホワイトスターの1番の勝因はこれ。
あと、守備陣は相手の右ウィングの選手を実質的に放置して、その分、中央の守りを固めたのも正解だった。
あと助かったのが、大和シルフィードの攻撃陣の最後の判断がかなりグダグダだった事。
攻めてもシュートの瞬間にバニーズ群馬FCホワイトスターの選手が身体を投げ出そうとしているタイミングでも構わずシュートしたり、ドリブルでの突破に集中するあまり、最後のシュートの場面で体勢が整っていなかったり。

大和シルフィードの選手は個々の選手の実力だともしかしたらバニーズ群馬FCホワイトスターの選手の実力を上回っていたかもしれない。
大和シルフィードの選手がバニーズ群馬FCホワイトスターの選手を2~3選手抜くシーンが何度も見られたしね。

でもこれがサッカー!

バニーズ群馬FCホワイトスターにとってはこの試合が今シーズンラストの公式戦、その試合を見事にコントロールして、筋書き通りの先制点をゲットしたバニーズ群馬FCホワイトスターの見事な勝利でした!

そしてこの勝利でバニーズ群馬FCホワイトスターもなでしこリーグ1部昇格が確定!

群馬サッカー界初のなでしこリーグ1部所属チームの誕生となります!

※最後に、私のサッカー用Twitterアカウントはこちらとなります

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