何ものでもない私がサークルを作った話#6
2年次の文化祭。
前回までは幹部視点の振り返り。今回は各グループ(=個人)の視点で振り返りたいと思います。
1-① Dreamchatcher ーchase me
最初に言うと私はこの曲が好きだ。
自分が参加した大学対抗で様々な大学が披露しており、そこで初めて見たのだけれども、ヘビメタ寄りの疾走感のあるテンポ。着物風の衣装。7人で行う激しいフォーメーションの移り変わり。
絶対にやりたい。というより若干権力乱用をしてセットリストにねじ込んだ。
メンバーも同級生が多くやりやすそうなチームであった。
私がやりたかったのはシヨンかユヒョン。まあパートの多いところです。
無事にシヨンをもぎ取り、結構モチベーションが高い状態で練習へ入った。今振り返ると配置は結構当てはまっていたと思う。
それとなく雰囲気がぽい子が入っていた感じ。
あと、モチベーションの話ですが。
やっぱり各人それぞれ曲への愛だったり、メンバーで練習やモチベーションへ差があると思う。個人としてはその曲へのモチベーションが高い人間が練習を仕切っていけばいいと思っているので、そういった意味でも私はこの曲へ掛けていた部分が多かった。
曲の特徴として、フォーメーションが合わないと本当にダサくなってしまう。
奇数だからこそ、位置のバラツキや手足の角度が気になるのだ。
途中リハでの周囲からの評判も良く、衣装もユザワヤで生地から購入し、手作りした。
ちなみにこの中華風の刺繍入りの生地はたまたまこの色の生地だけ特価で安く、在庫もあった。見つけた時はつい興奮していましたね。
で、文化祭前の他大学との交流イベントでこの曲を披露したのだけれど、自分の自信と裏腹に全然だめで。
位置も角度も何もかも。かろうじてメンバーの口パクや表情がよかったくらい。
個人的に自分が参加している曲の中で一番自信があったからこそ、悔しかったし、焦燥感、虚しさが残って、しばらくやる気が上がらなかった。
A子もこの曲に参加していたのですが、そこから本気で比較動画や練習でお互い指摘し合うようになった。
後輩で意見を強く主張してくるダンス経験者の子。
最初はキツイ印象で何につけても意見を申すから苦手だったけれど、いま考えるとあの時1年生にも関わらず、あそこまで意見を言ってくれたのは本当にすごいことだと思う。し、良いものを作り上げたい気持ちが強かったからだろう。
余談にはなるが、なんだかんだでその後輩とは沢山曲を一緒に行った。多分、好きな曲のタイプが似ていたんだと思う。
表情の作り方も本当に上手で、かっこいい曲も可愛い曲もセクシーな曲も何でもこなしてしまう子だった。
私が引退する時にどうしてもしたい曲があって(詳細は後で書きたいと思うが)その時にスカウトして誘ったくらいだ。
本当はもっと一緒に色んな曲を踊りたかった。けれど、物理的な距離の遠さで卒業してからは会えていない。
正直に言うと今、当時のサークルの話をしたいのも、普通に人生についてお酒を飲みながら語りたいのも彼女かもしれない。
そうやってイベント以降、更にモチベーションを高めて集中して練習を行っていった。
最後のスタジオ練習の時に最初の練習から鏡が曇ったのは今でも覚えている。それだけ熱を込めて踊っていた。
私は本当はこの曲をメインステージで踊りたかった。
それだけ完成度も衣装のクオリティも高かったと思うから。
まあでもそれは叶わず。パフォーマンスエリアで踊ることになった。ピンク調でヘビメタぽい照明でお願いしますって注文しただけなのに、照明と衣装とダンスが相まって。最高に素晴らしいステージが完成した。
実は私はこれ以降、各イベントの度にこの曲の動画を見て、本人になりきって最高の踊りをしようと士気を上げていた。
自分で言うのも恥ずかしいが、2番サビ後から最後にかけて私の表情と踊りは本人に憑依していたような気がする。それくらい自信がついた曲だった。
そしてハードすぎるが故に、2キロは痩せた。
1-② CLC ーhobgoblin
この曲も同じく、大学対抗で様々な大学がしていた曲だ。
そう私は基本的にミーハーなので流行った曲がやりたい。
これも同級生2人と後輩4人のバランスがよかった。
のと、このグループを知っているC子(私はこの子の踊り方がずっと好きだった。特に男の子の曲を踊る時の下に重心がある感じの。特にGOT7の曲は今でも言っていますが1ピックです)に配役を決めてもらったため、合っている。
ちなみにこの曲は踊りは少ないけれど、踊っているように見えるし曲調的にかっこよく見えるので”コスパ良し曲”と呼んでいる。
正直に話すと同級生のメンバーが苦手だった。
というより何だろうか。圧倒的に”陽”の人間で私には眩しかったし、兼サーもしていたから参加曲や練習にも来ないけれど、意見だけは物申す子だった(それでも正論だから何も言い返せず)
いま考えるとそれに対して違うと思ったら反論して、より良い完成度にするべきだった。
特に最後のスタジオ練習でその子が二日酔いで機嫌が悪くて。
それに対して後輩は何も言えないだろう。だからこそ「練習なんだから、せめて練習の時間だけは真剣にするように」注意するべきだった。し、それが私の役割だったのにできなかった。注意することが怖かった。
だからこの曲はメインステージで披露して、評判もよかったけれど個人的には悔いの残る曲だった。もっといい曲にできた。
本人に合わせて黄色の水着を着なくてすみませんでした。
流石に露出狂になりますから。文化祭実行委員からも公序良俗に反する外見は禁止されていますから。
1-③ Shinee ーSherlock
私が初めてボーイズグループに挑戦した曲だった。
あとはこの曲がずっと好きで。中学生の時にSMTOWNLIVEで見てから絶対にダンスをすることがあったら踊りたいと思っていたから、一番モチベーションが高かった。
また2人男の子が参加したことで迫力も出せると思っていた。
1期生は私だけだったので私がリーダーとして進めていった。
けれど、2人が中々練習に来なくて。
1人は既に踊ったことがあり、振り入れをしてくれるので練習にさえ来てくれれば、振り入れと位置はできるのに。
特に練習に中々こない2人のうち1人はダンス初心者だ。
パートでボーカルにして何とか誤魔化すことに成功したが、やっぱり本番の動画を見ると粗が目立つ。
あまり話したことのないメンバーが多かったから誕生日をお祝いしたり、積極的に話しかけたりして仲良くなろうとしたけど、難しかった。自分の距離の詰め方がへたくそだった。
衣装替えの関係と男の子の曲で映えるのでメイン・パフォーマンスエリアどちらも踊らせてもらったが、いま考えたら他の曲を2回踊った方が良かったかもしれないな。そんな思いもある。
この曲は自分のやりたかったというエゴと、自分でも男の子の曲が踊れるんだという自信、2つの思いが残ったどこか消化不良な曲でした。
あと、男の子2人に助けられた。練習の雰囲気も、ダンスの迫力も。
裏エピはこの曲で初めて被った後輩唯一の男の子とたまたま好きなグループが一緒で練習後にライブに行きました。
新宿で迷子になって開演5分前についたけど、最高すぎたね。今まで周りに好きな子がいなかったから一人で参戦していたけど誰かと参戦するライブは楽しい。私がikonやりだしてからサークル内人気出てきてさ。やっぱりYGエンターテイメントis最高。
1-④ BTS ーNOTTODAY
この曲は言わずもがな、私達サークルの名刺代わりのステージでしょう。当時のBTS人気も相まって再生回数は桁違い。広告つければよかった。
これも大学対抗でバックダンサー付でしている大学を見て、これやりたいって思ったことがきっかけ。
人数も増えてバックダンサー付でできるかもしれないっていう希望があった。
男の子メンバー+ダンス経験者でパート7人を固めることもできた。
最初バックダンサーなんてすぐに集まるでしょって軽く考えていたのに、全然集まらなくて。合宿中に各部屋にコンコンして募集を掛けていました。
合宿中、バックダンサーを付けるか?練習スケジュール的にバックダンサー+パートメンバー(合計14人)で一斉に練習できなくて、A子は切れてるし、D子(初登場。すごい客観的に意見を持つ子。バリキャリ志向でこの前も人生相談して頂きました。最初はマジの陽キャだと思ってびびっていたし、怖かったです。中野のマクドでワナワンのメンバーを教えてもらう講義2時間クラス受講したことが記憶にあります。)もキレてるし、みんな合宿の疲労からキレてるじゃんって思いながら放って、(当時の自分よ、投げ出さないでください。)どうにか人数確保とフォーメーションだけ合わせました。
この曲はとにかくメンバーの仲の良さとクオリティの高さがすごくて。段々とメンバーとバックダンサーのクオリティに差が大きくなっていった。
というより、バックダンサーの”参加してあげてる”感が出てきた。これは最初にお願いしてやってもらう形になったのもあると思う。
それでK子(初登場。こちらもD子と同じく最初は本当に怖かった。し、曲の好みが被らないのであまり一緒に踊ることはなかった。けど、K子は完成度に対する気合の入り方が凄い。とにかくK子が参加する曲の完成度は担保されている。のと基本に忠実に軽やかに踊る。私はK子のSMエンターテイメントのガールズグループの曲のハマり方がすごいなと今でも思う。特にレッドベルベットは比較動画を作っても粗が無いんじゃないかと思う)。
K子が「バックダンサーもちゃんと練習してほしい」と喝を入れた。
そこでハッとした。それまでのバックダンサーズは何というか気合を入れないでもいい練習というか、ダレていたんですよ練習への態度が。
本番まで2週間あまり。その言葉があってからチームがまとまって同じ方向を向かいだした。
バックダンサーの中でもこの動きは合わせたほうがいいなど発言が目立ってきた。
そうして迎えた本番。
メイン・パフォーマンスエリア両方で披露した。
メインではセットリスト最後。
他の曲が終了し、ステージの目の前は多くの人であふれ熱気に包まれていた。夕暮れに照明が映える。
曲の最後に発射されるシーンがPVにあるのだが、それと同時にフラッシュがたかれていることを後から動画で知って、鳥肌がたった。
パフォーマンスエリアではバックダンサーが撃たれるフリで音源が止まってしまい、でもみんな真面目だから撃たれたまま1分間少々待機するシュールな場面も生まれた。
実はこの音源を作成したのは私だったので内心、撃たれながらびくびくしていた。音源に不備があったら文化祭実行委員のせいにしてスマホから流そうと考えていた(コラ)
そんな思い出が沢山詰まったこの曲。メインステージ披露前にみんなで円陣を組んで、終了後に感動のあまりみんなで号泣したこと。
参加人数が多かったこともあるけれど、初めて”チーム”を感じた曲になった。
裏話は、やっぱり3期以降この曲を見て入りたいって思ってくれた男の子メンバーが多くて。挑戦してよかったなって思います。
あと下のアングルから盗撮してアップロードしている人が見つかり、知り合いのYOUTUBERに泣きながら相談して戦い、非表示にさせました。この経験から自分が思っている以上に危機管理と配慮をする必要があるんだ。そんな苦い反省が生まれたのでした。
この時の文化祭って、少ない曲を時間をかけて完成度を上げるっていうスタンスだったから、どの曲も完成度と思い入れが強い。
それが良かったとか、悪いとかは考え方次第だから、私とA子の思想に合わせてしまったけど。
2年目にしてダンス部門に入賞して、袋一杯のお菓子をもらい、サークルとしての人権と知名度を上げることに成功した文化祭となったのでした。
次は3年次の新歓~最後の大学対抗。
あと3年次の文化祭。クリスマス会。4年次の文化祭。(余談)社会人。5エピソードです。もう少しだ。頑張れ自分。
to be continue.....
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