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インフレ高止まりの可能性について
現在、市場はトランプ大統領が発表した関税政策によって、インフレ再燃の可能性を織り込んでます。
僕自身も、今後インフレが高止まりする可能性が高いと考えています。
その理由を説明する前に、まずは前回の雇用統計の振り返りを行います。
1. 雇用統計のおさらい
前回の雇用統計のポイントは以下の通りです。
非農業部門雇用者数:市場予想を下回る伸び
失業率:市場予想を下回り改善
平均時給:前月比・前年比ともに上昇
また、ミシガン大学の消費者信頼感指数は市場予想を下回る結果となりました。
このデータから、雇用が縮小しつつあり、消費マインドも低下しているため、景気縮小の兆しが見えています。
しかし、平均時給の上昇や失業率の改善があるため、依然として景気が強い可能性も残っています。
2. トランプ大統領の関税政策
トランプ大統領は、鉄鋼とアルミニウムに対して25%の関税を課すことを発表しました。
現在、どの国が対象になるかの詳細は明らかになっていません。それと、中国が対抗措置として、アメリカからの輸入品に最大15%の関税を課すことを決定しました。
対象となる品目には、石炭、天然ガス、農機、自動車などが含まれます。
この貿易戦争が、今後のインフレに与える影響を詳しく見ていきます。
3. なぜ関税がインフレを引き起こすのか?
関税を課すことで、企業のコスト負担が増加します。
企業はこの負担を吸収できなければ、商品の価格に転嫁するため、最終的に消費者がより高い価格を支払うことになります。
このように、関税によって物価が上昇することを「コストプッシュ型のインフレ」と呼びます。
コストプッシュ型インフレとは?
インフレには主に2種類の原因があります。
ディマンドプル型インフレ(需要の増加によるインフレ)
コストプッシュ型インフレ(コスト上昇によるインフレ)
コストプッシュ型インフレは、生産コストが上がることで発生します。
例えば、以下のような要因が挙げられます。
関税の引き上げ → 輸入品の価格上昇
原材料価格の高騰 → 生産コストの上昇
人件費の上昇 → 平均時給が高止まり
現在のアメリカは、FRBが3月の利下げを検討していますが、関税によるコストプッシュ型インフレが進めば、利下げだけではインフレを抑えることが難しくなる可能性があります。
そのため、今後のFRBの利下げ政策は遅れる可能性が高いと考えられます。
4. インフレ時におすすめの投資先
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