可愛いだけじゃない!?最強の雑草「カタバミ」とは
雑草が好きです。一般的に雑草は嫌われ者ですが、生命力の強さとか、生える場所によって姿かたちを変える画一的でないところ、観察の面白さ、よく見ると綺麗な葉っぱや花にすごく魅力を感じます。
そのなかでも特に小さいころから親しんだのは、「カタバミ」という雑草。ハート形の葉がどことなく幸せを呼ぶクローバーに似ている、可愛らしい雑草です。今日は、そんなカタバミの魅力をご紹介します。
追記:庭で見たことのないカタバミ系の植物を見かけました。新種!?と思ったらオオキバナカタバミという雑草でした(笑)以下、ブログで写真付きで詳細をご紹介しているのでよかったら見てみてください!
カタバミとは
カタバミは日本全土に分布している、カタバミ科の多年草です。花言葉は「喜び」、「輝く心」、「母のやさしさ」。雑草に分類されているとは思えないくらい、素敵な花言葉ですよね。。。公園、空き地、庭、道路の割れ目など、至るところにカタバミは生えています。鳥でいうならハトみたいな感じなので、誰しも一度はどこかでカタバミの姿を目にしたことがあるのではないでしょうか。
カタバミは、地面を這うようにして、「ほふく茎」という茎を伸ばして広がっていきます。葉や茎は、シュウ酸やクエン酸を含んでいるため、咬むと酸っぱいらしいです。(有害らしいので噛んだことはないけど)
また、カタバミは家紋にもなっています。カタバミは繁殖力旺盛で、一度根付くとなかなか絶えません。「家が絶えない」に通じることから、子孫繁栄を連想させたようです。ご利益のある雑草なんて面白いですね。
花が可愛い
花期は4月~10月。黄色くて、 “ザ・花”って感じのベタな形をした直径7~8ミリの小さな花が咲きます。写真は10月に撮ったものなので花が少ないのですが、初夏~夏はたくさん花が咲いて綺麗です。緑と黄のコントラストが鮮やかなんです。
カタバミの生命力
家紋の例をみても明らかですが、カタバミは非常に繁殖力が旺盛です。あらゆる場所でどんどん増えます。写真のように、放置していたホウキにも生えてきてしまいました。ほふく茎がどんどん伸び、よく芝生を侵食してしまう雑草として忌み嫌われてもいます。綺麗な芝生を維持したい人にとっては天敵ですね。根っこも深く太く強いので、駆除しようと思っても大変な雑草です。
もう一つ、カタバミの繁殖力が旺盛な秘密は種にあります。種はオクラのような形をした房(果実)に入っていて、熟した果実が外部の刺激を受けると、果皮が弾けて種が四方八方に飛びます!
人や動物がカタバミの房を踏むと種が飛び散って、至る所に繁殖して行きます。。。種は1ミリほどでいろいろなものに引っ付く性質もあって、服や動物の体に付着します。それに運ばれて、いろいろな所に広がっていくんですね。だから、こんなところにも突然カタバミは生えてきます。
コンクリートのすき間や、植木鉢などびっくりする場所にもカタバミは生えてきます。
多肉植物の鉢にもいつの間にやらカタバミが生えてきました。なんだか幻想的な雰囲気もあります。
豊富なバリエーション
ここまでご紹介してきたカタバミの他にも、いろいろなカタバミがあります。
「オッタチカタバミ」です。カタバミのようなほふく茎はなく、茎が上に立ち上がっています。低く横に広がるカタバミより、壁際など人に踏まれる機会の少ない場所によく生えている気がします。花や葉はカタバミとよく似ていますね。
「イモカタバミ」です。花が鮮やかなピンクです!その名の通り、根がイモのような形をした塊茎で、それがどんどん分かれて増えていきます。もとは園芸用として海外より持ち込まれたもので、公園の花壇などに植えられているのもたまに見ます。葉や花はカタバミより大きくて花数も多く、満開の時はとっても華やかです。
このように園芸種なども含めて、いろいろな種類があるのもカタバミの面白いところです。花が咲く時期はもうそろそろ終わりですが、散歩のついでにカタバミ観察してみてはいかがでしょうか。
編集:円(えん)