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中国で食材と戯る。(28) 銀ダラ-1
( 私が中国という国、土地で扱ってきた食材たち )
ある時は店の為、ある時は自分の食事・好奇心の為。
ある時は、海外からの輸入物、日本からの輸入物、もちろん現地の魚、肉、野菜。
ある時は ”試行と錯誤”、ある時は ”創意と工夫”、そんなこんなで続けてきた、自身の調理と撮影。
仕事であり、趣味であり、日常であった 私のライフワークアーカイブです。
" 银鳕鱼 yin cue yu インシュエユュ " 2022.11
この魚、高価な食材にも関わらず、中国人には大人気の魚。
綺麗な白身に何より、脂が乗っていて柔らかである。
市場に” 鸦片鱼 ya pian yu カラスガレイ " という脂の多いカレイがあり、70%(個人評価)ほどの近似性がある魚なので、照り焼きや西京味噌焼きに代用しようと思った時もあったのだが、中国のお客様は高くても銀鱈を求める人の方が多い。
市場で買える時点で、日常であり、わざわざ日本食の店に来てそちらを選択しない傾向。私も自分の店が良質であることを望んだのでコレでいい。
▼ フランス産の銀ダラ
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従業員を使って、客数が多かった頃は、6〜7 kg ぐらいの大きさのものを仕入れていたが、私一人仕事になってから、業者が気を使ってくれたのか5 kg くらいの小さなモノを持ってきた。
最初、いつもと違う規格であることに苛立ちを覚えて、” 勝手なことするな味が違うのだから "とチャットを入れた。
魚の大きさの違い、味のノリ、脂のノリの違い。やはり小ざっぱりとした感じがある。その時は、それしか品がないとのことで使うことに。。。
中国では巡り良い魚であるはずだが、輸入魚で品質がブレることがある。品不足、欠品で選択肢が無いことも。冷凍とはいえ、鮮度や海域の差が味のクセとして感じる時もあった。受け取る側としては、こういうパッケージの無い、出所の不透明に見える品を、扱うのは辛いところだ。
▼ 小さいがこんな美しい皮目だと嬉しくなる。
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よく冷凍の銀ダラ商材に、肩側から順に輪切りにされた、馬の蹄鉄( Uの字 )状の切り身を目にする。中骨ごと切断してロスが無いし、他の料理店、中国人スタッフもそういう仕込みをしていた。
だが、私はある程度プリっとした厚みがある切り身にするため普通に中骨を取って切り身を作るやり方を選択する。
分量的な平等性の為に、背側と腹側、頭側と尾側、2枚一組を一人前にする設定。6:4、 5:5、 4 : 6、厚みある身をセットにして仕込み、西京味噌漬けにする。
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中骨がロスになるのは、承知の上。 まかないタイムの始まりだ。
" 銀ダラと大根のステーキ " まかない版
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この写真達を取ったのは、11月。
銀鱈の美味しさも当然ながら、季節がら大根のコンディションも良いようで。
この中骨を食して、身の味を確認。
十分な味と、適度な脂のノリ。かえってこのサイズの方がギラギラしてなくて丁度いいように思えてくる( 歳かな )。ま、結果オーライ。営業ペースにあった食材の巡りも大切である。
▼ 続きはこちら 銀ダラ-( まかない編 )