【医学科必見】解剖実習でやってよかった勉強法のまとめ

先日解剖実習が終わったので、実際に私がどういう風に勉強したのかを1回まとめて整理していきたいと思う。

まず結果から話すと、私は解剖実習期間中、人並み以上の勉強量と効率で、班で上位に入る位には貢献できたし、解剖実習が終わった後の試験でもその経験を生かして、高得点を取ることができた。だから ぜひ医学科の人は、一読の価値があると思うので読んで欲しい。

では、私が一体どうやって勉強していたのかというのを具体的にまとめていきたいと思う。

解剖実習の一連の期間の勉強で気をつけていた事は3つある。



徹底的に予習をすること


1つ目は予習を徹底的にやることだ。


解剖実習は、他の今までやってきた勉強と違って、自分で実際にご献体に触れて、目で見て、触覚で感じて勉強することができる。それは人間の構造的にも、ものすごく記憶に残りやすい素晴らしい学習の機会だと思う。


確かに予習するのはすごく大変だし、なるべく楽にやり過ごしてしまいたいって言う気持ちもわかるけど、やっぱりここでいかに最初知識を詰め込んでから自習に臨むのかって言うところが、今後の自分の知識の定着度に大きく差が出ると思うから、余裕だけは絶対に本当にしっかりやったほうがいい。

誰の言葉か忘れたけど、哲学者の言葉で「 知らないものは見えない」 っていう言葉がある。これは解剖実習中もほんとに痛感して、全然勉強してきていないとか、全然前提知識がない学生は、勉強している学生が見えている世界を見えていない。具体的に言えば、今日やるべきことが何で、そしてその範囲内で気をつけることが何なのか、剖出すると何が出てくるのか、剖出するときに気をつける事は何か、そういうことが何もわかっていないと、本当によくわからないまま手を動かすだけになってしまう。それはすごくもったいないし、ミスの原因にもなるし、勉強の機会を失っていると思う。

じゃあ、実際にどのぐらいの完成度で予習をすればいいのと疑問に思う人もいるだろう。 ここからあくまでも参考に聞いて欲しいが、私はかなり予習には時間をかけて 人一倍一生懸命にやっていたほうだと思う。

かなり予習を本気でやっていたおかげで、実習中も試験勉強もものすごくはかどった。 だから予習はもちろんやればやるほどいいと思うけど、実際に自分の持っている時間とか効率を鑑みた上で自分で決めていけばいい。


予習の方法について
私が予習するときに気をつけていた事は3つある

本番の流れを把握する


1つ目は、本番の流れが完全に頭の中で再現できるように まとめた紙を用意したこと。

解剖実習では、その日のノルマのようなものが与えられる。私は、 大学側から提示されたその日のやるべきことの文章を印刷し、その裏にその日の実際に自分がやることを箇条書きとか番号を振るなどして、一見見てわかりやすいように簡単にまとめ てから自習に臨んだ。

具体的には「 解剖実習の手引き」 と言う教科書が大学指定の教科書だったので、その教科書を見て、その日にやるべきことの手順を印刷した紙の裏に書いていた。


講義の段階で1回揃っておく

2つ目は、講義の段階で1回揃っておくと言うこと。
手順を書く時間の前に、授業で、臓器の説明などをしている講義がある。 その時に、その講義もちゃんと聞いて、重要な箇所をA4 のコピー用紙に移したり、大事なところだけイラストでメモを取ったりしていた。 特に「 口頭試問」 と呼ばれる実習後に行われる試験で聞かれるところを中心にまとめをするなどして、 なるべく講義中に覚える、 もしくは少なくとも触れておくと言うことを意識した。

講義の時に一度触ってしまえば、実習直前になって、その範囲を復習しなければならなくなったときに「思い出す」と言う作業で済む。これは新しいことを覚えると言うよりもものすごく負担が減るため、先に講義をちゃんと聞いて自分なりに1回触れておくというのは、ものすごく私は効果がある勉強法だと思う。

まとめると、まず1番初めに講義の段階で、その今後ポイントとなる部分を自分なりにノートまとめをし抑える。次に実習の直前、もしくは実習が近くなったら、そのそれを前に自分で実習の手引きを読んで、当日にやる手順を箇条書きなどわかりやすい簡単な方法でまとめる。そして当日になったら、その紙を見れば、自分がどの段階をやっているのかというのが一目でわかるような状態にしてから臨む。

その箇所のノルマを把握する

予習で気をつけたことの3つ目は、その箇所で、自分が何を見つけなきゃいけないかと言うことを把握することだ。

これは一見1つ目の全体図を把握すると言う事と少し被ると思われるかもしれないが、明確に違う。

ここで言ってるのは、自分が実際に作業しているときにその作業している場所で、自分が何を探していて、そしてそれがどこにあると考えられるのかと言うことをちゃんと把握しなければいけないと言うことだ。

そしてこれがわかっていないと、結局偶然見つけたものを何か考えると言う順番になってしまって、 せっかく解剖実施をして、その日やることが全部わかっているのに、実習自体が本末転倒である。

具体的に私がやったこと もついでに紹介する。 ただ初めに断っておくが、私はかなり学年の中でも頑張っていた方だと思う。だから正直ここまでやらなくても別に解剖実習はできるし、勉強だって充分できると思う。だからあくまでも参考ついでに聞いてほしい。

私は全体像を書いた後に、大学側から与えられているその日見つけなきゃいけないものを、その作業の流れの中に書き入れて組み込むことで、どの段階で何が見つかるのかと言うことも全部視覚化することにした。そうすることで、自分が今取り組んでいるところで何を見つけなきゃいけないのかということが明確になる。

また、逆に、最後確認する段階になって、まだ見つけられていない項目があったときに、その部位が一体どこで確認できるはずなのか、正常の場合はどこにあるはずなのかと言うことも確認できる。

もし正常な場合であるはずの場所に、その臓器や部位がなかった場合は「破格」 と呼ばれる、統計的に数が少ないものであると言う場合も考えられる。 医学部はそこまで考慮して解剖実習をすることを求められる。だから、自分が今作業している場所で、一体何を探していて、何を見つけなければいけないのかと言うことを常に明確にしておく事は、解剖実習を進める上でも大切だし、自分が勉強する上でもすごく大切だと思う。

実習に積極的に参加すること

気をつけたことの2つ目は、実習中になるべく参加すると言うことだ。
これは当たり前だと思われるかもしれないが、実はそんなことなくて、実習が始まってみると、頑張る人と頑張らない人がかなり明確に分かれる。

一方の人は、一生懸命にその場で教科書を読んだり、もしくはあらかじめ予習をしてくるなどして一緒に取り組もうとするが、もう1本のグループはいかに自分が楽をするかとか、いかに他の班員に任せるかと言うところに重点を置いて行動しているような人も一定数はいる。

この文章読んでいる人には、ぜひ後者のようになって欲しくないが、それは私は 一方ではしょうがないことだとも思っている。正直、解剖実習を頑張らなくても、試験で点が取れれば、進級することはできるし、その1人が頑張らなくても班で合格することができれば、最低限のことを満たしているので終わらせることができると言う状況だからである。

そして私の代は特殊で、1班につきの人数が去年よりも多かった。だから一人当たりの負担も減って、その分楽をすることができると言う構図になっていた。

でも、そんな中でも私は自分のためになるっていうのがわかっていたので、ちゃんと予習をして、そして自習中も解剖実習は楽しいものだと自分に言い聞かせて、なるべく積極的に楽しみながら自習に取り組むようにしていた。

実は、そう自分に思い込ませられると、ほんとに解剖実習って楽しいのである。今まで知識としてしか知らなかったこととか、筋肉とか神経とか臓器とかそういうものが初めて目で見て触って勉強できるっていうのはものすごく刺激的だし、どんどん自分の知識がつながっていく感じがたまらない。勉強をすればするほど楽しくなるという境地があるような気がする。

まとめると、解剖実習中に積極的に実習に参加するっていうのはほんとにものすごく大事だと思う。たとえ予習が不十分だったとしても、他の人の方が剖出が上手かったり、早かったりしたとしても、自分ができることをなるべく積極的に参加してほしいし、自分の範囲で、今自分が何をしているのか、この臓器は何なのか、この神経は何なのか、覚えるべきこと、知っておくべきことを一つ一つ確認して積極的に実習に参加してみてほしい。


自分の軌跡をどこか1カ所にまとめておくこと


三つ目は、どこか一箇所に、自分の軌跡がわかるように資料をまとめておく、ということだ。

3つ目に書いたが、個人的にはこれが1番大事 だと思っている。

解剖実習もそうだが、医学科の勉強と言うのは、勉強する量も膨大だし、範囲も広いから、自分が今までやってきたことがどこか1カ所にまとまっていないとすぐにチリチリになってしまう。

自分がせっかく勉強したことなのに、 どこかにやってしまったり、何回も見直すことができないと結局忘れてしまう。いつも手持ちで確認することができないために何回も繰り返すことができないと、結局忘れてしまって 本当に意味がない 時間になってしまう。

1つにまとめると言うことに関して、私がやっていた事は、例えばノートまとめとか予習したこととかを1つのファイルもしくはiPadの写真フォルダとか1カ所に決めて保存すると言う たったのシンプルなことだ。しかしこれは本当にすごく大切だ。

実際に私も予習した紙を途中から全部写真に撮って、GoodNoteの勉強ファイルにまとめることにした。そうすることによって、実習が終わって試験勉強が始まった段階でもその予習していた紙を見返すことによって、自分が何を勉強していて、何を勉強していないのかをすぐに把握することができたし、実習の様子を思い出して、そこでまた記憶を深めることができた。

まとめると、解剖実習中の勉強で気をつけていた事は勉強したことをどこか1カ所の場所にまとめておくことだ。そうすることによって実習で得た知識とか予習で得た知識を固めておいて、さらに次の試験勉強やその先のいつか見返さなきゃいけなくなったときにすぐに見つけられるようになり非常に効率が良い。

以上が私が解剖実習で気をつけていたことの3つだ。

まとめ

解剖実習は大体2年生から始まって、始めはほんとに全然違う勉強環境で、量もすごく増えて、辛いし大変だし苦しいって思うこともあると思う。
実際に私の大学とか私の友達でも解剖実習の勉強のギャップで精神的に追い込まれて しまっている友達もいた。そういう時は無理をしないで自分ができる範囲でやればいいと思うし、それでもそんな中で頑張りたいって思うんだったら自分がここまではやるべきだなって思うハードルを自分に課して、そこに挑戦していくと本当に素晴らしい勉強の機会にすることができる。


この文章を読んでいるのは、医学部を卒業して今ドクターを やられている先生方か、もしくは医学部に入ってきて解剖実習どうやって勉強しようかなって思ってこの記事にたどり着いた人だと思うが、私が思うに解剖実習というのはほんとに軽んじてはいけない機会だと思う。自分が学ぼうと思えばどこまでも学べる時間である。

しかも、実際に心臓に触るとか臓器を持ち上げるとか、神経をたどるとか、そんなことをもう人生で絶対に1回もない。 解剖実習中に私の班に来た先生が「 洞房結節 を触ることなんて、もう人生で二度とないんだから、今のうちに触っておきなさい」 とおっしゃっていて、確かにその通りだなとすごく納得した。 外科になったとしても、心臓を全部切断して持ち上げることなんてまさかあるわけがないし、異能的ならまだしも、すべての臓器を取り上げて手に持つことなんてまずない。 よっぽどな事故があったとしても、筋肉を全部暴走することだってないだろう。 そう思えば、人生で1回きりの貴重な機会だし、多少辛くても、多少勉強する量がいつもより増えたとしても ぜひめげずに勉強して挑戦してほしいと思う。


もちろん無理は禁物ではあるけど、でもほんとにいい機会だと思うから、ちゃんと勉強して自分に120% 生かせるような時間にしてほしいと思う。

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御精読ありがとうございました


このノートでは、私が今医学部2年生で、考えたこととか人生の事とか、最近勉強し始めたお金の事とか、自分から見た社会の様子とかそういうことを発信して行けたらいいなと思っています。話したいこととか発信したい事はたくさんあるから、これからも このノートを追ってリアクションとかくれるとすごい嬉しいです。よろしくお願いします。


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