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分離色と分岐点

最近、練習課題の絵に使うために、ダニエルスミスというアメリカの絵の具を購入しました。この絵の具には、分離色というシリーズがあって、本当は1色だけしか要らなかったのに、面白そうなので2色購入。

フラッシュメモリより小さいのに、1本1,250円!なかなか高い。

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(左)moonglowムーングロウ  (右)lunarblueルナブルー
訳すると月光と青い月。

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スペイン語はBrillo lunar, Azul lunar ブリーリョ ルナール、アスール ルナール。イタリア語で青はAzurroアズッロというのだけど、このスペイン語のAzulアスールも、とても美しい響き。
Azulの語源は、ラピスラズリlapis lazuilの”ラズリ”。lapis=石、lazuli=鉱物の産地であった土地の名前、ペルシア語のlazhwardに由来。

さて、分離色とは、その名の通り色が分離する色なのですが、何故分離するかというと、透明水彩絵の具の「グラニュレーション色」「ステイン色」という、顔料の粒の大きさが違う色が関係してるそうです。

◆グラニュレーション色…顔料の粒が大きく、塗ると水彩紙の凹の部分に顔料が溜まり、粒々として出てくる色。

◆ステイン色…顔料の粒子が細かく、染み込みやすい色。ステイニングが強い色は、塗ると取れにくい。

この、粒々色とサラサラ色ちゃん、二人を合体させたものが、分離色。(絵の具は、グラニュレーション色かステイン色か、チューブに記載されているので、個別に組み合わせて作ることもできます)
ということは…チョコチップ入りのチョコアイスみたいなものか!!これは美味しいですわ。


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2色しか使ってないけど、味わい深い。

同じ性質のものが組み合わさると、結果は何となく予想できるけど、こんな風に、違うタイプが合わさって、時には離れ、時には溶け合って、常に変化していく様を、紙の上で見るのは面白いです。

それはそうとコロナ禍以来、世界もどんどん変わっていきますね。この世に変化しないものなんてないけれど、たとえ周囲の風景が変わったとしても、一番の環境は自分自身だから、自分が変わらない限り、どこに居ても何をしても一緒なんだなと感じます。一時的に変わった様に見えたとしても、時間が経てばまた元に戻ってしまう。良くも悪くも。

私は一昨年より、去年より、今が一番、自分にとって良い方に変わったと思ってます。不器用だけど、少しづつ、自分と向き合えている。何かから逃げる者は、必ず追われる者になってしまう。だから今は自分がやれることを、丁寧にやりたいです。そこだけはずっと変わらない。
逃げずにいこう。未来になったらわかる。今が、きっと分岐点。


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風夜
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